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東長崎の人気カフェ「マイア マイア トウキョウ(MIA MIA Tokyo)」を知っているだろうか。オーストラリア出身で、海外バンドのプロモーター、ファッションモデル、英語教師、コーヒーライターなど、多彩な肩書を持つ店主・ヴォーン(Vaughan)と、建築家の妻・アリソン理恵が2020年から営むカフェだ。

ヴォーンが持つ周囲の人々まで照らす明るさと、理恵が手がけた心地よい空間設計によって、同カフェは地元住民をはじめ多くの人々に愛されている。オープンから5年、開店と同時に巻き起こした風はさらに勢いを増し、コーヒー専門誌「珈琲時間」や「Standart Magazine」の表紙を飾るなど、その存在感は日増しに大きくなっている。

そんなマイア マイア トウキョウが、ついに2号店「マイア マイア キタサンドウ(MIA MIA Kita-sando)」をオープン。場所は、ヴォーンと理恵が、ほぼ毎日コーヒーを飲みに足を運ぶほど大好きな店で、同じくオーストラリアに本店を構える「チビ コーナー ストア 北参道(CIBI corner store Kitasando)」の店内だ。
チビのオープン以前から親交のあったオーナーとの関係性から実現した「間借り」スタイル。チビの営業(平日は17時30分以降、休日は17時以降)終了後には、マイア マイア キタサンドウのスタッフとメニューに切り替わる。


北参道店限定メニューも
ドリンクには、世界中から豆を厳選するコーヒー豆専門店「コーヒー マメヤ(Koffee Mameya)」から特別に卸した「OMOTESANDO KOFFEE blend」を使用。また、夜のみの営業らしく、「バナナ エスプレッソ シェイク」(1,300円、以下全て税込み)や「エスプレッソ ジントニック」(1,300円)といったコーヒーカクテルも提供している。


中でも人気は、OMOTESANDO KOFFEE blendにミルクブリューや黒糖ラム、 泡盛を加えたコーヒーカクテル 「黒糖ミルクブリュー」(1,300円)。まろやかでクリーミーな味わいが魅力だ。


フードメニューは、「CIBI × MIAMIA スペシャルプレート」を用意。チビ自家製の香り豊かなサワードウブレッドに、フルーツ、チーズ、ナッツなどを盛り合わせてシェアしやすいプレートだ。気の置けない友人と、あるいはたまたま隣り合わせた人と分け合えば、自然と会話も弾むだろう。

「6121分の1」のカフェ
東長崎店のグルーブ感は北参道店でも健在だ。店主のヴォーンは、天性ともいえる明るさと人柄の良さで、店内の客はもちろん、店の前を通り過ぎる歩行者にもビッグスマイルで話しかける。取材中も、たまたま店の横にポルシェが停まったかと思えば、即座にドライバーと交渉して車を店の前に移動してもらい、ポーズをキメてくれた。

押しが強すぎず、嫌みを感じさせないのもヴォーンのすごいところ。彼と話す人たちの表情が自然とほぐれていくのを見ていると、「きっと人は、こういう交流を求めていたんだよな」と思わされる。



2021年の「経済センサス」の統計によれば、東京都内にはカフェや喫茶店が約6121店舗あるという。しかし、こんなにもアットホームで温かな店には、なかなか出合えないだろう。
我々が取材を終えて店を出るとき、ヴォーンをはじめ、スタッフや客が拍手で見送ってくれた。マイア マイアの両店舗は、自分がこれまでの作り上げて来た「人との距離感」がいい意味で狂わされる。そんな、これまでにないカフェ体験をしてほしい。
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