Airport drink
Photograph: Shutterstock

ニューヨークの空港、ビールなど「法外」な値付けを禁止に

1杯3,000円以上のビールにさようなら

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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空港でフライト前に、ビールを1杯飲むことにした。価格を見てみると、缶ビール6本パック3つ分だった……。

これはニューヨークの空港で、多くの人が経験していることだろう。しかし、これからはそんな強気な価格での販売は難しくなるだろう。ニューヨークの3大空港であるラガーディア空港、ジョン・F・ケネディ空港、ニューアーク・リバティ空港を管轄するポート・オーソリティは業者向けに、空港内の飲食店やショップにおける値付け方法を具体的に指示するマニュアルを発表した。

35ページに及ぶこのドキュメントは、空港内の業者が設定するメニューや商品の価格は、空港外の類似商品の「市価」と比べ10%以上高くすることはできないと明示。さらに業者には、今後より低価格での値付けを求め、過剰請求の可能性がある場合はソーシャルメディアを通じて苦情の申し立てができることを顧客に知らせる必要があるとしている。

ポート・オーソリティの会長であるケビン・オトゥールは、公式声明で次のように述べた。

「全て利用者は、空港内の各店において食べ物や飲み物などの価格を制限するポリシーが守られ、実施されることを期待していいだろう。ビール1杯のために、こんな法外な金額を払わなければならない人はいない」

「我々が発表した新しいコンプラアンスと執行措置では、各店の全ての商品の価格と市価の釣り合いを保証するために、定期的に監視されることを明確にしている。全ての空港利用者と店舗関係者は、これらの改訂された基準が施行された今、今後は厳しく積極的な取り締まりが行われることを認識してほしい」

旅行者は何年も前から空港の過剰価格問題について不満を抱いていたが、今回のような取り組みは、長い間行われてこなかった。しかし2021年、クーパー・ルンドがラ・ガーディア空港内のある店のメニュー写真をツイートしたことで状況は一変した。

写っていたのは、1本28ドル(約3,600円)近いビールだった。知らせを受けた店側は、各価格が誤っ投稿されたと釈明する声明を出したが、このツイートをきっかけに監察官室が調査を開始。最終的に25人が誤ったビールの料金を請求され、さらに全体的に価格が高騰していたことが判明した。

そしてついに我々は、法外な価格を気にすることなく、ニューヨークの空港でカクテルとフライドポテトを楽しむことができるようになった。これは大変喜ばしいことだろう。

原文はこちら

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