©JFWO
画像提供:©JFWO

「Rakuten Fashion Week 」が閉幕、全6日間を一挙に紹介

新宿のレトロな喫茶店や歴史ある貴賓館でコレクションを発表

Mari Hiratsuka
編集:
Mari Hiratsuka
テキスト:
Runa Akahoshi
広告

国内最大級のファッションの祭典「Rakuten Fashion Week TOKYO 2023 A/W」が、2023年3月13〜18日に開催された。参加ブランド数は全58で、昨年は例年の約2割ほどだったフィジカルでの発表も、今回は7割まで回復。「ゼロエイトサーカス(08sircus)」や「アキ マスダ(aki masuda)」など17ブランドが初参加するほか、「ユェチ・チ(YUEQI QI)」や「メゾン・ジー・シモーヌ(Maison J.Simone)」など海外の6ブランドも登場した。

ここでは、期間中に行われた印象的だったショーを5つ紹介する。

ユェチ・チ(YUEQI QI)

イベント初日の13日には、上海を拠点に活動するブランド「ユェチ・チ」が、新宿にある昭和レトロな喫茶「珈琲西武 本店」でショーを行った。

デザイナーのユェチ・チは、2019年に自身の名を冠したブランドを設立し、2020年春夏シーズンの「上海ファッションウィーク」でコレクションデビュー。初期は中国の文化やフォークロアからインスピレーションを得ていたが、現在は物語に基づいた個人的なテーマを探求し、コレクションを制作している。

ランウェイには、元「水曜日のカンパネラ」のボーカルで、アーティストとして活躍するコムアイが登場。第1子の妊娠発表後、初の表舞台となった。シースルーのパフスリーブトップスに、ローライズパンツを身にまとい闊歩(かっぽ)。顔と膨らんだ腹部には、宇宙を感じさせるシルバーのペイントが施されていた。

ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)

©JFWO
画像提供:©JFWO

「TOKYO FASHION AWARD 2022」に選ばれた注目のデザイナー、村田晴信による「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」のショーは、14日に「グランドプリンスホテル高輪」の貴賓館で実施。村田は、美とエレガンスを愛する世界中の人々に対し、クリエーションとの出合いを通じて特別な感動の提供を理念としている。

株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド
画像提供:株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド高輪 貴賓館

ブランドの特徴である美しい素材や、カッティングが際立つコレクションの数々を発表。1911年から100年以上も多くの賓客を迎えてきた、旧宮家の邸宅である貴賓館の持つ貫禄と気品あふれる空間にマッチしたランウェイが展開された。

アキコアオキ(AKIKOAOKI)

©JFWO
画像提供:©JFWO

「東京ファッションアワード(TOKYO FASHION AWARD)」を受賞し、16日に5年ぶりとなる東京でのショーを「渋谷ヒカリエ」で開催した「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」。テーマは「聖母マリア」で、強い女性像を現代風に解釈したという。

会場では、革新的な音楽を生み出すことで知られるアイスランドの国民的女性歌手、ビョーク(Bjork)の「Immature」と「5 Years」が流れた。力強く幻想的な歌声が会場を包み、「ファッションに潜むファンタジーを本質的な感覚で切り取っていく」という根底にあるアオキ独自の世界観が、存分に表現されたコレクションとなった。

メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)

Runa Akahoshi
Photo: Runa Akahoshi

17日には「東京クリエイティブサロン2023」との連携によるショーの「メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)」は、渋谷駅西口地下広場でショーを開催。 前シーズンの「JFW DIGITAL GRAND PRIX 2023 S/S(デジタル部門)」でグランプリを取った同ブランドがフィジカルで発表するということで、とても注目が集まったショーの一つだ。

Runa Akahoshi
Photo: Runa Akahoshi

ブランドのテーマは「エイジレス・ジェンダレス・ボディポジティブ」。このテーマを体現し、性別や年齢、体形など、さまざまなモデルが登場。最後にモデルたちがトップスを脱ぎ、観客の前につるして退場した。

トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)

©JFWO
画像提供:©JFWO

同じく17日に、「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI )」の「FASHION PRIZE OF TOKYO 2023」と「TOKYO FASHION AWARD 2023」凱旋(がいせん)コレクションが発表された。デザイナーの小泉智貴は、「2021年東京オリンピック」開会式で国歌斉唱の衣装を担当したことで知られる。

©JFWO
画像提供:©JFWO小泉智貴

パリ、ミラノで「ドルチェ&ガッバーナ」の支援を受けて発表したコレクションを、プレゼンテーション形式で披露。今回、新たに用いられた素材やディティールなどについて、小泉が自ら解説した。会場にはカラフルでボリューミーなドレスや、ユニークな発想のピースが堂々と並んだ。

今年は昨年と比べてフィジカルでの発表が増え、活気があふれる6日間となった。その一方で、デジタル配信も強化され、リアルタイムでショーが配信された。現在もYouTubeからショーのアーカイブ映像を見ることができるので、チェックしてみてほしい。

「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 S/S」は、2023年8月28日(月)~9月2日(土)を予定。次回はどのような盛り上がりを東京にもたらすのか、今から注目したい。

関連記事

Rakuten Fashion Week TOKYO

国内最大級のファッションの祭典「Rakuten Fashion Week」が開幕

両国国技館でMCバトルが初開催、1年ぶりに復帰したSAMが優勝

ジャン=ポール・ゴルチエの半生を描いたミュージカルが日本で上演

Photo of the Day - SHIBUYA RUNWAY

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース

    広告