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    てんぷら 黒川

東京、天丼17選

日本橋や築地、浅草、表参道などで味わう江戸の粋

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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テキスト:Time Out Tokyo Editors、神森真理子

丼ものの定番、天丼。起源は1830年代と言われており、江戸時代から愛され続ける日本の重要な食文化だ。高カロリーフードの代表のような存在の天丼だが、専門店で多く使用されているごま油は、コレステロールを下げる効果のあるリノール酸やオレイン酸、抗酸化作用のあるセサミンなどを含み、意外と健康的。

ここでは、リーズナブルな価格で人気を博す天丼専門店から、高級店のランチまで、タイムアウト東京が厳選した店を紹介する。衣ひとつとっても、さくさく食感のものから、たれの染みたしっとりタイプまでバラエティ豊かなので、好みの1軒を見つけてほしい。

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  • レストラン
  • 築地
  • 価格 2/4

てんぷら黒川は、築地場外の外れにも関わらず行列ができる人気店。理由はなんと言っても素材の良さだろう。毎朝築地から仕入れる魚介はもちろん、野菜も千葉県の契約農家直送のものを使用している。

ランチの天丼はすべて1,500円だが、おすすめはホタテと芝エビの『かき揚げ天丼』。天ぷらは揚げたてをそのままのせ、上から甘めのたれをさっとかけているので、さくっとした食感が残る。程よく火の通った大ぶりな帆立のぷりっとした食感とのコントラストが素晴らしい。

  • レストラン
  • 神保町

怪奇小説家の江戸川乱歩がひいきにした店として知られる、天ぷら屋はちまき。昭和初期に屋台からスタートし、1945年から神保町で営業を開始した。

店に入るとごま油の香ばしい香りに食欲がそそられるだろう。老舗だが価格は財布に優しく、定番の『天丼』は1,000円とリーズナブルに味わえる。少し贅沢したいなら、エビ2本と身の大きなアナゴ、野菜の天ぷら2種、アナゴの骨せんべいがのった『穴子海老天丼』(1,400円)もおすすめだ。

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  • レストラン
  • 早稲田

1884年に創業した、130年以上の歴史をもつ老舗の天ぷら屋。現在は、5代目の店主が妻とともに店を切り盛りしている。

この店では、かき揚げの上にあんかけがたっぷりかかった『元祖かき揚げあんかけ天丼』(1,400円)という珍しい天丼を味わえる。店主の飯田敏夫が13年前に考案した人気メニューで、かき揚げの具材(訪れたときは生シラス、海藻、レンコン、ホタテ、ショウガだった)は日によって変わるので、季節の味を楽しめる。

  • レストラン
  • 浅草
  • 価格 2/4

天丼を提供する店が数多くある浅草だが、観光地価格で質以上に高い店も少なくない。そんな中で誠実な価格設定と言えるのが、明治3年創業の老舗、天麩羅 中清だ。店は鯉が泳ぐ池のある中庭などもあり、料亭のような格式ある雰囲気ながら、夜でも天丼を提供している。

『かき揚げ丼』は、芝エビと青柳のカイバシラが、もっちりと粘り気のある厚い衣に包まれ、どっしりとした食べごたえ。甘辛い味付けはどこか、唐揚げを彷彿とさせる。

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  • レストラン
  • 浅草橋
  • 価格 3/4

神田川と隅田川の交わる河口付近にある予約制の老舗天ぷら専門店。ランチタイムもカウンターで職人の手さばきを見ながら食事を楽しむ事ができ、『天丼』(2,700円)を頼んでも、はじめに海老の足が揚げたてで供される。

天ぷらは巻海老のほか、蓮根のしゃきしゃきとした食感が小気味良い海老と小柱のかき揚げ、冬はブロッコリー、春は山菜など、季節の野菜がのる。黒めの香ばしいタレも上品に揚がった天ぷらと好対照。

  • レストラン
  • 三ノ輪
  • 価格 2/4

三ノ輪の天丼専門店、土手の伊勢屋は明治22年頃創業の老舗。建物から店内までレトロな趣に溢れている。天丼は、ネタの異なる『イ』(1,800円)『ロ』(2,300円)『ハ』(2,800円)の3種類が用意されている。

一番量の多い『ハ』はエビやアナゴ、エビのかき揚げ、季節の魚など7種の天ぷらが豪快にどんぶりからはみ出し迫力満点だ。行列ができる人気店なので、平日早めの時間がおすすめ。

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  • レストラン
  • 人形町
  • 価格 1/4

人形町にある、天ぷら中山の『天丼』(1,320円)は黒天丼と呼ばれており、蓋を開けると予想以上の真っ黒なビジュアルに驚く。具材は、エビ、キス、アナゴ、千切りのニンジンなど、パンチのある衣に負けない存在感がある。創業以来、継ぎ足し続けているたれは、醤油の香ばしいさが際立った濃厚な味わい。見た目程しつこくないのでぺろりと食べられてしまうだろう。

  • レストラン
  • 人形町
  • 価格 2/4

下町の風情が漂う人形町で3代続く天ぷら専門店。天丼は、『並』(1,630円)『上』(2,700円)『特上』(3,600円)があるが、店主いわくもっともコストパフォーマンスが良いのが『上天丼』だという。天ぷらは純正胡麻油のみを使用し揚げられ、ふたを開けるとごまの香りが広がる。その日の仕入れによって素材は異なるが、巻海老に江戸前アナゴやキス、レンコン、かき揚げなど、質、両共に申し分無い。

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  • 日本橋
  • 価格 1/4

日本橋の天丼専門店、金子半之助は、1時間待ちは当たり前の行列店。人気の秘密はやはりその安さだろう。メニューは『穴子の天ぷらめし』(1,630円)『海老の天ぷらめし』(1,520円)『天ぷらめし』(1,190円)の3種類。

金子半之助のレシピを再現した甘さ控えめのさらっとした丼つゆに合う素材を厳選しており、エビ2尾、丼からはみ出る大きなアナゴ、イカとコバシラのかき揚げ、シシトウ、タマゴ、ノリと、価格からは信じられないボリューム。半熟状態のタマゴを崩しながら味わおう。付け合わせのがりごぼうもさっぱりとして箸休めにぴったりだ。

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  • 京橋
  • 価格 3/4

京橋駅からすぐそばにある深町は、ミシュランで一つ星を獲得した天ぷらの名店。四季の美味を感性豊かな天ぷらで楽しめる。

生搾りの太白胡麻油でカラッと揚げられた衣は頬張る度にさくさくと良い音がなる。タレは濃いめでたっぷりとかかり、こってりとした味わい。蜆がたっぷりのきりっとした赤出汁が天丼を引き立てている。

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  • 赤坂
  • 価格 2/4

先代の後を継ぎ2代目の女主人が店を切り盛りする赤坂の天茂。ランチタイムには『天丼』、『かき揚丼』(各1,500円)の2種類の天丼が用意されているが、ほとんどの人が頼むのは『かき揚丼』。

具材は、小エビとコバシラとシンプルな具材をふんわりと衣が包みしっとりとした食感。きりっと濃いめのたれは、ご飯との相性も良く、上にのせられたユズの皮が良いアクセントになっている。

  • レストラン
  • 天ぷら
  • 九段下

九段下の人気店もも瀬では、『穴子ばら揚げ丼』(1,750円)を頼んで欲しい。からっと揚がったさくさくのアナゴは、一口大にカットされ、大量のオオバとともに盛られている。

米には海苔が敷かれ、胡麻が混ぜ込まれ、タレも少なめで、いわゆる天丼とは大きく異なるさっぱりとした味わい。追加のタレと山椒が添えられているので、好みで楽しもう。

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  • 文京区
  • 価格 2/4

江戸川橋の天仙は、高級店に負けないクオリティながら、リーズナブルな価格が魅力。『特製天丼』(1,800円)も具材はエビやアナゴ、キス、野菜のほか、エビしんじょをつめた肉厚なシイタケなど、値段に甘んじない具材がふんだんに使用されている。衣は厚めでもっちりしているが油っぽさはなく食べやすい。一欠片乗った柚子の皮が良いアクセントになっている。

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  • 湯島

湯島にある江戸前天ぷら料理の老舗。路地裏にある店の中に入ると、落ち着いた漆の家具と職人の技を目の前で見ることができるカウンター席が印象的だ。

「いいものを安く」をモットーに、毎日築地から仕入れる食材や、旬の食材を使った老舗の味を手ごろな価格で提供しているのが魅力。オリジナルのあっさりしたタレには高級ごま油が使われており、その軽やかさは女性にも好まれる。

平日昼限定の『天丼』は1,500円と手ごろな値段。夜には『上天丼』(4,600円)や『天ぷらコース』(8,500円から)、要予約の懐石料理などもある。

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  • 天ぷら
  • 青山
  • 価格 2/4

みや川は、関西天ぷらの店。表参道駅から徒歩10分ほどの立地ながら、昔ながらのほっと安らげる落ち着いた佇まい。ランチで頼める『上天丼』はタマネギやインゲン、サツマイモ、ズッキーニ、ナスなどの野菜に、魚介は、エビ、アナゴ、イカ、キスなど、とにかく具沢山。衣は関西風の薄いものでさりげなく、素材の味を引き立てている。食べごたえ抜群だが、野菜の多さも手伝ってかもたれる事無く食べきれるだろう。

  • レストラン
  • 天ぷら
  • 新宿

東京を中心に多くの店舗を構えるつな八の総本店が新宿にある。大正13年よりこの地に店を構えており、暖簾をくぐると当時の面影が残る風情ある空間が広がる。平日限定の『天丼』(2,530円)は、大きなエビが2本、小エビのかき揚げ、肉厚なアナゴ、野菜と素材にもこだわりが感じられる。衣は厚手でさくさくとした食感。カウンター席で職人の手さばきを眺めながら料理が来るのを待とう。

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  • レストラン
  • 銀座
  • 価格 4/4

※入居ビルの建て替えのため、2022年7月まで臨時休業

銀座駅を出て、並木通りを進んだ右手にある天ぷら料理店。昭和5年の創業以来、武者小路実篤や志賀直哉をはじめとする文化墨客に愛され、今でも国内外の文化人やVIPが通う老舗でもある。

第二次世界大戦後には、吉田茂の外交における接待の場としても注文されたという天麩羅料理を、数奇屋造りの落ち着いた雰囲気の中で、時代を感じながら贅沢な気分で堪能したい。

豪快に食らうなら……

東京、はみ出しグルメ10選
  • レストラン

はみ出しグルメとは皿に収まらない量や大きさがを売りにした料理のこと。「器を大きくすれば良いのでは?」と野暮なことを考える人もいるかもしれないが、見た目から受ける印象も料理の美味しさを左右する大事な要素。はみ出しは、店側の演出であり、もてなしの心なのだ。ここでは、東京で楽しめる、はみ出しグルメ10品を紹介。見た目は迫力満点だが、フードファイターが挑戦するようなメガ盛りメニューは避けているので、ご安心を。がっつり食べたいときには、これを読んでボリュームランチや話題のデカ盛りにぜひ挑んでほしい。

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