1 Hotel Tokyo
Photo: Keisuke Tanigawa | 「1 Hotel Tokyo」雲をイメージしたバー
Photo: Keisuke Tanigawa

2026年オープン、目的地になる新ホテル7選

サステナブルな都市型ホテルから自然に身を委ねるリトリートまで

Chikaru Yoshioka
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旅の目的は、必ずしも観光地やアクティビティでなくてもいい。泊まりたい場所があるから、その土地を訪れる。そんな旅があってもいいだろう。

2026年、日本各地に土地の文化や食、自然を取り込んだ、わざわざ泊まりに行きたくなる新しいホテルが登場した。東京の街を一望する高層ホテルから、越前和紙の産地に根を下ろす小さな宿、森や温泉に身を委ねるリトリートまで。本記事では、ホテルそのものを目的に旅したくなる、そんな場所を紹介しよう。

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京都・東山で2026年3月に開業した、シンガポール発のラグジュアリーホテルブランド「カペラ」の日本初となる「カペラ京都」。100年以上地域に親しまれてきた新道小学校跡地に位置し、「建仁寺」や「宮川町歌舞練場」に隣接する、花街文化と歴史が息づく場所だ。

建築は隈研吾建築都市設計事務所、インテリアはBrewin Design Officeが担当。「現代の町家」をコンセプトに、祇園の路地を思わせる細いアプローチや障子越しの光、水音など、京都の情緒を感じる空間を演出する。全89室の客室には29室のスイートを用意し、そのうち6室には天然温泉を備える。

食の目玉は、カリフォルニアの三つ星レストラン「SingleThread」による海外初進出の「想乃間 by SingleThread」。京都・関西とカリフォルニアの旬の食材を融合し、双方の土地の物語を一皿に映す「おまかせコース」が味わえる。オールデイダイニング「Lanterne(ランテーヌ)」では季節の素材を生かしたフレンチを楽しめ、約1000種のワインも揃う。さらに、「アウリガ スパ」には天然温泉の個室も備え、心身を癒やすひとときが過ごせる。

宿泊者限定で、普段は「一見さんお断り」の宮川町の茶屋を訪れる特別な体験や、漆塗り、金継ぎ、履物づくりなど、京都の伝統文化に触れるプログラムも用意。ホテルに泊まることそのものを通して、花街の文化や職人の技、土地の食に深く入り込めるだろう。

  • ホテル
  • 港区

「赤坂トラストタワー」38〜43階に、米国発のサステナブルラグジュアリーホテルブランド「1 Hotel」のアジア初となる「1 Hotel Tokyo」が2026年3月に開業した。コンセプトは「天空のサンクチュアリ」。「東京タワー」や「皇居外苑」を望む高層階の客室をはじめ、石や無垢材(むくざい)、再生素材、豊かな植栽を取り入れ、都会にいながら自然に包まれるような空間が広がる。

館内では、南仏と日本の食文化を融合したレストラン「NiNi」や、50種類以上のジャパニーズクラフトジンを揃えるバー「SPOTTED STONE」を展開。NiNiでは、日本の四季と南仏のエッセンスを掛け合わせた料理を楽しめるほか、朝食のオレンジジュースの残りをジャムにするなど、食材を無駄なく生かす工夫も施されている。

さらに、客室には浄水タップや水の使用量を意識できる砂時計を設置。再生素材や地域の素材を随所に取り入れ、不要になった衣類を地域に寄付する「1 Less Thing」など、滞在そのものを通してサステナビリティに触れられる仕掛けもある。

指圧やリフレクソロジー、ストレッチなどを組み合わせたトリートメントが受けられるスパをはじめ、24時間利用できるフィットネスや屋内プールも完備。都会の絶景と自然の心地よさに包まれながら、これからのラグジュアリーを体感してみたい。

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軽井沢のカラマツの森に溶け込むオーベルジュ「ESSENCE KARUIZAWA」は、「ありのままへ、還る旅」をコンセプトに、自然と深くつながる滞在を提案する。建築をNAP建築設計事務所の中村拓志、インテリアをJamo Associatesの高橋紀人が担当し、敷地のカラマツの森と起伏のある斜面地を巧みに取り込みながら、建物が森に沈み込むような低く穏やかな空間を造り上げた。

全12室全てがスイートで、プライベートサウナ、オープンエアのバスルーム、森へとつながるテラスを完備。窓いっぱいに広がる木々を眺めながら、サウナと外気浴、湯浴みが自分のペースで楽しめる。室内には浅間石やカラマツなどの自然素材を取り入れ、木漏れ日や風を感じられる設計。日本ベッドの最高級グレードの寝具や、VENEX社と共同開発したルームウエアも、深い休息を支える。

食を担うのは、ミシュラン二つ星の日本料理店「傳」を率いる長谷川在佑が監修した「SHIN」。料理は、傳で経験を積んだ料理長の田中博が手がけ、長野・群馬を中心とした食材の持ち味を引き出した日本料理が滞在の食卓を彩る。カウンターや個室で、森の気配を身近に感じながら味わいたい。

さらに、調香体験やサウナ用の「ヴィヒタ」作り、夏の森ヨガ、冬の星空観賞など、軽井沢の季節を五感で楽しむアクティビティも用意。宿泊者専用ラウンジでは、森を望みながら音楽やドリンクとともに自由な時間を過ごせる。自然の中で五感をゆっくり休ませ、自分の感覚を取り戻せるだろう。

500年にわたり受け継がれてきた「越前和紙」の産地、越前市今立に位置する「SUKU」。2025年11月に開業した全5室の小さな宿で、越前和紙の伝統と新たな表現に触れながら、和紙とともに生きる土地の営みを身近に感じられる。周辺には約40軒の和紙工房が点在し、紙すきの職人を訪ねたり、本格的な和紙すき体験に参加したりと、産地ならではの滞在を楽しめる。2026年10月1日(木)には、新客室棟「SUKU hanare」も開業する。

客室には「楮(こうぞ)」「三椏(みつまた)」「雁皮(がんぴ)」といった和紙の原材料の名前が冠され、それぞれのテーマに合わせたアートワークを配置。16人の和紙職人が手がけた和紙を壁紙や障子、ちょうちんなどに取り入れる一方、照明や家具、インテリアには新しい和紙の使い方を取り入れている。伝統的な技法だけでなく、現代の暮らしへと広がる和紙の可能性も感じられる空間だ。

食事は、地元の創作フレンチレストラン「MarPe(マーペ)」のシェフ・谷橋洋平が監修。福井県産の食材を生かした料理を、越前漆器や越前焼など産地の工芸品とともに味わえる。夕食のメインには、越前和紙を用いた奉書包み焼きも提供。また、職人と同じ道具を使って本格的なものづくりを学べる宿泊者限定の体験もあり、和紙づくりの技や手仕事の温もりに触れられる。

滞在を通して、越前和紙を「見る」だけでなく、触れ、味わい、産地の暮らしを身近に感じられる宿だ。

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2026年2月オープンの信州・黒姫の雄大な自然の中にたたずむ、わずか10室の宿「Lomä(ロマ)」。妙高山を望む高台に建ち、全室スイートには黒姫温泉を楽しめる露天岩風呂を備える。客室によっては専用サウナや暖炉、プライベートガーデンも設けられており、深い静寂の中で自分の時間をゆっくりと取り戻せるだろう。

食の魅力も大きな特徴。レストラン「Caralia(カラリア)」では、シェフの古田諭史が信州の食材を生かし、薪火(まきび)や熾火(おきび)による火入れで素材の本質を引き出すイノベーティブフュージョンを展開する。さらに、発酵を取り入れた和食「米音(まいね)」や、デザートコースの「Pâtisserie Lomä」も用意。温泉と食、静寂に身を委ね、黒姫の自然を五感で味わいたい。

東京駅八重洲北口から徒歩1分、旅の拠点として誕生したレジデンス型アパートメントホテル「RHUMB LINE TOKYO」は2026年5月に開業。全室にIHキッチンや冷蔵庫、電子レンジ、調理器具を備え、八重洲・日本橋の食文化を楽しむのはもちろん、好きな料理を部屋で作りながら暮らすように滞在できる。長期滞在にも、自分のペースで旅を楽しみたい人にも最適だ。

2階の「BAR 36」では、常時4〜6枚の浮世絵を展示し、描かれた土地にゆかりのある日本茶やドリンクを用意する。さらに、ラウンジには「バカラ」のシャンデリアを配し、グラスにもクリスタルを使用。ロビーにはホテルのために調香されたオリジナルフレグランスが漂い、旅の記憶に残る滞在を演出する。

東京駅を起点に、次の旅へ向かうまでの時間そのものを楽しんでみては。

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熱海駅からほど近い高台に、全26室のスモールラグジュアリーホテル「SHIJIMA ATAMI」が2026年8月1日にプレオープンした。相模湾を望むロケーションに加え、全室に半露天風呂を含む露天風呂を備えている。

ホテルが掲げるのは、「静けさの中にあるゆとりと豊かさ」。客室では温泉に浸かりながら海を眺め、日常から少し離れた時間が過ごせるだろう。1階にはサウナ付きの客室も用意する。

ダイニングでは、フランス料理をベースに、シェフの鎌田英基が静岡の旬の食材を取り入れたコース料理を振る舞う。さらに最上階には相模湾を望むルーフトップラウンジを設け、アルコールを含むドリンクや軽食を無料で堪能できる。

観光だけではなく、ホテルで過ごす時間そのものを目的にしたい。そんな「熱海旅」にぴったりの一軒だ。

東京のホテルと食をめぐる、最新トピックスと言えば……

  • トラベル

世界のレストランやホテルなどをランキング形式で紹介する「50 Best」が9月1日、「世界のベストホテル2026(The World's 50 Best Hotels 2026)」の51位から100位までのランキングを発表した。23地域・40都市から50軒が選ばれ、世界各地の優れたホスピタリティを評価している。

  • レストラン

近年、東京でますます盛り上がりを見せるメキシコ料理シーン。本格的なタケリアから、昔ながらの家庭料理を提供する店まで、都内各地で多彩なメキシコ料理店が人気を集めている。そんな中、東京の実力派7店舗が、新たな栄誉を手にした。メキシコ政府から正式な認定を受けたのだ。

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