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ユーロスターがウクライナ人難民の運賃を無料に

他社も追随、イギリスでは政府対応に課題残る

Sophie Dickinson
テキスト:
Sophie Dickinson
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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ロシアのウクライナ侵攻により、すでに100万人以上の難民が母国を離れた。欧州連合(EU)の多くの国々は、彼らがすぐに入国できるようにビザ手続きを敏速化しているが、それに呼応するように、「移動」への協力を表明する企業が出始めている。

英仏海峡横断列車を運行するユーロスターは、パリ、ブリュッセル、アムステルダムからイギリスに入国するウクライナ人の運賃を無料にすると発表。この対応により、有効なビザを持つ人は、イギリス行きの列車に乗る各都市の駅でユーロスターのスタッフに声をかけると無料チケットを受け取ることができるようになった。

今回の紛争から逃れた人々のため、ポーランド、ドイツ、ベルギー、オーストリア、チェコ、ハンガリー、スロバキア、デンマーク、フランスの鉄道会社も、同様の取り組みを開始。ハンガリーの格安航空会社であるウィズエアーも、3月にハンガリー、ポーランド、スロバキア、ルーマニアから出発するヨーロッパ域内便における10万人分の座席を無料提供している。

残念ながらイギリス政府は今のところ、​ウクライナ人のビザなし渡航時の滞在期間制限を延長をするという、EUの緊急措置には追随していない。その代わりに、イギリス在住のウクライナ人の高齢の両親、祖父母、成人の子ども、兄弟姉妹が入国できるような暫定的対応を発表。これにより、12カ月間で最大20万人の難民を受け入れることができると、閣僚は主張している。

しかしその数は、すでにポーランドに逃れた55万人の難民に比べれば微々たるものだ。これまでと同様、本当に困っている人、危険な目に遭っている人への支援に関しては、国によって寛大さが違うということだろう。企業だけでなく、政府の対応にも期待したい。

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