イギリスで塩素不足、各地のプールが一時閉鎖の危機に

要因は新型コロナウイルスやブレグジットなど

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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イギリスでこれからの季節に必要とされるものの一つに、プールがある。2022年6月17日の熱波がまだ収まらない(そして間違いなくこれからもっと暑くなる)中では、ひと泳ぎし、体を冷やして涼みたくもなる。

しかし今、イギリスでは全土で、細菌やバクテリアを殺し、スイマーたちが病気になるのを防ぐためにほとんどのプールで使われている塩素が不足。そのため、「プール閉鎖」が起きているという。

この塩素不足の原因は、さまざま。まず、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、中国での生産量が大幅に減少した。2020年にアメリカの化学工場で発生した大火災の影響もまだ残っているという。さらに、ロシアとウクライナの戦争がサプライチェーンの問題を引き起こしていることに加え、イギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)のために輸入時の官僚的な役所手続きが増えていることも塩素の調達を難しくしている。

要するに、イギリスの塩素供給にとってちょっとした「パーフェクトストーム」が起こっているのだ。当然塩素の価格は高騰。イギリス国内のプール、保養地、スパがすでに閉鎖を余儀なくされていて、例えば、タムワースのSnowdomeやサフォーク郡ベックルズのプールなども一時的に営業を停止した。今後も多くの施設で、同様の措置が取られることが予想されている。

では、この塩素不足にどう対応すればいいのだろうか。プールを利用する私たちにできることの一つに、各プールが使用する塩素の量を減らせるようにすることがある。例えば一部のプールでは、入る前に消臭剤、香水、ローションを付けないように、また事前にきちんとシャワーを浴びるように呼びかけている。それから言わずもがなだが、水の中での小便などは本当にご法度だ。

我々に多くがこうしたことをやっていけば、必要な塩素の量が減り、きっと多くのプールがオープンし続けられるだろう。

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