日本食が食べたくなる映画10選

タンポポ、かもめ食堂、二郎は鮨の夢を見るなど日本食が食べたくなる映画

寿司やラーメン、カレー、ぜんざいなど日本食はバラエティ豊か。ここでは、空腹感を刺激する映画10作品を紹介する。

イラスト:オートモアイ

二郎は鮨の夢を見る(2011年)

二郎は鮨の夢を見る(2011年)

ミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフ、小野二郎(1925年生まれ)の人生と仕事を映し出すドキュメンタリー。小野が店主を務める寿司店すきやばし次郎は、カウンター10席のみの高級店だ。訪れる客に最高のクオリティで寿司を味わってもらいたいという、小野の想いが、丁寧な食材の扱い方や日々の探究心から伝わってくる。カウンターから出される寿司ひとつひとつが宝石のように輝き、映画を観終わった頃には、二郎の寿司を味わうことを夢見る様になるだろう。

海街diary(2015年)

海街diary(2015年)

映画『海街diary』には、家族や愛、食事、死など、人生のすべてが詰まっている。脚本と監督を務めたのは是枝裕和。何気ないが力強い瞬間に満ちた、魅力的な作品だ。特に印象深いのは、姉妹が『シラスサンドウィッチ』『アジフライ』『ちくわカレー』など海の幸を食べるシーンである。姉妹の絆の温かみを感じると同時に、なんだか腹も空いてくる。

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かもめ食堂(2006年)

かもめ食堂(2006年)

日本映画としては初めて、フィンランドで全編撮影された、『かもめ食堂』。本作では、主人公のサチエと地元の人々との心温まる交流を描いている。自身の店で日本人のソウルフード、おにぎりを看板メニューにするのだが、なかなか上手くいかずに奮闘する姿がユーモラスに描かれている。映画が撮影された実際のカフェは、今でもフィンランドの人気観光スポットになっている。

家族ゲーム(1983年)

家族ゲーム(1983年)

森田芳光の代表作『家族ゲーム』は、仕事や学業での成功へのとらわれに対する風刺が利いた映画だ。不条理なユーモアが交じり合い、劇中では家族の食事が不快で、居心地の悪い時間として描かれる。家族4人が細長いテーブルに横並びに座って、音を立てながら食事をするシーンは、1980年代の家族のフラストレーションを雄弁に物語っている。

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秋刀魚の味(1962年)

秋刀魚の味(1962年)

小津安二郎の遺作『秋刀魚の味』は、妻に先立たれた初老のサラリーマンと、婚期を迎える娘の心情を繊細に描いた作品。小津作品には常に印象に残る食事シーンが登場するが、本作も例外ではない。大衆食堂で食事をする場面や、トンカツを食べながら結婚の話をする場面は微笑を誘う。最も胸を打つのは、主人公が京都の夏の風物詩、ハモを初めて口にする場面である。

タンポポ(1985年)

タンポポ(1985年)

ラーメン、オムライス、チャーハン、北京ダック。伊丹十三の名作コメディ『タンポポ』に次々と登場する料理は、空腹感を誘う。本作は、山崎努が演じるトラック運転手ゴローが傾きかけたラーメン店の再建を手伝う物語だ。食べ物にまつわるサブストーリーが多数詰め込まれており、日本人の食に対する考え方を風刺し、食と性の関係までも描き出している。ホームレスの男が夜中にレストランに忍び込んでオムライスを作るシーンでは、伊丹本人がレシピを提案。この『タンポポ・オムライス』は、日本橋のたいめいけんで現在も味わうことができる。

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お茶漬けの味(1952年)

お茶漬けの味(1952年)

映画『麦秋』に続いて小津安二郎が監督した作品。本作では、関心事やライフスタイルが合わない、夫と妻の報われない思いと和解を描いている。妻の妙子はお茶漬けを「庶民の食事」と言い、夫の茂吉が『お茶漬け』を食べることを嫌っていたが、茂吉が海外出張に行ってしまったことで、妙子はやっと茂吉の大切さに気づく。日本に戻ってきた茂吉と、2人でお茶漬けを食べるシーンから、夫婦は気取らずに打ち解け合うものということが伝わってくる。

74歳のペリカンはパンを売る。(2017年)

74歳のペリカンはパンを売る。(2017年)

2017年8月にカフェがオープンしたことでも話題の、浅草で70年以上営業する老舗パン屋ペリカンのドキュメンタリー。地元の人々から愛される同店の、昔ながらの職人魂を保とうとする努力を映し出す。2代目の時代からシンプルな食パンとロールパンを販売しており、その味は一貫して変わっていない。郷愁を誘うパンを、スタイリストの伊藤まさこは絶賛し「日本人が作る日本人のためのパン」だと語る。パン作りの背景を知っていくにつれ、翌朝は早起きしてあの行列に並びたくなるだろう。

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めがね(2007年)

めがね(2007年)

日々の喧騒(けんそう)から離れてから離れて、肩の力を抜きたいと思ったことはないだろうか。荻上直子(『かもめ食堂』監督) の『めがね』は、鹿児島県与論島が舞台。都会の暮らしに疲れ、「どこか携帯の電波の入らないところへ行きたくなった」タエコを描く。かき氷を乗せた沖縄風のぜんざいを海辺で食べるシーンや、民宿の宿泊客が1つのテーブルを囲んで朝食を楽しむシーンなど、人とともに味わうごはんの温かさを再確認できる。

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