ニュース

東京、3月にリバイバル上映される映画

3月リバイバル映画

Rikimaru Yamatsuka
テキスト
Rikimaru Yamatsuka
作家
パルプ・フィクション
(c)Images Courtesy of Park Circus/Paramount
広告

あれよあれよと日々は過ぎ気が付けばもう3月。すっかり気候も春めき、花粉も舞い飛ぶ季節となった。春といえばなんだか無性に胸がざわめいたりするシーズンであるが、そんなざわめきまくりな読者に勧めたいのが、名作映画のリバイバル上映である。大画面&大音量で名作映画を鑑賞することは、ときにブレまくる心の指針を一方向へと定めてくれる。

今月は1990年代を代表する『パルプ・フィクション』や『ユージュアル・サスペクツ』、伝説のロックバンド・ゆらゆら帝国のライヴフィルム上映など豪華なラインアップが目白押し、ぜひ本稿を参考にして映画館に繰り出してほしい。 

『イゴールの約束』

違法滞在外国人労働者の売人である父親に従属する下層階級の少年イゴールが、ひとりの男との約束を果たすべく奮闘し、人間的に成長してゆく姿を描いたベルギー産ヒューマンドラマの傑作。

監督はドキュメンタリー畑出身のダルデンヌ兄弟で、手持ちカメラによる長回しを駆使し、不法移民問題や貧困に喘ぐ人々の生活をドキュメンタリータッチで捉えながらも、シンプルな脚本構成によってイゴールの逡巡や葛藤を追体験するような仕上がりとなっている。重たい余韻を残すエンディングも印象的。イゴールを演じるジェレミー・レニエの繊細な演技が素晴らしい。

ダルデンヌ兄弟監督の新作公開を記念した上映となり、本作のほかパルムドール受賞作品2作を含む初期傑作群を35mmフィルム上映する。

北千住シネマブルースタジオ」で、3月4日(水)〜18(水)上映。

 公式ウェブサイトはこちら

『パルプ・フィクション』

Pulp Fiction
Pulp Fiction

鬼才クエンティン・タランティーノの存在を一躍世に知らしめた、最高傑作との呼び声も高い伝説的映画がスクリーンにカムバック! 

時系列をバラした脚本、粋なユーモアに溢れた小気味良い会話劇、素晴らしすぎる選曲センス、クールな美術とファッション、俳優陣のキャッチーな存在感。全てのセクションに目を見張るアイディアがあり、のちの映画に多大な影響を与えたそのフレッシュさと圧倒的な面白さにはただ唸らされるばかりだ。名シーンだけで構成されているといっても過言ではない。

日本刀を構えるブルース・ウィリスの勇姿は永遠だ。

グランドシネマサンシャイン池袋」「TOHOシネマズ日本橋」ほかで2026年3月13日(金)〜26日(木)上映。

公式ウェブサイトはこちら

『ユージュアル・サスペクツ』

ユージュアル・サスペクツ
TM & ©2003 by Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.

5人の悪党による犯罪計画の顛末を、トリッキーかつ巧みな構成で描いたクライムサスペンスの超傑作映画。いわゆる「信用できない語り部」パターンの叙述トリックを用いたどんでん返し映画だが、とにかくクリストファー・マッカリーによるオリジナル脚本のうまさが圧倒的で、本作はアカデミー脚本賞ほか全米脚本家組合の「最高の映画脚本101」にも選出されている。

脚本のみならず、俳優陣による印象的な演技や、観客を巧みに騙すカメラワークの美しさも見どころだ。アカデミー助演男優賞に輝いたケヴィン・スペイシーの不穏な存在感ときたらたまらない。

新宿ピカデリー」「ヒューマントラストシネマ有楽町」ほかで3月6日(金)〜20日(金)上映。

 公式ウェブサイトはこちら

『ゆらゆら帝国 2009.04.26 LIVE@日比谷野外大音楽堂』

ゆらゆら帝国 2009.04.26 LIVE@日比谷野外大音楽堂
ゆらゆら帝国 2009.04.26 LIVE@日比谷野外大音楽堂

2010年に解散した伝説のサイケデリックロックバンド・ゆらゆら帝国の結成20周年を記念して行われた野音ライヴ映像が、なんとスクリーンで上映決定。

監督は『モテキ』や『地面師たち』で知られる大根仁だが、固定カメラの長回しを多用し過度な演出を排した映像が、このバンドのストイックな姿勢にマッチングしており、円熟しきったバンドの地力そのものを味わえる仕上がりとなっている。

耳をつんざく爆音ギターを弾き倒す坂本慎太郎、わずかな微笑を湛えながらイカれたベースを弾く亀川千代、独特の叩き方で反復ビートをプレイする柴田一郎の勇姿たるやまさにセクシーとしか言いようがない。唯一無二、世界最高峰のロックバンドが到達した前人未到の領域を大音量の大画面でぜひ。

目黒シネマ」にて、3月9日(月)・11日(水)・13日(金)・14日(土)の4日間限定上映。

公式ウェブサイトはこちら

『ソドムの市』

ソドムの市
© 1976 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

イタリアの鬼才ピエル・パオロ・パゾリーニの遺作にして全世界で上映禁止&途中退出者続出となった映画史に残る伝説的問題作が、スクリーンでリバイバル上映! 

ファシスト国家の狂った権力者たちが若い男女を集めて拷問やスカトロなど邪智暴虐の限りを尽くすという不快極まる地獄の悪趣味映画だが、それらが異様に美しい舞台美術と作り込まれた完璧な構図とエンニオ・モリコーネの素晴らしい劇伴の中で行われているため目と耳が離せないというあたりがさらに地獄を加速させている。

取り上げておいてなんだがこれをスクリーンで観られる自信が筆者には全くない。

シネマート新宿」で、3月13日(金)〜26日(木)上映。 

公式ウェブサイトはこちら

関連記事

「花泥棒第二代目ゲリラ屋台襲名興行」に行ってきた

電脳空間にダイブ、「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」に行ってきた

老舗クラブ「WOMB」が仕掛ける新たな実験場「Z MARUYAMA」が円山町に誕生

9室のサウナを備える都市型リトリート「高輪 SAUNAS」が登場

高輪でしかできない6のこと

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース
    広告