ニューヨークのグリニッチビレッジで長年愛された書店が閉店

家賃値上げが原因、別エリアへの移転も含め復活を模索

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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今日もまた、ニューヨークの文化的景観を永遠に変えてしまう残念な閉店ニュースが入ってきた。

ローカルニュースサイトPatchによると、グリニッチビレッジのカーマインストリートで30年以上営業してきた街を象徴する書店、Unoppressive Non-Imperialist Bargain Booksが、家賃の値上げにより6月末に閉店することになったという。

同点オーナーのジム・ドゥルーガスは、「この数年間ずっと楽しくて、今も落ち込んでいるわけではないんだ。実は、何かが起こると期待している。我々はこれまで大きな影響力を持つことができて、人々もとても協力的だったから」と話している。

この書店は常に「地元の小売店」以上の存在だった。ニューヨーク・タイムズ紙によると、この店は2016年の大統領選挙キャンペーン時、マンハッタンに4つあったバーニー・サンダース陣営の拠点のうちの一つだった。その前の2011年には、『ウォール街を占拠せよ』運動の図書館も置かれていたそうだ。

この閉店のニュースを聞いた世間の反応は、悲しみとショックと驚きに満ちている。Instagramのアカウント@VanishingNYが最初にこのことについて投稿すると、フォロワーたちはコメント欄でこの悲しみを次のように表現した。

「最後のとりではつぶせない!」

「これは本当に痛い」

「最後に行ったとき、一人の男がほとんど明かりをつけずに座っていて、公務員の仕事のための本を売っていた」

「何十年も通っているんだ。『欲』がこの街を殺している」

残念ながら、伝説あるエリアから離れることは、この店が恩恵を受けてきた特定の人流を失うことになるが、ドゥルーガスは別の場所に新しいスペースを開くことも検討。また、この10年間カーマイン・ストリート・コミックスと一緒にやってきたように、他店とのスペースの共有も考えている。

ドゥルーガスはPatchの取材に対し、「ビレッジにとどまることを希望しているが、ほかの地域にも目を向けている」と話した。新しい拠点が決まった後は、運営資金募集のウェブページが立ち上がるかもしれないので、彼のチェレンジを応援したいと思う人たちは、引き続き同店の動きをウォッチしておくべきだろう。

近い将来、ニューヨークのどこかで、Unoppressive Non-Imperialist Bargain Booksの新しい姿を見られることを期待したい。

原文はこちら

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