ベルリンのナイトクラブ、ダンス禁止のビアガーデンとして再開

Huw Oliver
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Huw Oliver
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世界が今のような状況になる前まで、ベルリンのルンメルスブルク地区にあるオープンエアのクラブ、シシフォス(Sisyphos)は、「乗りかかった船」ということわざがぴったりと当てはまる遊び場だった。毎週金曜から日曜日までテクノパーティーがぶっ通しで開催され、ビールとちょっとした興味のためにふらっと立ち寄るというよりは、一歩足を踏み入れたら長時間居るのが当たり前だったからだ。

今、ドイツの名だたるクラブでは現状下での対応を模索している。その先導を切っているのがシシフォスだ。ドイツ政府がレストランへの規制を緩和しているのを生かして、食事を提供できるライセンスを取得。広大な敷地でビールを楽しめるビアガーデンとしての店の営業を再開した。店では、食事、ドリンク、そして音楽を提供している。しかし、踊ることはできない。開店時間は金〜日曜日の15時で、閉店は22時。今まではあり得なかった時間だ。地元DJの音に身を委ねテーブルの上で踊っていた場所で、今はできるだけ座っていることが求められる。スタッフのマスク着用は必須。これは、テクノが流れている屋外レストランとでも言うべきかもしれない。

クロイツベルク地区のベニューでも同様のことが起こっている。アウトドアスペースを備えるクラブ、ビルギット・エント・ビア(Birgit & Bier)も、ビアガーデン兼ピザ屋として再スタートを切った。ここのルールはシシフォスよりさらに厳しい。踊るのはもちろん禁止の上、スタッフだけではなく、客もマスクを着用しなければならない。

アバウトブランク(://about blank)では、アウトドアエリアを近く「しっかりしたやり方」で再オープンすることを検討している。同クラブのエリザベト・シュテフェンは、『ベルリナー・ツァイトゥング』紙のインタビューに対し、「新型コロナへの対応は引き続き最優先課題」とし、「しかし、クラブを訪れてくれる人が、そしてスタッフも、再開を切望していることを感じている」と続けた。我々も、同じ考えだ。

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