Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa撒椒小酒館

中国語飛び交うファンキーな「ガチ中華」店でナマズを食べてみた

中国で今人気のレトロフューチャーな店舗デザインにも注目

Mari Hiratsuka
編集:
Mari Hiratsuka
テキスト:
Aya Hasegawa
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ここ最近、「ガチ中華」「マジ中華」といわれるディープな中華料理が人気を博している。そんな中、注目を集めているのが、撒椒小酒館(サージャオシャオジウグアン)だ。池袋や上野の店舗に続き、2022年2月、ファンキーなビジュアルが目を引く大久保店をオープンした。

Photo:Keisuke Tanigawa
Photo:Keisuke Tanigawa

遊戯場をほうふつとさせるギラギラのネオンサインはインパクト大。これは中国の伝統的な意匠をモダン化した「国潮(グオチャオ)」という、今中国で人気のデザイン様式で、中国在住の設計士と日本の中国系施工会社が共同で手がけたものだという。 外観同様、いや外観以上に店内もド派手だ。

壁に積まれた金の延べ棒とキラキラに輝く招き猫、きらびやかな電飾。そんな近未来を感じる世界観の中、四川料理を中心に、さまざまなメニューが味わえる。

Photo: Keisuke Tanigawa
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Photo: Keisuke Tanigawa

看板メニューは、白身魚の麻辣スープを煮込んだ『烤魚(カオユー)』。圧倒的な人気を誇るのが、大きな四角い鍋で、紙に包んだナマズを特製の麻辣スープで煮込んだ『ナマズの紙包み四川風焼魚(纸包川东过水鱼)』(3,278円)だ。

注文をするとほぼ調理を終えたものが、ホットプレートに乗せられてテーブルにサーブされる。紙に包まれたままテーブルの上で6分ほど。紙のなかには、ナマズとともに、ジャガイモやレンコン、エノキ、自家製のごま豆腐が麻辣スープで煮込まれており、かなりのボリューム。

『ナマズの紙包み四川風焼魚(纸包川东过水鱼)』(Photo: Keisuke Tanigawa)
『ナマズの紙包み四川風焼魚(纸包川东过水鱼)』(Photo: Keisuke Tanigawa)

複雑な味わいのスープが、ナマズの柔らかな身にほどよく染み込み、癖になる。日本ではいいナマズがなかなか手に入らないため、最初は別の白身魚での代用も考え、試行錯誤したという。しかし「小骨などが多く、難しかった」そうで、現在は、中国やベトナムからナマズを取り寄せている。

そのほか、カエルやザリガニを使った料理も充実。羊や牛の串焼き、ライスヌードル(米線)、スタッフが卓上で混ぜて仕上げる混ぜご飯などもある。

Photo: Keisuke Tanigawa
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リーズナブルなランチも人気だ。『白身魚の高菜煮込み』や『白身魚の辛煮込み』『牛肉の辛煮込み』『ピーマンと細切りロースの香り炒め』などの定食は全て880円。4種類ほどのおかずやスープ、デザート、ライスなど、メイン以外はおかわり自由という太っ腹ぶりで、メインがなくても満腹になる内容となっている。

Photo: Keisuke Tanigawa
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日本人客は全体の3割ほど。そこかしこで中国語が飛び交い、昼間から串焼きをつまみにナマズをつついている人も少なくない。注文はタブレットで行う。公用語は中国語といっていいガチっぷりだが、質問をすれば日本語で答えてくれるので、安心してほしい。

二度見、三度見必至のビジュアルからも本格的な料理からも元気が満ちてくる「ガチ中華」。その楽しき迷宮に迷い込んでみよう。

撒椒小酒館(サージャオシャオジウグアン)の詳細はこちら

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