2019年、見逃せない芸術祭5選

瀬戸内海、京都、石巻など、本当に訪れるべきアートフェス

Reborn-Art Festival 2019
作成者: Time Out Tokyo Editors |
Advertising

タイムアウト東京 > アート&カルチャー > 2019年、見逃せない芸術祭5選

今年もようやく芸術祭の情報が出揃ってきた。一時期は、雨後の筍のように各地で企画されていた芸術祭だが、近年では随分と落ち着き、結果的に確かな質と魅力的な個性を持つイベントのみが継続を許されることとなった印象だ。2019年では、アートと雄大な自然が楽しめる『瀬戸内国際芸術祭』が、その筆頭格といえるだろう。本特集ではミュージシャンの小林武史(こばやし・たけし)が制作委員長を務める『Reborn-Art Festival』のような比較的ライトなものから、コアな現代美術ファン向けの『岡山芸術交流』まで、行って損はない芸術祭5つをピックアップした。各芸術祭の詳細をチェックして、アートな小旅行の計画に役立ててほしい。

 

関連記事:
瀬戸内国際芸術祭でしかできない20のこと
この夏行きたい野外シネマ2019

 

 

アート

瀬戸内国際芸術祭

icon-location-pin 直島,
icon-calendar

日本を代表する国際芸術祭。瀬戸内海に浮かぶ島々で開催されている。総合ディレクターを務めるのは、『大地の芸術祭』と同じく北川フラム。穏やかな瀬戸内海の豊かな自然の恵みに囲まれて、ぜいたくな時間を過ごすことのできるトリエンナーレだ。

2019年も前回の2016年に引き続き、春(4月26日〜5月26日)、夏(7月19日〜8月25日)、秋(9月28日〜11月4日)に分かれ、計107日間の会期で展開する。会場は、直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島(春)、本島(秋)、高見島(秋)、粟島(秋)、伊吹島(秋)、高松港周辺、宇野港周辺と数多く、また基本の移動が船になるため、時間に余裕を持って複数回訪れるのもいいだろう。

今回の新作としては、現代美術家の塩田千春(しおた・ちはる)と、建築家の田根剛(たね・つよし)によるコラボレーション作品(豊島)や、森美術館での個展も好評だったレアンドロ・エルリッヒ(Leandro Erlich)が開店させるコインランドリー(女木島)などが注目を浴びている。

また、国立ハンセン病療養所の大島青松園にて複数の作品を発表予定の鴻池朋子(こうのいけ・ともこ)や、焼き芋カーの『金時』で知られるYotta(ヨタ)、インドのラックス メディア コレクティブ(Raqs Media Collective)なども初参加する。

犬島「家プロジェクト」にも、新たにブラジルのベアトリス・ミリャーゼス(Beatriz Milhazes)と半田真規(はんだ・まさのり)の作品が登場するほか、女木島でも先述のエルリッヒが参加する「島の中の小さなお店」プロジェクトがスタートし、フランスのヴェロニク・ジュマール(Véronique Joumard)や宮永愛子 (みやなが・あいこ)らが参加する。なお、見たい作品の公開状況は公式ホームページで確認してから出掛けよう。

アート

あいちトリエンナーレ

icon-location-pin 愛知芸術文化センター,
icon-calendar

愛知県で3年に1度行われる国際芸術祭。4回目の開催となる今回は、ジャーナリストの津田大介(つだ・だいすけ)が芸術監督を務める。アート界の外部からの芸術監督就任ということで、発表された際には様々な意見が飛び交ったが、参加アーティストの数における男女差をなくしたという一点のみにおいても極めて意義のある人選だったといえるだろう。優れた女性アーティストが多数いるにも関わらず、これまでの芸術祭において不自然なほどに男性作家の占める割合が高かったことは、ビジネスや政治の世界と同様にアート業界もまた男女平等とは程遠い状況にあることを如実に物語っている。

ただし、数合わせのために女性アーティストが優遇されたのではなく、当然のことながら男女ともに十分に魅力的な作家たちが選ばれているということは強調しておきたい。メキシコのフェミニズムアートのパイオニア、モニカ・メイヤー(Mónica Mayer)が参加することも象徴的だが、ジャーナリストとしても活躍するジェームズ・ブライドル(James Bridle)など、社会性の高い作品を発表するアーティストが多数参加していることも津田芸術監督ならではの特徴といえる。小田原のどかや毒山凡太郎(どくやま・ぼんたろう)といった、実力派の若手日本人アーティストが積極的に取り上げられていることもうれしい。パフォーミングアーツの部門では、ダンスに強い印象のある同芸術祭だが、今回は相馬千秋(そうま・ちあき)キュレーターのもと、小泉明郎(こいずみ・めいろう)やサエボーグらによるアート性の強い演劇作品が予定されている。震災後の東北を拠点に活動する小森はるかや、「映像制作集団・空族(くぞく)」の富田克也(とみた・かつや)らの参加が発表された映像プログラムにも注目だ。

Advertising
アート

Reborn-Art Festival

icon-location-pin 宮城県石巻市,
icon-calendar

2011年の東日本大震災で甚大な被害を被った石巻にて開催される『Reborn-Art Festival』が、2回目の開催を迎える。制作委員長をミュージシャンの小林武史(こばやし・たけし)が務める同イベントは、「アート」だけでなく「音楽」や「食」を楽しむことのできる、比較的ライトな芸術祭といえる。制作委員も務める宗教学者の中沢新一(なかざわ・しんいち)やワタリウム美術館館長の和多利恵津子(わたり・えつこ)らを含む複数のキュレーターが、エリアごとにキュレーションを担当しているところが今回の大きな特徴といえるだろう。島袋道浩(しまぶく・みちひろ)や名和晃平(なわ・こうへい)など、第1回開催時にも参加したアーティストがキュレーターとなり、石巻との関係を保っているのが好印象だ。

参加アーティストには日本の作家が多いが、シンガポール出身のアーティスト、ザイ・クーニン(Zai Kuning)の参加も決定している。そのほか、草間彌⽣(くさま・やよい)から、写真家の津⽥直(つだ・なお)、歌手の青葉市子(あおば・いちこ)まで、幅広いアーティストが出展する。

エリアは、石巻駅に近い市街地のほか、桃浦(もものうら)、荻浜(おぎのはま)、⼩積(こづみ)、鮎川(あゆかわ)、網地島(あじしま)に分かれる。今回から会場となる網地島は美しい砂浜が広がる観光地で、そのためもあってか開催期間がほかのエリアと比べて短くなっている。船でのアクセスとなるが、伊藤存(いとう・ぞん)+⻘⽊陵⼦(あおき・りょうこ)や、ロイス・ワインバーガー(Lois Weinberger)らによる美しい作品を期待したい。

そのほか、オーガニック料理で知られるアリス・ウォータース(Alice Waters)のレストラン「Chez Panisse」の元総料理⻑、ジェローム・ワーグ(Jerome Waag)らがフードディレクターを務める「食」や、小林武史ならではの「音楽」のプログラムについても続報を待っていてほしい。

※水曜休祭予定(8月14日およびイベント開催日は除く。詳細は後日発表)

※網地島エリアは8月20日(火)より開催

アート

岡山芸術交流 Okayama Art Summit

icon-location-pin 岡山県天神山文化プラザ,
icon-calendar

岡山の旧城下町エリアを中心に、3年ごとに開催される現代アートの祭典。第1回の2016年に引き続き、馬喰町のギャラリーTARO NASUの那須太郎(なす・たろう)が総合ディレクターを務める。

前回リアム・ギリック(Liam Gillick)が務めたアーティスティックディレクターは、フランス人アーティストのピエール・ユイグ(Pierre Huyghe)が担当する。「芸術交流」の名の通り、『関係性の美学』で知られるニコラ・ブリオー(Nicolas Bourriaud)による概念、「リレーショナルアート」を意識した人選といえるだろう。

そのほかにも、リレーショナルアート次世代作家と目されるティノ・セーガル(Tino Sehgal)をはじめ、海外の実力派アーティストの参加が徐々にアナウンスされているが、3月には追加発表第3弾として現代アートを代表する作家の一人、マシュー・バーニー(Matthew Barney)の名前も挙がった。「IF THE SNAKE もし蛇が」という謎めいたタイトルが付けられた同芸術祭。今後の発表にも注目してほしい。

日本が誇る芸術、アニメを味わう。

アート

五感でアニメを味わうスポット12選

タイムアウト東京 > 東京、アニメなスポット50選 > 五感でアニメを味わうスポット12選 近年「異世界転生」というジャンルがアニメや漫画ではやっている。しかし、どんなに現実が辛くても、どんなに神に願っても、剣と魔法とモンスターがあふれる世界や、美少女やイケメンから告白されまくるハーレム空間へ飛び移ることはできない。「あのアニメの世界へ行くことができたなら……」そんな願望を叶えてくれるようなミュージアムが、東京にはたくさんある。ここでは、作品世界に浸れるアトラクション要素多めなスポットや、作品の設定資料、歴史などを学べる博物館的場所など、アニメや漫画の世界を楽しめるミュージアムとシアターを紹介する。 関連記事:『東京、アニメなスポット50選』

Advertising