東京、素材で選ぶ魚介ラーメン

マダイ、カキ、銀ダラ、サンマ、エビ……おさかなラーメン天国に行く

作成者: Time Out Tokyo Editors |
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監修:メンチャック 

多様化、差別化が進むラーメン業界でも、ひときわ百花繚乱の様相を呈しているのが、魚介系だ。料理人たちが意外な素材の秘めたるポテンシャル、すなわちダシの個性を分析し、創意工夫とセンスによって完成させた新たなラーメン。「麺はスープのためにある」と考える人なら必ずや満足できるであろう15軒を、ダシの素材別に紹介しよう。

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レストラン, ラーメン

マダイ

icon-location-pin 錦糸町

真鯛らーめん 麺魚

店の入り口に描かれたタイが示すように錦糸町の麺魚ではタイのダシのラーメンが食べられる。2016年1月のオープン後瞬く間に行列店となったため、2017年4月にすぐ近くに移転し席を大幅に増やした。店内には魚の香りが漂い期待が高まるが、築地直送の鯛を惜しげもなく使用したスープは、その期待を上回るほどの鯛感。

全粒粉の細麺に、桜木でスモークしたチャーシュー、小松菜と、シンプルな構成要素は、上品なのにインパクトがある。チャーシューに乗った柚子のアクセントも良い。『真鯛らーめん雑炊セット』にすれば、薬味の乗った白米をスープに入れシメにできる。ラーメンライスの背徳感を消し去るほどの満足感が得られるだろう。『真鯛らーめん』に鶏白湯を合わせた『濃厚真鯛らーめん』も人気だ。 

レストラン, ラーメン

icon-location-pin 浅草

らーめん 改

蔵前駅近くに店を構えるラーメン屋。ぜひ味わってほしいのが、アサリをベースに、ムール貝などの数種類の貝でスープの出汁がとられた『貝塩ラーメン』だ。貝の旨味がぎゅっと凝縮されたスープは、少々の罪悪感を感じつつも最後の一滴までどうしても飲み干さずにはいられない味わい。

また、筍やワカメ、三つ葉と、和の要素を感じられるトッピングもスープと相性抜群である。そのほか、『煮干ラーメン』や『煮干つけ麺』、貝の香味油の絡んだ麺にミンチチャーシューがトッピングされた『貝油の和えそば』なども提供されている。なお、昼時は平日でも列が作られるので、足を運ぶタイミングには注意が必要だ。ラーメン屋の少ない蔵前において、このエリアで生活をするラーメン好きの心をぐっと掴んでいる一軒といえるだろう。 

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レストラン, ラーメン

イカ

icon-location-pin 本郷

麺屋 ねむ瑠

新店を追うだけでも大変なほどの東京のラーメンシーン、うまい店は次々に生まれるが、驚きを与えてくれる店というのはそう多くない。本郷のねむ瑠は、カテゴリーとしては東京の王道とも言える動物×魚介スープに属するのだが、その「魚介」のメインがなんとイカの煮干しなのだ。『濃厚烏賊煮干中華そば』は、たっぷりの旨味にほんのり苦味を感じるイカに、動物スープは鷄白湯をベースにしたその名の通り濃厚な一杯。

低加水の麺は歯切れよく、麺をしっかり絡める。トッピングの三つ葉、カイワレ、玉ねぎ、レアのチャーシューもさっぱりとしていて、バランスも良い。味に感動したら多少無理してでも頼みたいのが替え玉。あらかじめ味付けがされており、そのままでもまぜそばのように食べられるし、卓上のイカの魚醤や山椒風味のオリーブオイルなどをかけて味の変化も楽しめる。スープに投入する麺を残す冷静さを失わず堪能したい。

レストラン, ラーメン

5種のアラ

icon-location-pin 新宿

麺屋 海神 新宿店

JR新宿駅東南口の階段を下った先、雑居ビルの2階にある塩ラーメン専門店。この店の看板メニューは、毎日日替わりで5種類の魚のアラからダシをとった『あら炊き塩らぁめん 』(800円)。深みのある味わいのスープに、海老つみれ、鶏軟骨入りつみれと白髪ネギ、大葉、茗荷、糸唐辛子、針生姜などの薬味が入り、さっぱりとした仕上がりだ。

また、魚の糠漬け『へしこ』を使用した『へしこ焼きおにぎり』(200円)をスープに入れて食べるのもおすすめ。酒のつまみとして注文するのも良いだろう。

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レストラン

煮干し×背脂

icon-location-pin 落合

中華そば 児ノ木

落合駅から早稲田通りを6分ほど行くと現れる、一枚板の看板と紺色ののれんが目印のラーメン屋。店名は、親子で店を営む店主の母親の出身地に由来する。主なメニューは、煮干しの香りが際立つ濃厚スープに、背脂の甘みと刻み玉ねぎの食感が加わった『中華そば(燕三条系)』、弾力のある中太麺を使用した『つけ麺(濃厚魚介)』の2種類。そのほか『大皿餃子(16個)』、『豚肩ロースの肉飯』などサイドメニューも充実している。

レストラン

魚介×味噌×フレンチ

icon-location-pin 大久保

麺屋優創

JR大久保駅と新大久保駅の中間に位置するラーメン屋。フレンチシェフの経験を持つ店主による、魚介と豚骨の2種のスープに特化したお店。人気メニューは、エビやカニなどの魚介を使用した本格的な南仏スープにフェットチーネのような食感の平打ち麺を使用した『魚介味噌ラーメン』(900円)。

スープドポワソンとアラ汁の中間に位置するようなスープは、見た目よりさっぱりとした味わいで、少し甘め。太くて平らな縮れ麺はスープとよく絡む。もう一方の『豚骨ラーメン』は、ロースト豚げんこつを使用したまろやかな味わい。店内は。女性でも入りやすい雰囲気で、カウンター席と掘りごたつのある座敷席に分かれており、一人でもグループでも楽しめそうだ。

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レストラン

銀ダラ

icon-location-pin 淡路町

鮮魚らーめん 五ノ神水産

魚のオブジェの看板が目印のラーメン店。東京の青梅市にある人気店 らーめんいつ樹の系列店で、一風変わった魚介系ラーメンを提供している。鮮魚系ラーメンとしてはほかに類を見ない銀ダラを使用した濃厚な『らーめん銀だら搾り』(780円)が定番メニューだ。

大量の銀ダラを長時間煮出し、動物系のスープを加えた濃厚でこってりしたスープは、魚介系のえぐみもなく、クリーミーで旨みだけを凝縮したような味わいで、中毒性がある。麺はコシのある中太麺でスープによく絡む。具には白ネギ、鶏チャーシュー、メンマなどがのる。トッピングの煮玉子は半熟でトロトロ。季節によって、ウニ、エビ、カキ、シャケなど、多種多様な魚介食材を使った創作系の限定メニューが登場する。

レストラン

オマール海老

icon-location-pin 神保町

海老丸らーめん

JR水道橋駅と東京メトロ神保町駅の間、白山通り沿いに位置するのが海老丸らーめんだ。現役のフレンチ料理人でもある店主が「敷居が高い本格的なフレンチの味を気軽に楽しんでもらいたい」という思いから、フレンチの高級食材であるオマール海老とラーメンを融合した大胆なラーメンを提供している。

このオマール海老からダシをとった芳醇(ほうじゅん)なスープにチャーシューを加え、サワークリームとメルバトーストなどをトッピングした『元祖濃厚海老らーめん』がこの店の定番メニュー。850円という低価格を実現している。海老風のラーメンではなく、本物の海老のコクが堪能できる。さらに贅沢な一杯を味わいたい人には『丸ごと一匹オマール海老らーめん』(2,500円)があり、文字通りオマール海老が丸ごとトッピングされている。そのほかのメニューに、海老出汁スープにゴマを加えた海老坦々麺の『胡麻ゴマらーめん』(900円~)、こってりとした海老ダシクリームを絡めて食べる『海老カルボナーラ』(950円~)などがある。

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レストラン

カキ

icon-location-pin 蒲田

麺屋 まほろ芭

JR蒲田駅東口から徒歩7分ほどの路地裏にあるラーメン店。本郷三丁目にあるイカ煮干ラーメンの麺屋 ねむ瑠のセカンドブランドとして2018年5月にオープン。提供しているのは粘度の高い濃厚煮干ダシのスープに、いくつかの魚介系の味わいを重ねたラーメン。他店であまり見ない『濃厚牡蠣煮干中華そば』(900円)は数量限定のメニュー。広島産の牡蠣を贅沢に使い、煮干ダシのスープにあわせた濃厚なドロドロ系の一杯だ。牡蠣の旨みが口いっぱいに広がる。

そのほかに、動物・魚介のダブルスープに海老ペースト油を加えた『濃厚海老煮干そば』(850円)や、煮干を大量に使った『濃厚煮干そば バカニボ』(780円)、煮干や昆布、鰹節、シイタケ、鶏の旨みとアサリスープを合わせた『淡麗旨味中華そば』(780円)などがあり、魚介系の魅力を存分に味わえる。

レストラン

ワタリガニ

icon-location-pin 人形町

東京 crab台風。

東京メトロ人魚町駅から徒歩5分ほどのオフィス街の路地裏にあるラーメン店。元々は茗荷谷で創業し、2012年に海を越えて香港に移転、2018年に東京に凱旋出店をした。香港では本格的な豚骨魚介系ラーメンを提供しているが、東京店の看板メニューは超濃厚なカニ豚骨が味わえる『蟹そば』(850円)だ。

大量のワタリガニを使用した濃厚なダシは、えぐみが出ないように旨みだけを抽出したもの。粘度が高く、カニの旨みと香りが堪能できる。歯切れのよい麺もスープとよく絡み、相性抜群だ。タマネギやメンマ、うずらの卵、生ハムのような柔らかいチャーシューといった具材がスープの味を引き立てる。最後の一滴までスープを堪能したいなら『雑炊セット』がおすすめだ。

そのほかに、カニ油と醤油ダレ、豚骨の旨みを凝縮したコラーゲンボールをまぜて味わう『蟹油そば』(850円)も魅力的。変り種食材を使って、唯一無二の一杯に仕上げている。

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レストラン

ハマグリ

icon-location-pin 幡ヶ谷

金色不如帰

幡ヶ谷駅北口からほど近いラーメン屋。L字型のカウンターが囲む店内は武骨な黒一色に統一されている。『豚清湯系貝汁そば』と呼ばれる動物系と貝系の出汁のバランスが旨さの秘訣であり、特にハマグリの深い味わいが見事だ。『そば(醤油)』と『塩そば』で悩んでしまうが 、さらに毎週木曜日には『裏不如帰』と店名を変え、『極にぼ』など煮干しを使ったメニューも提供しているので、悩むのはやめておとなしく通うことにしよう。 

レストラン

サンマ

icon-location-pin 池袋

秋刀魚 中華そば 生粋-kissui-

池袋駅北口から徒歩5分ほどの歓楽街の中にあるラーメン屋。懐石料理の名店で腕を磨き、30年来親方として食の創作に従事した料理人が厨房に立つこの店では、焼きさんまを丸ごと使った魚介系ラーメンが看板メニューだ。『上正油そば』(950円)は淡麗系の醤油ラーメン。焼きさんまの旨みと香りが見事に凝縮された、あっさりだが芳醇(ほうじゅん)で香ばしさが長く口に残る一杯に仕上がっている。

塩焼きしたさんまとワインと紹興酒など、数種の素材をたまり醤油につめて作られたものだ。通常の魚介では感じられないようなスモーキーな味わいが特徴的。具材も生産者から直送で仕入れる素材にこだわっている。ワイン煮玉子もスモーキーで、チャーシューは歯応えの良さを特筆したい。そのほか、焼きさんまを天然塩で味付けして仕上げた『塩そば』(700円~)もおすすめだ。

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バー, ワイナリーズ

アユ

icon-location-pin 二子玉川

鮎ラーメン

二子玉川駅から少し行った商店街の中にある『鮎ラーメン』は、大きく「鮎」と描かれたのれんが目印。ここで提供されるのは、店名の通りアユをふんだんにつかったラーメンだ。スープはかなりあっさりした塩ラーメンといった印象だが、鮎からとった出汁がしっかり効いていて、口いっぱいにその旨みが伝わってくる。麺は細縮れ麺。

『鮎まるごとラーメン』(1,000円)は鮎まるごと1尾にタデの葉とネギ、海苔が載る。後味もさっぱりしていて、ついついスープも飲み干してしまうほどだ。シンプルでありながらも味わい深く、何度でも食べたくなるあっさりラーメンの芸術品と言っていいだろう。また、アユの出汁で炊いたご飯にほぐしたアユの身を混ぜ、炭火であぶった『鮎焼きおにぎり』も忘れないように。

レストラン, ラーメン

エビ×担々麺

icon-location-pin 町屋

麺屋 愛心 町屋店

町屋駅から徒歩1分。2018年4月にオープンした新潟県発の人気ラーメン店だ。新潟県民の間では古くから定番として愛されている『麻婆麺』(1,000円)のほか、新潟県発祥の燕三条系ラーメンである『背脂ジョニー』(800円~)などが人気。

特に味わってほしいのが『海老寿久坦々麺(えびすたんたんめん)』(1,000円)だ。口に運んだ瞬間、強烈なエビの香りと、坦々麺の辛さ、痺れに圧倒される。甘エビのペースト、香り高い味噌、自家製芝麻醤(ちーまーじゃん)が合わさった濃厚スープに、香味ラー油と、シビレ油が程よいアクセントを加えている。食べ進めるほどに、それぞれの旨味が混ざり合い、異次元の感動にたどり着けるだろう。 ラーメンには『追いリゾット』が付き、残ったスープと混ぜ合わせると、最後の一滴まで味わい尽くせる。女性店長の軽やかな鍋使いや、丁寧な仕事も好感がもてる。

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レストラン, ラーメン

煮干し

icon-location-pin 綾瀬

陽はまたのぼる

陽はまたのぼるは、JR綾瀬駅から徒歩8分ほどの場所にあるラーメン屋。2017年4月のオープン以降、連日行列のできる人気店となっている。提供しているのは『煮干しそば』(750円~)。醤油ベースの清湯で、あっさりスープに強烈な煮干しの味が加わり、濃すぎず、旨みが凝縮されたバランスの良い一杯に仕上がっている。どんどん引き込まれるスープは、気がついたら飲み干してしまっている。チャーシューは通常だと2種類乗り、『特製』を頼むと、分厚いチャーシューと、ふわふわ味玉が加わる。大盛の注文はないが、替え玉として『和え玉』(200円)が注文可能。

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