[category]
[title]
グリニッジ・ヴィレッジの一画、数十年にわたる働きかけが結実

2026年6月上旬、ニューヨークの通りの一部区間に、ロックンロール界のレジェンド、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)をたたえる新たな記念名称「Jimi Hendrix Way」が正式に付けられた。長年にわたる働きかけが、ようやく実を結んだ形だ。
場所は、グリニッジ・ヴィレッジを東西に走るウェスト8thストリートの一画、マクドゥガルストリートと6番街の間。すぐそばには、ヘンドリックスが1968年に建設を依頼した伝説的な録音スタジオ「Electric Lady Studios」がある。
彼は、その開業からわずか数カ月後の1970年に悲劇的にこの世を去ったが、スタジオは財政危機や大規模な近代化を乗り越え、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)やレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)から、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)、オリヴィア・ロドリゴ(Olivia Rodrigo)に至るまで、数々のアーティストを迎えてきた。
新しい道路標識の除幕式には、市議会議員のハーヴェイ・エプスタイン(Harvey Epstein)や、ヘンドリックスの妹ジェイニー・ヘンドリックス(Janie Hendrix)らが出席。スティーヴ・ヴァン・ザント(Stevie Van Zandt)、ヴァーノン・リード(Vernon Reid)、フェリシア・コリンズ(Felicia Collins)といった音楽界の著名人たちも集まった。
今回の除幕式は、ヘンドリックスの死後まもなくスタジオで始まった地元の署名活動を起点とする、数十年にわたる取り組みがついに結実したことを象徴するものだ。今後、この緑色の標識は街角に恒久的に掲げられる。
ニューヨーク市には、「Joey Ramone Place」「Beastie Boys Square」など、有名人にちなんで付けられた通りやの愛称や記念名称が数多くある。こうした記念名称などを新たに付けるには、地域の支持、地元行政の承認、市議会での採決、そして市長の署名を経る、正式な立法プロセスが必要だ。
申請できるのは、住民、コミュニティー団体、ブロック単位の自治会など。ただし、自分自身やお気に入りのバーテンダー、あるいは街角でみんなに手を振っている男性といった具合に、誰の名前でも自由に付けられるわけではない。たたえられる人物は、少なくとも死後1年が経過しており、その地域と深く、前向きなつながりを持っていることが条件となる。
市長の署名により法制化されると、交通局が新しい標識を製作し、現地に設置する。一度掲げられた記念名称は、元の街路名と並んで残り続ける。ニューヨークの通りに名前が刻まれるということは、単なる愛称の付与ではなく、その人物と街との関係を公的な記憶として残す行為といえる。
関連記事
『West 8th Street in the West Village has now been named after Jimi Hendrix(原文)』
『3000枚のレコードとともに生きる、吉祥寺「ハバナムーン」30年の軌跡』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら
Discover Time Out original video