インタビュー:newsynco

ロンドンで活動する、若干20歳の新進気鋭アーティスト

nesinco
作成者: Mari Hiratsuka |
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インタビュアー:Shoko Yoshida

イギリス出身のnewsynco(ヌシンコ)は、ロンドンのアンダーグラウンドシーンをベースに活動する、若干20歳の新進気鋭アーティスト。現代を生きる若者たちに向けて音楽や衣服デザイン、映像などを取り入れた新たなアプローチで自らの「表現」を極め続けている。

今回、2019年11月にリリースした、ポップやオルタナティブロック、映画音楽、グライム、テクノなどさまざまな音楽の要素を取り入れて作られたアルバム「war in the pocket 」をひっさげ、世界ツアーの一環として2月上旬に来日ローカルなライブヴェニュー晴れたら空に豆まいてフォレストリミット2公演行った。少ない公演数ではあったが、集まったオーディエンスに強い印象を残した。

彼は東京で何を感じ、何を吸収したのだろうか。自由奔放なパフォーマンスや、ライブで披露したアルバムのコンセプトなどを聞いた。

人体のシルエットと音楽アーティストとの関係

ー東京での滞在いかがでしたか。イギリスに着いたそうですが、最近の活動について教えてください

東京からちょうど戻ってきたところです。時差ボケはしませんでした(笑)。 去年はアルバム制作のために家に閉じこもることが多かったので、家を出て物の見方と題材を一新する必要を感じていて、良い刺激を得られました。

今はリーディングのPirate Studiosにいて、それ以外の時間は自分の音楽とMasked Chroncilersという、友人と一緒にやっている別のプロジェクトに取り組んでいます。

ー音楽だけでなく洋服も制作していますよね。さまざまな物事からどのようにインスピレーションを得ているのでしょうか。

2年前に音楽制作を学ぶためにロンドンへ引っ越したのですが、結局、衣服やデザインが好きな新しい友人と一緒に大学の外で多く時間を過ごすことになりました。友人からインスピレーションを得ることが多いです。

「着るもの」に興味があるのは、人体のシルエットとアーティストとの関係性からです。私の最新アルバム『war in the pocket 』に収録した音楽の作用はトラックごとにかなり違うので、演奏するときは自分のビジュアル面も利用しています。

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WITP Hare Mame, Shibuya show. thx! ☆ here is what my phone saw.

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影響を受けたのは、『グラストンベリー』で見たレディー・ガガのライブです。ガガがほんの数曲で衣装を替えていて、カイリー・ミノーグはさらに頻繁に着替えていましたね。

オーディエンスが気分良く感じられることを考えて作曲した

ー最新アルバム『war in the pocket 』のコンセプトなどを教えてください。

私は、今回のアルバムに収録されている「Armour」という曲を作る前はアーティストではありませんでした。自分のために音楽制作をしていただけで。この曲は、オーディエンスが気分良く感じられることを考えて作曲、制作した初めてのトラックです。

アルバムのコンセプトは一種のアートです。「ストーリー性」を重視して、さながら小説のようにどんでん返しなんかも入れています。映画監督のインタビュー映像などを見て、その観点を取り入れています。実際、クエンティン・タランティーノから多くのインスピレーションを得ました。

それぞれの曲は私自身の個人的な経験に基づいていて、音楽を聴くといろんな情景が見えてきます。例えば、「Her Mind, By Design」という曲は女の子の視点で書いていて、私の視点ではありませんが、シチュエーションは私と女の子のものです。

アルバムのミュージックフィルムができるかも、ということを考慮するのが好きなんです。

かなりの時間と労力を要する作品だと思います。一番大変だったことは?

自分の世話をすることです(笑)。アルバム制作は誰も助けてくれませんでしたし、私のプライベートを手助けしてくれるほどに深い仲の友人はいなかったので。

アルバム制作は、ロンドンから母の家に帰ってきた頃の私が精神的に生き延びるために、しなくてはならないことでした。最初に思い描いていた、17歳で音楽をやるためにロンドンに移住して、二度と戻らないという夢は実現しませんでしたし。

現実生活ではなく、SNSなどを通して友人と会うことに関心を持ち始めていましたが、それは痛みでした。制作することが、私にとって大事なことなので。

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ーところで、ガンダムが好きと聞いたのですが、ガンダムの魅力って何?

「地球を愛する者どもよ、我々を宇宙で平和に生きさせろ!」(笑)、 宇宙世紀の歴史は最高です。まるで私たち人類の歴史の避けがたい現実のように、美しく魅力的なアニメーションで描かれています。

それはさておき、政治的な奥行きや、政治による人々への影響も含んでいるのが魅力的ですね。私自身の世界問題の考え方に影響を与えています。

また、『War In The Pocket』というアルバム名の由来は、お気に入りのガンダムシリーズです。携帯電話はそのシリーズが作られた1980年代後半にはありませんでしたが、このシリーズ名は意図せずして現代とつながっています。『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』を見たことがある人にとっては、かなり強力なつながりだと思います。

ー日本にはまた来たいですか?

もちろん! まだ、東京と横浜以外は行けていないので。イギリスには日本に行きたがってる友人も何人かいます。それに、そのうち母の家から引っ越さないと。日本は、生活するという意味でも現実から遠いものではないです。今回のツアーでできた新しい友人たちのおかげです!

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Tokyo Insider #13 newsynco

newsynco 東京で活躍するクリエーターやアーティストの行きつけの店を紹介する『Tokyo Insider』。今回は、イギリス人アーティストのnewsyncoが登場。 newsyncoは、現在ロンドンの服飾大学に通い、音楽活動もする20歳のアーティストだ。

newsynco(ヌシンコ)

イギリス出身の若干20歳の新進気鋭アーティスト。ロンドンのアンダーグラウンドシーンをベースに活動し、現代を生きる若者たちに向けて音楽や衣服デザイン、映像などを取り入れた新たなアプローチで自らの「表現」を極め続けている。 2019年11月にアルバム『war in the pocket』をリリースした。

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ライタープロフィール

SHOKO

日本とイギリスをベースに活躍するアシッドフォークシンガーソングライター。 デュームサイケデリックデュオ、TOLCHOCKでドラマーを務めた後、現在はソロをメインに活動中。

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