本物のパンがライトに変身、話題のパンプシェードに新作が登場

売れ残った廃棄パンで作られる温かなランプ

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
広告

本物の「パン」からできたライト、その名も『パンプシェード』を知っているだろうか。パンの中身をくり抜いて照明用のライトに仕上げた商品だ。製作を手がけるのは、モリタ製パン所の森田優希子。パン屋での勤務経験がある森田は、売れ残ったパンが廃棄されることに心を痛め、パンを素材としたアート作品の製作を開始。試行錯誤を繰り返し、2006年から『パンプシェード』の販売をスタートした。

パンプシェード
パンプシェード

温かなライトに光に照らされたパンの幻想的な雰囲気が受けてか、SNSを通じて、瞬く間に話題に。本物のパンを使っているため、形や焼き加減などが個体ごとに異なり、同じものが存在しないのも魅力だ。通販のほか、都内にも同商品を置いているショップがいくつかあり、実物を確認して購入することもできる。

パンプシェード
パンプシェード

「パンは温かくって一点一点少しずつ違った顔があり、見ているだけで何だか笑顔になってしまう不思議な魅力があると思っています」(森田)

素人考えでは、腐ったりしないのか心配になるが、「特殊な防腐と防カビ加工をしている」ため、半永久的に利用ができる。 「寿命は特に設けておりません。半永久にお使いいただけます。ただ、想定外の高温や湿度にさらされた場合、劣化が進む可能性がありますので、その点はご注意ください」(森田)

シャンピニオン、バゲット、トーストなど、充実したラインアップで、特に人気が高いのはクロワッサンだとか。また現在はロスパンだけでなく、ライトのためにパンを焼いてもらってもいるという。

パンプシェード
パンプシェード

その『パンプシェード』に、2021年4月、新作が加わった。注目は、ナンを使用した壁掛け時計『NAAAAN time(今、ナン時)』(8,580円)。シュルレアリスムの代表画家、サルバドール・ダリの作品『記憶の固執』からインスピレーションを得た作品だ。

ナンは、兵庫県尼崎市のネパールカレー屋、アート アンド ネパール(Art and Nepal)のもの。サイズは長さ34センチ、幅18センチ前後(個体差有り)ほど。

『NAAAAN time』
『NAAAAN time』

「私は普段から無意識にパンのことばかり考えて生きています。私自身の趣味もパン作りで、公私共にパンに囲まれた生活をしています。そんな生活のなかで、ダリの絵画の画集をたまたま見ていた際に、『柔らかい時計』が私の頭の中で『ナン』に重なって見えた瞬間がありました。フォルムだけではなくコンセプトも重なっていて、ダリのこの作品は時空のゆがみを表現しているという解釈もあるんです」(森田)

そのため、『NAAAAN time』は時計にあえて文字盤を付けていない。ナンのような緩やかな時間を提案してくれる。

パンプシェード
パンプシェード

そのほか、ロスパンで制作する『タイニーロール』『トースト(山食)』のライトも新たに仲間入りを果たした。 食べられないけれど、ほんわかと癒やされるパンの放つ光は、日常生活を「おいしく」彩ってくれるはずだ。

テキスト:長谷川あや

関連記事

渋谷でしかできない101のこと

渋谷区立北谷公園を満喫する5のこと

アップリンク渋谷が5月に閉館、 コロナ禍により苦渋の決断

ラフォーレ原宿に性の革命、ラブピースクラブが実店舗をオープン

イケア渋谷に都市型初のスウェーデンレストランが4月21日オープン

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース

    広告