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10月25日まで、街歩きを楽しみながらお気に入りの作品と出合う

海と山に挟まれた神奈川大磯町で、うつわの祭典「大磯うつわの日」が開催されている。会期は2026年10月23日(金)〜25日(日)の3日間。全国からうつわ好きが集まる、特別な週末だ。
このイベントの特徴は、街の至る場所で同時に展覧会が行われること。街なかのカフェや古民家などがギャラリーへと姿を変え、陶器や木工、ガラスなどを扱う作家たちのうつわが所狭しと並ぶ。
始まりは2011年。数名の作家が、大磯町内で複数の展示を同時開催する企画を立ち上げたことがきっかけだ。年々ファンを増やし、14回目となる2026年は過去最大級にスケールアップした。73もの会場で、108人・組の作家たちがそれぞれの作品を披露している。
大磯駅に到着したら、無料配布されているガイドブックを手に入れたい。ページをめくって目当ての作品を探しに行くのも楽しいが、あえて地図を見ずに、古い民家が並ぶ路地を気ままに歩きながら会場を巡るのもおすすめの楽しみ方だ。
駅周辺には会場が凝縮しているので、数メートル歩くごとに新たな作品に出合える。人だかりができている場所も多く、マップをこまめに確認しなくても、展覧会場が見つけられるだろう。
会場それぞれがユニークな点も、このイベントの魅力。かつてパン屋兼駄菓子屋だったレトロな空間を生かし、月に3日だけオープンする「花の仕立て屋『Yurari』」では、店内に残るガラスケースの中に、ガラス作家の繊細な作品が陳列されている。
珍しい観葉植物が店先を飾る「烏」では、注目の陶芸作家、青柳あづみの器を展示・販売している。初日から彼女の作品を目当てにファンが訪れ、賑わいを見せていた。店頭では、逗子市や二宮町を拠点にするスペシャルティコーヒーブランド「Zig Zag Coffee」のコーヒースタンドも登場。特別な1杯を片手に街歩きするのも至福のひとときだ。
夜にはバーになるという、シックな釣具店「1925 LLC STORE」も立ち寄ってほしいスポット。木を削り出して作られた一点もののマグカップは、美しい木目に加え、軽く、手に馴染むフォルムも秀逸だ。
散策の途中で気付くのは、大磯には古民家の魅力を生かした店が数多くあること。看板犬が出迎えてくれるカフェ「Sara」や「服月洋装店」もその一つ。どちらも、空間の雰囲気とうつわが調和し、実際にどんな料理を盛り付けようかと想像がふくらむ。
会場によっては作家が在廊しているため、運が良ければ作家に直接話を聞くこともできるかもしれない。制作の話やうつわの使い方などを尋ねれば、手に入れた作品への愛着も増すだろう。
うつわ巡りの合間に、大磯ならではのスポットに立ち寄るのも忘れずに。360年以上前に建てられた俳句の聖地「鴫立庵(しぎたつあん)」では、「ギャラリーうつわ菜の花」による特別展示が開催。黒田泰蔵や井上有一といった著名な陶芸家や書家の名作が、心を落ち着かせてくれる。
駅から海まで歩いて行けるのも大磯の魅力。徒歩圏内でも十分に満喫できるが、バスやレンタサイクルを活用して少し足を延ばし、エリアごとの表情の違いを楽しむのも一興だ。
お気に入りのうつわに出合ったら、その場で利用できる配送サービスを活用したい。持ち歩かずに済むので、身軽に街歩きを続けられる。なお、会場によっては靴を脱ぐことがあるので、着脱しやすい靴を履いていくことを勧める。
24日(土)はあいにくの雨予報だが、最終日の25日(日)は夕方まで天候が持ち直す予報だ。過去最大級の規模となる同イベントで、思いがけない作品との出合いを楽しんでほしい。
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