Plants, vertical farming
Photograph: Shutterstock

イギリスに世界最大の「超高層農園」が誕生

ジョーンズ・フード社が計画、自給率アップを目指す

Sophie Dickinson
テキスト:
Sophie Dickinson
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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「農園」というと、何キロも続く畑の風景を想像するだろう。しかし、それは昔の話といえる。今、科学者や技術者たちは、屋内で苗を植えたトレーを重ね、必要なスペースを劇的に縮小させる「垂直農園」の開発に力を入れているのだ。

そのような野心的な計画は、ヨーロッパやアジアの都市の郊外で実施されているイメージするかもしれない。しかし「垂直農園」の画期的な例が、イギリス中部のグロスターシャーに建設されようとしている。

この「超高層農園」は、ジョーンズ・フード・カンパニーの科学者と農家が提案したもので、これまで運営してきたリンカンシャーにある垂直農園、ブリストルの研究室に続く、同社の新しい活動拠点で、垂直農園としては世界最大の規模を誇るものになるという。

かなり過激に聞こえるかもしれないが、計画では10年以内にイギリスへソフトフルーツイチゴやラズベリーの類い)、ハーブやサラダ用野菜の輸入をなくすことを目指しているという。この会社はすでにイギリスの生バジルの約3分の1を大手小売店に供給しているが、一つの作物だけで満足しているわけではないということだろう。

新農園の広さは、なんとテニスコート96面分。かなりのインパクトだが、単にたくさんの作物を育てることだけが、この計画の目的ではない。イギリスで約46%の輸入食料が消費されている中、垂直農法でそれに変わる分を自国で栽培することは、国内での二酸化炭素排出量を大幅に削減することにもつながるという。

またこの農園では、通常の生産方法に比べて水の使用量を94%削減でき、100%グリーンエネルギーでの制御が可能。さらに屋内栽培のため、肥料が流出し近隣の河川を汚染する心配もないそうだ。

ジョーンズ・フード・カンパニーは、コロナウイルスの大流行やロシアのウクライナ侵攻、それに伴うサプライチェーン不足が起こるよりもずっと前に、イギリスの欧州連合離脱をきっかけに設立された。世界的な食糧危機が続く中、同社が取っているようなアプローチが世界的に広がっていくことが期待されているといえる。

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