RスリランカTOKYO
Photo: Tomomi Nakamura

福岡で行列のカレー専門店が神保町に進出、「RスリランカTOKYO」がオープン

東京初出店、和とスリランカの味わいが融合した「九州ランカカレー」に注目

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Tomomi Nakamura
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2022年10月11日、福岡で圧倒的人気を誇るスリランカカレーの店「Rスリランカ」の4号店、「アールスリランカトーキョー(RスリランカTOKYO)が神保町に東京初出店を果たした。同店はカレー界の新定番として浸透しつつあるスリランカカレーを日本人の舌に合うように独自にアレンジし、「和」と「スリランカ」の要素を融合した店として知られる。

RスリランカTOKYO
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福岡県福岡市にある本店の始まりはスリランカ出身のオーナーが開店した店だったが、本人が帰国するのを機に、常連客だった今のオーナーである大隈崇生が店を引き継ぐ。口コミで徐々に支持を集め、行列が絶えない人気店へと成長した。

RスリランカTOKYO
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店に一歩足を踏み入れると、カレー屋と思えないほど開放感のあふれる真っ白な空間が広がる。もとはカフェだったという店内は、ナチュラルでシャビーシックなテイスト。スリランカでは神聖な動物として知られる、大きな象と木々が壁に描かれており、異彩を放っている。

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日本で独自の進化を果たした「九州ランカカレー」

まずは、一番人気の「豚肩ロースステーキカレー」(レギュラー1,300円、以下全て税込み)を注文してみよう。時間がたっても料理の温度が冷めないよう、熱々に熱した鉄製の器に乗って登場するカレーは、もくもくと湯気を放っており、食べる前から臨場感たっぷりだ。

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Photo: Tomomi Nakamura

驚きの見た目にも注目してほしい。「スリランカカレー」といえば、米とカレーの周りを取り囲むように複数の副菜が配置されているのが一般的だが、同店のカレーの盛り付けは至ってシンプル。カレーと米の上に大振りの豚肉と赤ピーマン、青タデが乗っている。

これは、日本でまだ本格的なスリランカカレーがほとんど食べられていなかった時代から九州で独自に進化した「九州ランカカレー」というスタイルのカレーに、アレンジを加えたものだという。スリランカの味噌汁のような存在である「キリホジ」という料理にカレーと豚肉を加えて食べてみたところ、おいしかったことがきっかけで、開発に至ったそうだ。

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Photo: Tomomi Nakamura

 フェネグリーク、カルダモン、クミンを筆頭にスリランカから輸入した7種のスパイスを使ったスープは、ピリリとしたスパイシーな風味とココナツミルクのマイルドな味わいが見事にマッチ。包丁で筋を入れ、柔らかく焼き上げたボリューミーな豚肉のうま味と甘みを感じる赤ピーマンが全体のアクセントになっている。

辛さは1(普通)、2(中辛)、3(辛口)から選べる。取材時はオーナーおすすめの隠れ指数「2.5」をチョイス。ちなみに辛さは0にすることもでき、子どもが食べやすい味わいにも変更できる。いずれもメニュー表にはないが、オーダーは通るそうなので、好みの辛さにできるか気軽に聞いてみよう。

もう少し味わいたいと思ったら、ならではの特徴的なサービス「モアカレー」を試してみよう。途中から1口分のカレーや米を無料でプラスできるというもので、ルーの辛さも変更でき、「味変」も楽しめる。

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「ドライカレー&カレー」(1,000円)もおすすめの逸品。今回はオーナーおすすめのトッピング(全て200円)である「マッシュポテト」も追加してみた。ドライカレーの味付けは、トマトケチャップと醤油がベースになっており、オムライスのチキンライスにも似た何とも懐かしい味わいだ。

そこに異国感を感じるカレーの辛みとうま味が加わり、まさに「和とスリランカの融合」と言える新鮮な後味になっている。添えられたマッシュポテトを途中から少しずつ混ぜて食べると、風味がよりマイルドになるのでぜひ試してみてほしい。

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スリランカには「辛さがうまさ」という価値観があり、カレーもとにかく辛いというイメージが先行しがち。しかし、同店のカレーは辛さ抑えめでマイルドなので、どんな人でも食べやすい点が最大の魅力といえるのではないだろうか。また、油分が少なく、野菜を多く使っていてヘルシーなため、訪れる客はカレー好きや近隣のサラリーマンのほか、女性の一人客も多いそうだ。

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Photo: Tomomi Nakamuraオーナーの大隈崇生

東京に出店することが夢だったいう大隈。「これから神保町という町に根付き、愛されるカレー屋になっていけたら」と意気込む。神保町というカレー激戦区で、独自の「九州ランカカレー」を食べにぜひ足を運んでみてほしい。

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