アメリカ国内線、「リベンジ旅行」需要で価格が高騰

オハイオ州デイトンなど小規模都市圏への影響が顕著

Erika Mailman
テキスト:
Erika Mailman
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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2020年、旅行業界の専門家が初めて「リベンジ旅行」という言葉を使った。これは、パンデミックによって行けなくなった旅行を、安全だと思われた時点で改めて予約することを指す。もし、あなたがこの夏の「リベンジ旅行」の準備をまだ始めていないのなら、旅行サイトなどで、特にアメリカ国内線運賃の高騰ぶりを見て、あぜんとするかもしれない。

Thrillistが報じたように、2022年4月にはアメリカ国内線運賃が、単月としては過去60年間で最も上昇した。またCheapAir.comが1億2800万件にもおよぶアメリカのさまざまな都市の4月分航空運賃データを分析し、5月に発表したレポートによると、2021年以降アメリカ国内線運賃の最安値が26%、最高値はなんと42%も上昇しているという。

CheapAir.comでは、フライトに対する大きな需要がある一方で、航空会社は依然として全ての機材のキャパシティーを満たすのには苦労しており、それが我々が予約時に見る金額に反映されていることを指摘している。

最高値である42%の上昇率を記録したのは、オハイオ州デイトン。平均的な国内線運賃は、昨年比で109ドル(約1万4,150円)も増えた。まさに、天文学的な数字といえよう。デイトン国際空港は5つの航空会社が乗り入れ、年間100万人の乗客を迎え入れているが、アメリカ国内の空港利用者数ランキングでは103位に位置している小規模な空港。今回の高騰の影響が最も顕著なのは、こうしたデイトンなどの小規模都市圏なのだ。

デイトンの次に、2022年に国内線運賃が最も上昇した都市は、ノースカロライナ州のグリーンズボロとミシガン州のフリント(上昇率は共に38%)、次いでアイオワ州デモイン(36%)、ワシントン州スポケーン(35%)となった。その後にはフロリダ州ウェストパームビーチとアーカンソー州リトルロック、オハイオ州アクロンとシンシナティ(いずれも34%)、ミシガン州グランドラピッズ(33%)が続く。

一方大都市では、運賃の上昇は見られるものの、その率は比較的安定。マサチューセッツ州ボストンのマンチェスター・ボストン・リージョナル空港では、2021年の運賃から14%と、最も低い上昇率だった。テキサス州ヒューストン(15%)、プエルトリコのサンフアン(16%)、ニューヨーク・ニューアークとサンフランシスコ(共に17%)、ボストンとワシントンD.C.(19%)も、10%台をキープしている。

このような航空運賃の高騰に直面したとき、節約するためにはどうしたらよいだろうか。専門家によると、早めの予約がポイント。場合によっては近くの人口の多い都市の空港からのフライトを選択して、そこまで車で行くことをいとわないことだという。

原文はこちら

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