ジャウメ・プレンサ 『男木島の魂』
ジャウメ・プレンサ 『男木島の魂』(2010年)、高松市男木島

瀬戸内国際芸術祭2022、参加アーティストなど企画内容を発表

今回で5回目、島々を舞台にしたアートプロジェクト

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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3年ごとに瀬戸内海の島々を舞台にアートプロジェクトを展開する『瀬戸内国際芸術祭2022』の企画発表会が2021年11月9日開催され、その詳細が明らかになった。2010年以来、5回目となる今回も「海の復権」をテーマに、春会期2022年4月14日(木)〜5月18日(水)、夏会期8月5日(金)〜9月4日(日)、冬会期9月29日(木)〜11月6日(日)の計105日間を予定している。

会場となるのは、瀬戸内海に浮かぶ直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、 沙弥島(春会期)、本島(秋会期)、高見島(秋会期)、粟島(秋会期)、 伊吹島(秋会期)、高松港周辺、宇野港周辺だ。

発表会ではベネッセホールディンクスの顧問、福武總一郎が「コロナ禍にあってアートはますます重要な意義を持つ」とし、本芸術祭開催への意欲を見せた。その後、総合ディレクターの北川フラムが内容の一部を説明し、新型コロナウイルス感染症対策に言及した。

北川は、同じく自身がディレクターを務めた『奥能登国際芸術祭2020』では感染者を一人も出さなかったことを強調。『瀬戸内国際芸術祭2022』でも対策にも力を入れて「アフターコロナ」における芸術祭の新たなモデルにしたいと意気込んだ。

2022年の注目のアーティストは?

現時点で参加が確実視されているアーティストは71組、そのうち33組が初登場だ。初参加となるのは、アイシャ・エルクメン(Ayşe Erkmen)やソカリ・ドグラス・カンプ(Sokari Douglas Camp)、保科豊巳など。中でも注目したいのは、ベルギーのウィム・デルボア(Wim Delvoye)だろう。

デルボアは、排泄(はいせつ)物を機械が生み出す作品『Cloaca』などの独創的な作品で発表したり、金の便器で著名なマウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan)とも活動したりと、幅広く活動している。

2021年11月12日(金)に全国公開される映画『皮膚を売った男』も、デルボワによる男性の背中に刺青を入れた作品『Tim』(2006年)を着想源としているのもよく知られた話だ。挑発的なイメージが強いが、この芸術祭ではどのような作品を見せてくれるのだろうか。

2020年から地元と勉強会を重ねたことを踏まえ、各市町村の地域計画に沿いつつ、島だけでなく本土側も含め新たなエリアで作品を展開するのも特徴だ。例えば、男木島では移住者と島民が共に理想のコミュニティーを模索している。この取り組みに寄り添う形で、大岩オスカールらが参加して、男木島の迷路のような町並みを生かした作品を制作する予定だ。

早速パスポートを手に入れよう

チケットは春、夏、秋の全会期で有効な『3シーズンパスポート』と、各会期のみ有効な『会期限定パスポート』の2種類。これまで同様の紙パスポートに加えて、公式ウェブサイトからダウンロードできるアプリケーション『瀬戸内国際芸術祭 2022 デジタルパスポートアプリ』経由でデジタル版も販売する。

価格は『3シーズンパスポート』5,000円(前売り4,000円、16〜18歳3,000円)、『会期限定パスポート』各4,200円(16〜18歳2,600円)で、15歳以下は無料だ。

デジタル版『3シーズンパスポート』はすでに発売中で、発売期間は2022年4月13日(水)まで。『会期限定パスポート』や紙のパスポートの詳細は、今後公表されるという。

多様な楽しみ方にも対応

各島をフェリーで移動する時間も、この芸術祭ならではの楽しみの一つだろう。ゆったりと船旅を楽しみたい人向けに、一部航路が3日間乗り放題の『フェリー6航路限定3日間乗り放題乗船券』も予定されている。対象航路は高松港、宇野港と直島、豊島、女木島、男木島、小豆島を結ぶ6航路で、販売時期や価格は今後発表される見通しだ。

さらに、各種ツアーも充実。ガイド付きオフィシャルツアーが予約制で1日2、3回実施されるほか、要望に応じてチャーター船や食事などの提案から手配までを世話してくれるカスタマイズツアーなど、目的に応じたプランが用意されている。

北川は「アート作品自体だけではなく、それをいかに伝えるかを重視している」と語る。こうした選択肢の幅広さは、来場者に作品だけではなく、島や海といった風土全体に目を向けてほしいという配慮でもあるだろう。土地の食や風景、そこに暮らす人々との交流するというのも良い。

今回は、開催に合わせて直島に新たにアートホテルがオープンするが、会期中は混雑が予想される。島内での宿泊を考えているのであれば、早めにスケジュールを立ててみては。

『瀬戸内国際芸術祭2022』の詳細はこちら

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