六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshimaプレスプレビューでの村上隆

3年ぶりの開催、六本木アートナイトの見どころを紹介

村上隆の巨大なドラえもんなどが登場

編集:
Time Out Tokyo Editors
テキスト:
Emma Steen
Kagari Sakamoto
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六本木の街を舞台にした人気アートイベント「六本木アートナイト」が、3年ぶりに開催。期間は2022年9月17日(土)から19日(月・)までと例年よりも日程を延長する。展覧会だけでなく、コンサートやダンスパフォーマンス、トークイベントなど約100のプログラムが実施され、参加アーティストは約70組に及ぶ。

完全復活となる今年は、大きな期待が寄せられている。ここでは15日に実施されたプレスプレビューで発見した見どころを紹介する。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima「六本木ヒルズアリーナ」のドラえもん

村上隆のメインプログラム

2022年度は「マジカル大冒険 この街で、アートの不思議を探せ!」をテーマに、現代美術家の村上隆がメインプログラムを担当。一部の作品は「六本木ヒルズ」周辺の公共空間に設置されるため、誰でも無料で鑑賞することができる(展示によっては入場券が必要になるので注意してほしい)。

今年は、世界的キャラクター「ドラえもん」とコラボレーション。これまでも村上はドラえもんの生みの親である藤子・F・不二雄と数々のタイアップを重ね、新しいカルチャーをともに築いてきた。

プレスプレビューで村上は、「子どもがアートに触れられる入り口になればという思いから再びタッグを組むことを決めた」とコラボレーションの意図を明らかにした。また漫画やアニメとの親和性が高い「スーパーフラット」なことを基準に参加アーティストをセレクトしたという。あらゆる人々が肩ひじを張らずに楽しめるイベントを目指している。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima「六本木ヒルズアリーナ」での村上とドラえもん

イベントの目印となるのは、「六本木ヒルズアリーナ」に設置された村上による巨大なドラえもんのバルーン。高さは10メートルで、村上の代名詞である「お花」があしらわれている。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima「東京ミッドタウン」にある村上のドラえもん

村上が制作したもう1つのバルーンは、「東京ミッドタウン」に登場。どちらの作品もライトアップされた姿が印象的なため、夜の時間帯に訪れるのがおすすめだ。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima「国立新美術館」にあるドラえもん

計14体のドラえもんを探す

そのほか、村上がキュレーションした12組のアーティストたちによる、さまざまな「ドラえもん」にも注目したい。タカノ綾、MADSAKI(マサキ)、Kasing Leung、T9G、村田森らが参加し、ドラえもんを通して彼らの芸術的なビジョンを紹介している。

六本木アートナイト
Photo: Kisa ToyoshimaTANGENTの「INAHO」

無料で鑑賞できるインタラクティブなインスタレーション

もちろんイベントの見どころはドラえもんだけではない。村上のプログラム以外にも、インタラクティブなインスタレーションが展示されている。TANGENTの「INAHO」は、日本で初めて一般公開される作品。金色の稲穂が夏の風に揺れる様子にインスパイアされており、人が近づくと光が反応して揺れ動く。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima「ジオットハウス」にあるマイケル・リンの「窓」

台湾の現代アーティスト、マイケル・リンの「窓」も無料で公開。台湾の伝統的な格子窓をモチーフとした個性的な作品は、「ジオットハウス」と六本木ヒルズのウェストウォークで展示される。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshima檜皮一彦の「HIWADROME TYPE ε」

六本木ヒルズのウェストウォーク2階では、檜皮一彦の「HIWADROME TYPE ε」を展示。約60台の車椅子が積み重なった作品は迫力満点だ。

六本木アートナイト
Photo: Kisa Toyoshimaローレンス・ウィナーの「HERE FOR A TIME THERE FOR A TIME & SOMEWHERE FOR A TIME」シリーズ

東京や六本木の歴史や今にインスピレーションを得たローレンス・ウィナーの「HERE FOR A TIME THERE FOR A TIME & SOMEWHERE FOR A TIME」シリーズは、六本木ヒルズと東京ミッドタウンの数カ所に展開される。宝探しをするように、街を歩きながら作品を見つけるのも楽しい。

2021年に惜しくもこの世を去ったウナーは、ビルや貨物船などの大きな構造物をキャンバスに見立て、タイポグラフィを展開し称賛されたアメリカのコンセプチュアルアーティストだ。

一部のプログラムはフェスティバルの期間外に開催されるので、併せてチェックしてほしい。「六本木アートナイト2022」の詳しいプログラムやイベントのスケジュールは、公式ウェブサイトから確認できる。

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