肉屋を間借りして営業、ロンドンで最も新しい「リスニングバー」

ルーツは日本の「ジャズ喫茶」

テキスト:
Ellie Muir
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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「リスニングバー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。もし初耳なのであれば、注目してみるといいだろう。ロンドンを席巻しようとしているこのスタイルのバーを知るには、今がいい機会といえる。

リスニングバーとはその名の通り「バー」には変わらないが、ハイスペックなサウンドシステムから、レコードでかけられる厳選された音楽が流れているのが特徴。ツールは1950年代の日本で生まれた「ジャズ喫茶」にあるといわれ、「しゃべらない、聴く」という精神が大事にされる。

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ロンドンでこうしたバーが増えたのは、そう昔ではない。その中でも、ニューイントン・グリーン・ロードにできたロンドンで最も新しいリスニングバーが面白い。

その店は、「Stella's」という肉屋を間借りして営業している。毎週木曜日と金曜日の夜に、ビンテージサウンドシステム(1976年製タンノイ)と酒が用意され、リスニングバー「System」へと「変身」するのだ。選曲するのは地元のDJ。ワインやビールを飲みながら、音楽に浸れる。

ロンドンの新しいリスニングバーは「System」だけではない。2022年6月には、音楽レーベルであるRhythm Sectionの創設者でDJのブラッドリー・ゼロがペッカムに新しい店「Jumbi」をオープン。この店にはゼロ自身のレコードコレクションが並び、アフリカやカリブの味を取り入れたフードメニューも楽しめる。

また、キングスクロスにあるレコードバー「Spiritland」には、2016年のオープン以来、オーディオマニアが集まっている。そのほか、ダルストンの「Brilliant Corners」や「Mu」、メアストリートの「Behind This Wall」などが、ロンドンで「いい音」があるナイトライフシーンを確立している。

首都圏にリスニングバーがあふれる日もそう遠くないと予測される今、これらの店を訪れ、良質な音楽に耳を傾けてはどうだろうか。

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