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2025年3月に開業した、大規模複合施設「高輪ゲートウェイシティ(TAKANAWA GATEWAY CITY)」。駅を降りるとほぼ目の前にあるツインタワー「ザ リンクピラー(THE LINKPILLAR 1) 」の「SOUTH・NORTH棟」棟の一部と、高輪ゲートウェイ駅の南改札が先駆けてオープンしたが、2026年春には、複合文化施設「モン タカナワ(MoN Takanawa: The Museum of Narratives)」が誕生する。
通称「MoN」と名付けられたこの施設は、「門」と「問」の2つの意味を持つ。外装を手がけるのは隈研吾建築都市設計事務所で、緑に覆われたスパイラル状の造形がひときわ目を引くデザインだ。

施設は地上6階・地下3階で構成。各フロアはスロープでつながっており、歩いて屋上庭園まで移動できる。館内各所では、半年ごとに設定される「シーズンテーマ」を軸に、展示やライブ、ワークショップなど多彩なプログラムをで展開。既存の文化を紹介するだけでなく、新たな日本文化を生み出し発信していく場として、街の文化的シンボルとなることを目指している。

大規模展示空間の「ボックス1500」
「ボックス(BOX)1500」は、年2回設定されるテーマを軸に展開される大規模展示室。1500平方メートルという広さを生かし、テクノロジーと日本文化が融合したインスタレーションや、ライブ・講演会などの多角的な体験を提供する。

ライブと演劇のハイブリッド空間「ボックス(BOX)1000」
ライブパフォーマンス用のシアター空間「ボックス(BOX)1000」は、着席時は1200人、スタンディングでは約2000人を収容することが可能。ステージ全面にLEDが設置されており、最新のシアター空間を導入する。そのほか、イベントスぺース「ボックス(BOX)300」では、DJイベントなども開催できる。

和を感じる休息空間の「タタミ&月見テラス」
約100畳の畳スペース「タタミ」では、和の文化とテクノロジーを掛け合わせた実験的プログラムを実施。江戸時代に月見の名所であった高輪の海岸風景をモチーフにした「月見テラス」では、花見や月見といった季節のイベントも開催する。ゆったりとリラックスできる「足湯テラス」なども、併設する予定だ。

巨大な本棚を設置する「モン ライブラリー」
管内の展示と連動したプログラムが展開される「モン ライブラリー」と呼ばれる巨大な本棚も設置される。書籍やグッズなどが並び自由に閲覧できるほか、知的好奇心を刺激するスペースとして活用される予定だ。
そのほか、文化を軸にさまざまなパートナーとのタッグを組んでいく。例えば、松竹とのパートナーシップにおいては、伝統的な演目を題材にした新たな舞台公演の開発に取り組む。J-WAVE、読売新聞社、さらにはロンドンの「バービカンセンター」との共同展など、多彩なジャンル・地域とのコラボレーションが続々進行していく予定だ。
JR東日本の鉄道ネットワークを活用し、日本各地の伝統産業や歴史的背景を紹介する取り組みも実施。新たな視点と物語を発見するミュージアム、そして現行の日本文化を世界へ発信するハブとして機能していくだろう。
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