かにじぇんぬ
Photo: Keisuke Tanigawa

専属の料理人が目の前でさばく、カニを1杯丸ごと堪能できる店が銀座に

刺し身や炭火焼き、カニみそしゃぶしゃぶなど、繊細な魅力を味わい尽くす

テキスト:
Shiori Kotaki
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新鮮なカニを1杯丸ごと楽しめるかにじぇんぬ 銀座が、2021年11⽉15⽇、銀座7丁目にオープンした。手がけたのは、大阪を中心に⾁割烹(かっぽう)や⾙料理専⾨店など、数々の飲食店を展開するクラウド(QRAUD)。東京では6軒目の店舗となる。

専属の料理人が目の前でさばくライブ感

同店は完全個室(全4部屋)、コースメニューのみの提供で営業。各部屋には専属の料理人が1人付くシステムで、客のペースに合わせながら、刺し身や炭火焼き、しゃぶしゃぶなど、それぞれの部位にぴったりな料理を提供していく。もちろん、カニをさばく様子や調理過程も目の前で見ることができ、この特別な空間にきっと誰もが心を躍らせるはずだ。

かにじぇんぬ
Photo: Keisuke Tanigawa

また、料理人と気軽に会話が楽しめるというのも個室空間ならでは。例えば「甲羅に付いているボツボツとしたものはカニビルという寄生虫なのですが、カニビルが多いほど脱皮をしてから長生きしている証拠なので、身の詰まりがいいんですよ」なんて、豆知識を教えてもらうこともできる。

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甲羅に付いているこのボツボツがカニビル(Photo: Keisuke Tanigawa)

生きたカニだからこそ味わえるメニュー

今回、筆者が味わったのは松葉ガニのコース。『渡り蟹 ビスク』と『八寸』が提供されている間にカニをさばき終え、いよいよ松葉ガニを使った料理が提供される。

メニューは、刺し身、炭火焼き、爪ボイル、香箱ガニ、しゃぶしゃぶ、カニみそしゃぶしゃぶ、土鍋ごはんのお供の7種類。さまざまな調理方法でじっくりと堪能することで「生で食べるよりも火を入れた方が甘みが増す」「ミディアムやウェルダンなど、焼き加減によっても風味が変わる」など、松葉ガニの味わいを繊細に楽しめる。

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まずは、棒が2本刺し身で提供される。まずはしょうゆを3滴ほど垂らして素材の味わいを。2本目は紹興酒ベースのたれが絡んだバージョンで、また違った感動が待っている(Photo: Keisuke Tanigawa)
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炭火焼きも2本提供。1本目はそのまま味わい、刺し身よりもぐんとアップしたカニの甘さを感じてみよう。2本目はカニの甲羅でとっただしとカニみそを合わせたポン酢を絡めて楽しむのがいい(Photo: Keisuke Tanigawa)

ふんどしや⼼臓といった珍しい部位が味わえるのも、生きたカニを扱う同店の魅力。また、プチプチの卵が詰まった香箱ガニのフライや、繊維の間までカニみそが詰まったしゃぶしゃぶなど、手間をいとわない調理法も相まり、最初から最後まで胸の高鳴りが止まらない。

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松葉ガニの⼼臓。カニみそと一緒に提供される(Photo: Keisuke Tanigawa)
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香箱蟹のフライ。まずはそのまま食し、半分ほど食べたらショウガをきかせたあんをかけてもらう(Photo: Keisuke Tanihawa)
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ミソがたっぷりと絡んだカニみそしゃぶしゃぶ。棒をミソの中で煮たり、まな板に移して休ませたりしながらベストな状態に整え提供される(Photo: Keisuke Tanigawa)

最後に提供されるのは、カニみそにフカヒレを投入したあん。土鍋ごはんのお供として用意されるが、辛口の日本酒と合わせて、このまま味わうのも最高だ。

実は、締めのメニューとしては一口サイズの『海老カレー』と『酢橘冷麺』が用意されているのだが、ここまでの流れとはやや路線の違う味わいになるので、土鍋ごはんでフィニッシュするという選択肢もあり。ごはんのお供はほかに、イクラの醤油漬けや自家製のちりめんじゃこなども用意されている。

かにじぇんぬ
カニみそとフカヒレの組み合わせは、まさに禁断の味(Photo: Keisuke Tanigawa)

カニは、その時々で新鮮なものを新潟県や鳥取県、北海道といったエリアから仕入れている。現在は『たらば蟹』『松葉蟹』『⻩⾦蟹と松葉蟹の⾷べ⽐べ』『特選越前蟹』のコースがあるが、季節によってはラインアップされるカニの種類も違ってくるとのことだ。

料理人との会話も楽しみながら、1杯のカニを丸ごと堪能することで、これまでとはまた違ったカニの一面を知ることのできる同店。コースは2万9,700円から(金額はカニの種類によって異なる)で気軽に足を運ぶのは難しいかもしれないが、この一年、頑張った自分へのご褒美にちょっと贅沢なディナーを楽しんでみてはどうだろう。

かにじぇんぬ 銀座の詳しい情報はこちら

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