[category]
[title]
シャーフの活動を体系的に紹介するのは国内美術館で初

山梨県北杜市の「中村キース・ヘリング美術館」で、1980年代ニューヨークのアートシーンを象徴するケニー・シャーフ(Kenny Scharf)とキース・ヘリング(Keith Haring)に焦点を当てた展覧会「ケニー・シャーフ&キース・ヘリング:K!K!」が開催。シャーフはニューヨークの「スクール・オブ・ビジュアル・アーツ」でヘリングと出会い、後にともに「イーストヴィレッジ・アートシーン」を代表する存在として注目を集めた。
コミックやポップカルチャーから着想を得た作品で知られるシャーフは、擬人化された有機的なフォルムが漂う、幻覚的で躍動感のある世界を描いてきた。1980年代以降は環境問題にも関心を広げ、エコロジーへの意識を促す作品を継続的に制作している。
本展は、「キース・ヘリング」「ケニー・シャーフとキース・ヘリング」「ケニー・シャーフ」の3章で構成され、それぞれの活動をたどりながら、二人の影響関係を紹介。中でも2章では、それぞれの絵画や彫刻作品が並ぶことで、互いに共鳴しながらも異なる方向へ展開していった創作の軌跡を体感できる点で、貴重な機会となっている。
さらに、初上映となるドキュメンタリー映画『Restless - Keith Haring in Brazil』も上映。ヘリングの死後、ブラジルに残された壁画をシャーフが修復する様子が映し出され、二人の深い友情に触れられるだろう。
会場では、同展を記念して描かれたシャーフの最新作も公開される。これは、ヘリングを象徴するモチーフの一つである「ラディアント・ベイビー」から着想を得た作品で、光線が放たれた四つんばいの赤ん坊をシャーフならではの色彩とフォルムで再解釈しており、現在進行形で続く二人の関係が感じられる点で見逃せない。
シャーフはその一室を使って、Cosmic Cavernの原型となるインスタレーション『Closet』を発表。蛍光色で塗られた廃材や日用品で埋め尽くされた空間は、1980年代のイーストヴィレッジを象徴しつつ、大量消費社会の俗悪さと、現代文明が持つ奇妙な美しさをアンビバレントに映し出す。
ヘリング没後初となる、シャーフとの二人展。国内の美術館では初めてシャーフの活動を体系的に紹介する試みでもあり、さらにシャーフ自らが展示構成に関わる点でも大きな注目を集めている。会場では、時代の熱気が体感できるだろう。
「雄大な自然に包まれる「SANU 2nd Home 八ヶ岳 2nd」でゆったりと過ごす」
※中村キース・ヘリング美術館から車で15〜20分
関連記事
『子どもも大人も夢中になる、「エリック・カール展」が開催中』
『シャガールが舞台美術を手がけた伝説のバレエ『アレコ』が「MoN Takanawa」で蘇る』
『小平の名建築「九十八叟院」6年ぶりに一般公開、国立能楽堂など手がけた大江宏が設計』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら
Discover Time Out original video