[category]
[title]
未公開の資料や秘蔵の手記が初公開

「自然が作り上げたものこそが美しい。我々はそこから発見するだけだ」。そう語ったのは、スペインの建築家・アント二・ガウディ(Antoni Gaudí)である。自然の秩序に宿る美を見出し、それを作品へと昇華させた革新者だ。
ガウディの名前を聞いたことがない人はいないだろう。しかし、彼の生涯や、あの独創的なデザインがどこから生まれたのかまでを知る人は、意外に少ないのかもしれない。
そんな天才に迫る展覧会「NAKED meets ガウディ展」が、2026年1月10日(土)から2026年3月15日(日)まで「寺田倉庫」で行われる。2026年は、ガウディ没後100年という節目。さらに、彼が設計した「サグラダ・ファミリア」のメインタワー・イエスの塔が完成を迎える記念すべき年でもある。まさに、今観に行くべき展覧会だ。
同展は、ガウディ財団が日本のクリエーティブカンパニー・NAKEDと世界初の公式ライセンス契約を結び実現した、全7章から構成される体験型展覧会だ。貴重な資料やインタラクティブな体験を通して彼の生涯とその思考に迫る。ここでは、特に注目すべきエリアを紹介したい。
プロローグとなる「はじまり」「記憶の森」では、ガウディの原点に焦点を当てる。カタルーニャ州レウスの自然豊かな環境でのびのびと育った彼が幼い頃に養った鋭い観察眼が、どのように後のスタイルにつながったのかをひも解く。
続くエリアでは、1878年に制作された卒業制作『再認定試験のための大学講堂「パラニンフォ」の図面』のレプリカが登場。しっかりと丁寧に細部まで描かれている点から、ガウディが優秀な建築学生だったことが伺える。こうした資料の多くは、1936年の内戦で多くの資料が失われたため、かなり貴重なものと言えよう。
会場を進むと、天井から資料が降り注ぐような空間が現れる。「グエル邸」や「アストルガ司教館」「エル・カプリチョ」など、彼が手がけた建築が壁面に映し出され、その上に「ムデハル様式」や「ゴシック様式」といったように様式名が添えられている。さまざまな様式を試しながら自身の表現を確立していくまでの過程が見て取れるだろう。
最大の見どころは、「ガウディの工房」と名付けられたエリア。ここでは、直線をねじるだけで強固な構造を生む「双曲面」や、糸と重りを使って理想的な曲線を描く「フニクラ」を実際に体感できる。
会場に設置されたスクリーン上で、フニクラの仕組みを使いながら自分だけの建築イメージが作れる。完成したイメージは、QRコードから、オリジナルの展示ポスターを模したイメージをダウンロードできるので、ぜひ試してほしい。
さらに、次に続くエリアでは、自然界の造形をいかにデザインへと発展させたかを展示。ガウディが建築した「カサ・パトリョ」に配されている2人掛けチェアのレプリカ版には実際に座ることができ、驚きのフィット感が肌で感じられるだろう。
展示会場を後にしたら、ショップに立ち寄るのを忘れずに。ずらりと並んだカラフルなオリジナルグッズは、思わず手に取ってしまうほどのかわいさだ。
サグラダ・ファミリア全体の完成予定は、2034年頃を予定している。約140年の工事を経て、いよいよ完成の時が現実に迎えようとしているのだ。
世界から注目を集める今だからこそ、改めてガウディについて知る機会にしてみては。
関連記事
『30年の歴史を振り返る「大たまごっち展」が六本木ミュージアムで開催』
『渋谷であのデスマッチを体験?「イカゲーム」をリアルに再現したイベントが開催』
『インタビュー:駒木根葵汰 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら
Discover Time Out original video