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東京、4月にリバイバル上映される映画

伝説のアナーキー映画『太陽を盗んだ男』からスローライフの教典的コメディ『かもめ食堂』まで

Rikimaru Yamatsuka
テキスト
Rikimaru Yamatsuka
作家
ヴァージン・スーサイズ
ヴァージン・スーサイズ
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桜満開、出会いと別れが交錯する春がやってきた。気づけばもう4月である。新年度を迎え、今年こそは何かやらかしてみたいと改めて発奮する読者諸君に勧めたいのはそう、名作映画のリバイバル上映である。

今月は、伝説のアナーキー映画『太陽を盗んだ男』やスローライフの教典的コメディー『かもめ食堂』、ソフィア・コッポラのデビュー作『ヴァージン・スーサイズ』、知る人ぞ知る台湾映画『万博追跡』まで、メジャーもカルトも豪華なラインナップが目白押し。

4月といえば出会いのシーズン、ぜひ本稿を参考にして未だ見ぬ傑作と出会ってほしい。

『かもめ食堂』

かもめ食堂
『かもめ食堂』

全編フィンランドロケを敢行したオフビートコメディの良作が、劇場公開20周年を記念してリバイバル。

ヘルシンキの街角で小さな食堂を営む日本人女性・サチエと、店に訪れる個性豊かな客たちとの交流を描いたハートウォーミングなコメディドラマで、「丁寧な暮らし」の教典的映画とも目されており、作中の衣食住の描き方にセンスが光る。ていうかシンプルに料理がめちゃくちゃおいしそう。

小林聡美、片桐はいり、もたいまさこのナチュラルな演技が素晴らしい。井上陽水による主題歌も出色のデキだ。

新宿ピカデリー」「MOVIX亀有」ほかで、4月10日(金)から2週間限定上映。

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『ヴァージン・スーサイズ 4Kレストア版』

ヴァージン・スーサイズ
ヴァージン・スーサイズ

ガーリー映画の巨匠ソフィア・コッポラの初監督作が、4Kレストア版でリバイバル。1970年代のミシガン州を舞台に、思春期真っ盛りの美しい五人姉妹と、そんな彼女たちが気になって仕方がない少年の揺れ動く心情を、繊細に、おしゃれに、リラキシンに描いたダウナー系青春映画の傑作だ。

観るとやや凹むが、それがいい。コケティッシュな魅力を振りまくキルスティン・ダンストの存在感、学校一のモテ男を演じるジョシュ・ハートネットのフェロモン全開ぶりが素晴らしい。暖かなフィルムの質感も魅力的だし、衣装もスーパーかわいい。Airによるダークで不思議なサウンドトラックもムード満点だ。

新文芸坐」にて、4月2日(木)から10(金)まで上映。

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『万博追跡 2Kレストア版』

万博追跡 2Kレストア版
[c] 2025 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved.『万博追跡 2Kレストア版』

1970年の大阪万博会場で撮影された伝説の台湾映画が、本国公開から56年の時を経て2Kリマスターで蘇る! 

万博の台湾パビリオンのコンパニオンに抜擢された少女が、かつて母と自分を助けてくれた名も知らぬ恩人を探すべく、日本中を駆け回るという、ミュージカルありカーチェイスあり銃撃戦ありサスペンスありのゴッタ煮スペクタクル・エンタテイメント映画。主演はアジアを代表するトップスター、ジュディ・オングがつとめている。

高度経済成長真っ只中の空気感をパッケージングした資料的価値の高い映像や、当時のカラフルでグルーヴィーなファッションなど見どころ満載だ。

シネマート新宿」「池袋シネマ・ロサ」ほかで、4月10日(金)から上映。

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『悪魔の系譜 4Kデジタル修復版』

悪夢の系譜
© 1982 Film House/SIS Productions『悪夢の系譜【4Kデジタル修復版】』

かのタランティーノが「シャイニングに匹敵する作品」と絶賛する、オーストラリア産カルトサスペンスホラー映画が、44年の時をへて日本劇場初公開。

母の死をきっかけに田舎の養老院を相続した女性が、連続怪死事件の果てに一族の忌まわしい過去と不可解な死の真相を知る……という作品で、低予算映画ながら、アイデアに富んだ縦横無尽のカメラワークや、気合い入りまくりのヴィジュアル、緩急織り交ぜたスリリングな脚本はいま観るだに衝撃的である。

チープな80sシンセ満載のサントラを担当しているのはタンジェリン・ドリームのクラウス・シュルツ。

シネマート新宿」「池袋HUMAXシネマズ」ほかで、4月17日(金)から上映。

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『太陽を盗んだ男』

特集上映「ゴジと呼ばれた男 長谷川和彦の凄み」にて、日本映画を代表する屈指のスーパー大傑作がリバイバル。 

今年1月に逝去した映画監督・長谷川の代表作であり(というか監督作は2作しかないのだが)、中学の理科教師が原爆を作って政府を脅迫するという荒唐無稽かつエネルギッシュな本作は、「とにかく最強に面白い映画を作ろう」という狂った情熱に満ちている。

主人公の理科教師を当時人気絶頂だった沢田研二、それを追う中年刑事を菅原文太が、熱演を遥かに通り越した超絶怪演をみせている。日本のカースタントの草分け的存在・三石千尋によるド迫力の首都高カーチェイスなど見どころ多数、というか見どころしかない。

新文芸坐」で、4月1日(水)から7日(火)まで上映。

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