ニューヨーク市が横断歩道のかさ上げを促進

スピードバンプとして機能、歩行者の視認性も向上

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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ニューヨークでは、スピード違反や無謀運転が大きな問題となっている。市の記録によると、2021年は273人が衝突事故で死亡。これは2013年以降で最も多い数字だという。

この問題を減らし、解決するため、ニューヨーク市長のエリック・アダムスは、市内の「横断歩道のかさ上げ」していくことを発表した。

ニューヨーク市交通局(DOT)によると、かさ上げされた横断歩道とは、「車道よりも高い位置に作られた横断歩道」のこと。この横断歩道の導入には、いくつかのメリットがある。まず、スピードバンプとしての機能。これにより、ドライバーにスピードを落としてもらうことができる。次に、横断する歩行者の視認性が高くなること。さらに障害者にとっても、より横断がしやすくなるだろう。

DOTは、毎年100カ所の横断歩道を縁石の高さまでかさ上げすることを公約に掲げている。市内にある交差点は約4万カ所で、現在高くなっている横断歩道は17カ所のみ。全体から見れば、この公約は大したものではないと思うかもしれないが、計画のスタートが切られたことをまずは歓迎してもいいのかもしれない。

市の計画では幹線道路を避け、学校、遊び場、公園、高齢者センターなど、歩行者の多い場所を重点的に整備する予定だ。

新しい横断歩道に加えて、DOTは今年、危険な交差点1000カ所を再設計する計画も発表。さらに注意が必要な駐車場やガソリンスタンドも、改善の対象にしていく。

DOTはこうした物理的な改善計画に加えて、今年から新しいルールを実施している。これは「交差点を通るドライバーや自転車は、単に道を譲るだけでなく、歩行者が完全に横断するまで完全に停止しなければならない」もの。

街中の至る所で、この新しいルールが施行されることを期待している。

原文はこちら

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