ロンドンの高級百貨店が、ポップアップショップで中古おもちゃを販売

セルフリッジによる循環型小売モデルの取り組み

テキスト:
Rhian Daly
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クリスマスは楽しいが、地球に優しい行事かと言われると、そうでない部分も多い。プレゼントにはたくさんの包装紙が使われ、また前年の12月から会っていない叔父からのプレゼントは、年が明けて叔父が家を後にするとすぐに罪悪感を抱きながらも捨ててしまう。こうやってごみの量が増えているのだ。

そんなクリスマスを少しでも地球に優しくする取り組みが、ロンドンで行われている。高級百貨店のセルフリッジが、我々の無駄遣いをなくすため、中古おもちゃを集めたポップアップショップを新しくオープンした。

このショップで扱うのは、工場で生産されたばかりの商品ではなく、中古のコレクタブルフィギュアやアンティークのテディベア、家族に人気のある定番ボードゲームなど。また、不要になったおもちゃを寄付することもできる。寄付されるおもちゃは、ショップで販売されるか、セルフリッジのチャリティパートナーであるThe TOY Projectへ送られ、北ロンドンの拠点で販売されるか、同プロジェクトが支援している子どもたちに贈られる。

Selfridges toy pop-up
Photograph: Selfridges

The TOY Projectは、2013年にジェーン・ガーフィールドとアンジェラ・ドノヴァンによって設立。新品や中古のおもちゃをリサイクルし、それらを最も必要としている子どもたちや家族に提供しているほか、ごみ処理場に送られるおもちゃの数を減らそうと、子どもたちにリサイクルについての教育を行っている。The TOY Projectで得られた利益は全て、おもちゃや本の図書館、コミュニティーイベントなどのプロジェクトのための資金となっている。

セルフリッジでのポップアップについて、ガーフィールドは次のように述べている。「イギリスでは毎年、親が子供のために何億ポンドもの金をかけて新しいおもちゃを購入していますが、その多くはほとんど使われていません。おもちゃをリサイクルすることは、The TOY Projectの活動資金になるだけでなく、ゴミ処理場や海に捨てられてしまう不要なおもちゃの数を減らすことにもつながります。今回、セルフリッジと提携し、多くの人に愛されているTOYプロジェクトのショッピング体験を(目抜き通りである)オックスフォード・ストリートで提供でき、大変うれしいです」

今回のポップアップは、いわゆる「サーキュラー(循環型)」小売モデルを模索するセルフリッジの取り組みの一環であり、それを実行するためのプラットフォーム『Project Earth RESELLFRIDGES』の最新プロジェクトとなる。

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