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渋谷スペイン坂にアートブックが好きな人のための「原っぱ」が誕生

アートブック、ギャラリー、ナチュラルワインが交差する店「NONLECTURE books/arts」

Genya Aoki
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Genya Aoki
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NONLECTURE books/arts
Photo: Kisa Toyoshima
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渋谷のど真ん中に、アートブックが好きな人が集える「自由な原っぱ」が誕生した。2026年3月13日に「NONLECTURE books/arts」がオープン。ここはアートブックを中心に、写真、ファッション、デザイン、レコード、展示、ナチュラルワインなどが横断するカルチャースペースだ。

NONLECTURE books/arts
Photo: Kisa Toyoshima

タワレコ、代官山書店を経て独立

店を手がけたのは、ブックディレクターの持田剛。「タワーレコード渋谷店」の7階にあった「TOWER BOOKS」のマネジメントや「代官山 蔦屋書店」の洋書セレクション、原宿にあったファッションブランドのブックストア「BOOKMARC」のディレクションなどを歴任してきた人物だ。

NONLECTURE books/arts
Photo: Kisa Toyoshima持田剛

今回の店舗は、持田にとって初の独立店となる。「長年の活動の中で関係を築いてきたアーティストやクリエーターに還元できる場を作りたい」と語る。

NONLECTURE books/arts
Photo: Kisa Toyoshima

持田のキュレーションによる「原っぱ」とは

店名は、詩人・E・E・カミングス(E. E. Cummings)の作品『i : six nonlectures』から着想を得たもの。さらに、建築家である青木淳の著書『原っぱと遊園地』の「原っぱ」の概念にも影響を受けている。ここでいう原っぱとは、用途を限定しない空き地のような場所だ。

ただし、この店に広がるのは偶然に生まれた空き地ではない。四半世紀近くアートブックに携わってきた持田の視点で編集された、カルチャーの原っぱである。

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Photo: Kisa Toyoshima

店内には、世界中の出版社から選び抜いた約1500冊のアートブックが並ぶ。洋書を多く品揃えし、インバウンドでにぎわう渋谷の街で、世界のアートブック文化と直接つながる選書だ。

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Photo: Kisa Toyoshima

本から広がるカルチャー体験

店内にはメインとサブ、2つのギャラリースペースが設けられている。アート、写真、ファッション、映画などジャンルを横断した企画を展開。初回は、音楽、ファッション、アウトドアブランドの広告・カタログ、雑誌連載など幅広く手がけ、独自の線とユーモアで知られるイラストレーターでありアートディレクターであるジェリー鵜飼の展示「ZEN HIKER」をはじめ、海外直輸入ポスターを扱う日本最大規模のポスターショップ「SOONER OR LATER」によるポップアップが楽しめる。

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Photo: Kisa Toyoshimaジェリー鵜飼の展示「ZEN HIKER」
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Photo: Kisa Toyoshima「SOONER OR LATER」によるポップアップ

奥のスペースには、アウトドアブランド「Goldwin」と協働し、自然や哲学をテーマにした書籍と写真を展示。初回は、自然と人間の関係性、共存と分断を主額に制作を続ける写真家・柏田テツヲによる写真展を開催している。このほか、都市の中心にいながら、地球規模の視点を感じられるキュレーションで構成されるという。

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Photo: Kisa Toyoshima柏田テツヲによる写真展
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Photo: Kisa Toyoshimaオリジナルをはじめ、ウェブメディア「Stump」のアパレルや雑貨も取り揃える

カフェバーでは、祐天寺の「Sniite」によるコーヒーやソフトドリンクのほか、松陰神社前の惣菜とナチュラルワインの店「kokiliko」がセレクトしたナチュラルワインやビール、万珍酒店から仕入れたメスカルやテキーラなどを、角打ちのように楽しめる。また、週末にはDJやミニライブ、トークイベントも開催する予定だ。

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Photo: Kisa Toyoshima

10代の頃から渋谷で働いてきた持田にとって、この街は活動の原点でもある。「ここに来た人の好奇心に火がついてほしい」と話す。

渋谷スペイン坂に生まれたこのカルチャーの「原っぱ」には、常に新しい出合いと発見が待っている。

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