えらぼ
企画運営とプロデュースを行う野趣のメンバー

循環をテーマにした複合施設、えらぼが台東区鳥越に9月オープン

レストランや量り売りマーケットなど展開、クラウドファンディングを実施中

テキスト:
Genya Aoki
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2021年9月、台東区鳥越地区に、循環する日常を選び実践するラボ、えらぼ(élab)がオープンする。それに先がけ、運営するフォグ(fog)社は7月16日からクラウドファンディングを開始した。

プロデュースと企画運営を手がけるのは、これからの自然循環や共生のありかたを実装する共同体、野趣(やしゅ)。フォグ代表の大山貴子もメンバーとして活動しており、「ランドスケープデザイナー」「薬草使」「フードディレクター」「サーキュラーエコノミー専門家」「不動産企画・設計士」、シェフやデザイナーなど多様な専門性を持つメンバーで構成されている。同施設以外にも、日本各地で循環型のライフスタイルプロジェクトを展開する循環実践者集団だ。

えらぼは、蔵前駅と浅草橋駅のちょうど中間ほどの位置にあるサイセーズビルの1階に入居。「レストラン」「ティー&フードスタンド」「マテリアルラボ」の3つのエリアに分かれており、それぞれの場所で日々の暮らしに取り入れることができる「循環」のアイデアや体験を提供する。

えらぼ
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「レストラン」と「ティー&フードスタンド」は、「一口から考える循環」をテーマにした料理や薬草茶の茶房、日常で使える食材の量り売りを展開。ここで使う食材のフードロスと二酸化炭素(CO2)排出量を減らすために、生産者、輸送パッケージ、調理方法、コンポストなどを通じて生産工程から店での調理、提供後に至るまで循環を促していく。

「レストラン」では、「半農半シェフ」として活動する青柳陽子による自然との共生、循環、再生をテーマにしたストーリー性のあるコース料理と薬草茶ベースのノンアルコールペアリングディナーを楽しめるほか、ランチは近隣農家から仕入れた野菜を中心にしたカジュアルなどんぶりやパニーニを用意。CO2排出量の少ないプラントベースの料理を味わいながら、共生型社会に思いをはせてみよう。

「ティー&フードスタンド」に行けば、「薬草使」新田理恵が手がけたオリジナルブレンドや伝統茶(tabel)の薬草茶を堪能できる。また、体調に合わせた薬草茶の処方を定期的に開催。パッケージフリーの量り売りコーナーでは、店で出していた薬草茶や食材も購入可能だ。

「マテリアルラボ」には数々の「モノ商品」が並ぶ。東京でも有数のものづくりの街である台東区蔵前周辺の製品や、スタッフが全国でつながった生産者や職人が生み出す石材や木材といった自然素材を使った雑貨、「ランドスケープデザイナー」が選ぶ観葉植物、環境活動家が選書した本などの展示販売を行う。それらのアイテムを使ったワークショップや服、モノのリペアなど循環を体験できるイベントも企画中だ。

えらぼ
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屋上には野趣メンバー監修のもと、屋上緑化を実施。食べられる植物の栽培や、レストランで出た最小限の生ゴミを堆肥化させるコンポストを設置する。現在は米とコットンを育てており、秋には収穫予定となっている。都市部にいながらオープンエアの庭園でほっこりとした時間を過ごせるだろう。

クラウドファンディング実施の背景として、大山は「背景や思いを全て公開し、作り上げる過程から多くの人に関わっていただくことで、私たちが目指す循環を一緒に楽しみ、生み出していく人を増やします」と説明する。また「地域に拠点を持ち、えらぼを運営することで循環を醸成する『ひと』『ちいき』作りに寄与したい」と続けた。

気候変動という地球規模の問題に対して、日常を通して向き合い、循環型社会のために自分ができることを選択してみてほしい。

えらぼのクラウドファンディング詳細情報はこちら

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