ニュース

東京発ファッションの祭典「Rakuten Fashion Week」が20周年

9月1日〜6日、ブランド創立35周年を迎えた「TSUMORI CHISATO」の特別展示も

Kaoru Hoshino
テキスト
Kaoru Hoshino
Editor
Rakuten Fashion Week
©︎JFWO | キービジュアル
広告

2025年9月1日(月)から9月6日(土)まで、日本のファッション業界の活性化と国際発信を目的とした「Rakuten Fashion Week」が開催される。

日本のファッションは、「歴史がない」という状況をむしろ強みに変え、「Comme des Garçons(コムデギャルソン)」や「Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)」といった世界的デザイナーを輩出してきた。特に東京発のファッションは、独自の美学で、世界からも注目されるユニークな進化を遂げている。

東京ならではの個性を体現するイベントを目指して2005年に発足した「Japan Fashion Week」(以下、JFW)は、2025年に20周年を迎える。

アニバーサリーイヤーとなる今回のテーマは、「世界の継ぎ目となれ」。ファッションが国や言語の壁を超えて人と人をつなぎ、文化や創造性を生み出すことを目指す。

JFWのこれまでの歩みを振り返ると、毎年約25のブランドが参加し、20年間で合計1844回のショーを開催。過去に参加したブランドは524に上り、そのうち32の国と地域から76ブランドが海外から参加している。最多出演ブランドは、「HIROKO KOSHINO(ヒロココシノ)」の30回だという。

JFWは、若手デザイナーの育成やグローバル展開の支援を通じて、日本のファッションブランドを世界へと羽ばたかせるための活動を行ってきた。例えば、選出されたブランドがパリでコレクションを発表する「FASHION PRIZE OF TOKYO」や、「TOKYO FASHION AWARD」などの各種賞を設け、JFWから世界へつながる新たな道を生み出している。

また、楽天グループが日本のファッションを後押しするプロジェクト「by R(バイアール)」では、デザイナーの舟山瑛美によるブランド「FETICO」がランウェイショーを実施。年齢や体形、既成の美意識にとらわれない新たな女性像を提案する同ブランドに注目が集まる。

今シーズン初参加の注目ブランド

次世代を担うブランドに贈られる「JFW NEXT BRAND AWARD」の今シーズンの受賞者は、「mukcyen(ムッシャン)」の木村由佳。審査員を務めた滝沢直己は、「ブランドにおいて重要なのは、共鳴を得ることだと思います。彼女の服からは、作り手たちの思いが伝わってきました」と選出の理由を述べた。

Rakuten Fashion Week
Photo: Kaoru Hoshino「muksyen」のデザイナー・木村由佳

ムッシャン以外に、今回初参加となるブランドも見逃せない。自然の中で体を動かすことをコンセプトに服作りを行う「någonstans(ナゴンスタンス)」や、日常と非日常の間にある感覚を衣服で表現する「ORIMI(オリミ)」など、計5つが新たに加わる。

さらに、ブランド創立35周年を迎える「TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)」のショーも注目の一つ。デザイナーの津森千里が描く幻想的な世界観を、手描きのイラストや衣服のフォルムで表現した過去のアーカイブ展示が、「渋谷ヒカリエ 8/COURT」で開催される。同展示は一般客も自由に観覧できるので、気になる人は足を運ぼう。

一般客も参加できるコンテンツは?

一般客がランウェイショーを観覧できるチャンスもある。「WWDJAPAN」の公式ウェブサイトでは、抽選プログラムを行う。受け付け期間は、8月6日(木)〜20日(水)の予定だ。

なお、今シーズンだけではなく、次のシーズンまでを通じてアニバーサリーイヤーとしてさまざまな企画を予定している。独自の進化を続ける東京のファッションの今を体感できる絶好の機会。ファッションに関心がある全ての人に、注目してほしい。

関連記事

ブランドの哲学を感じる世界初の「マルニ カフェ」がギンザシックスにオープン

東京、8月から9月に行くべきアート展

ニューヨークのリアルを描いた青春映画『KIDS』がリバイバル上映

有楽町に新施設開設、ファレル・ウィリアムスとNIGO®が手がける施設も同敷地内に

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース
    広告