©1988マッシュルーム/アキラ製作委員会
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東京が舞台の名作アニメ7選

自宅にいながら小旅行できる、おすすめアニメを紹介

テキスト:
Mari Sakamoto
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海外旅行どころか、東京都心へ出かけることすらままならない非常事態が続いている。そんな生活に潤いを与えてくれるのがアニメだ。スクリーンと想像力の中でなら、私たちはどこまでだって羽ばたける。

ここでは、Netflixや各種の動画配信サービスで視聴できる、東京近郊を舞台にした良作なアニメを紹介。『鬼滅の刃』に引き続いて大きな話題を呼んでいる作品から、30年の時を経てアニメ映画化が決まった名作まで、すでに知られた作品ばかりだが、今こそ見直す理由がある。

作品の特徴を表す、三つのハッシュタグから気になる作品を見つけてほしい。

呪術廻戦

舞台:東京各地

原作は『週刊少年ジャンプ』で連載中の、今最も勢いがある大人気コミック。「正しい死」をテーマに、日常に潜む負の感情から生まれる「呪い」との格闘を、迫力のバトルシーンと繊細な若者の心理描写で丹念に描く。

SNSでは、最強の呪術師である五条悟の目隠しを外した姿が「イケメン過ぎる」と大きな話題に。そのほか、アニメのオープニングが回によって微妙に異なることや、理解不能な言語を話す花御という敵役のセリフを逆再生すると、成立する言葉になるといった細かな仕掛けも反響を呼んでいる。

3話では、原宿の竹下通りで呪術の専門学校に通う生徒と先生が待ち合わせをする。主人公の両手には、名物のクレープとポップコーンが。さらに、新宿の目や麻布トンネルなど、オープニングは都内有数の怪しいスポットが数々登場する。

#エキサイティング #ダークヒーロー #イケメン

四月は君の嘘
(C)新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

四月は君の嘘

舞台:練馬区

原作は、シリーズ累計500万部を超える大ベストセラーコミック。かつて天才ピアニストと呼ばれていた主人公・有馬公生は、11歳で母親を亡くしたショックで、ピアノを弾けなくなっていたが、14歳の春に天真爛漫(てんしんらんまん)なバイオリニストの宮園かをりと出会い、少しずつ成長してゆく。タイトルにある「嘘(うそ)」とは何か明らかになったとき、涙腺が崩壊するだろう。

本作からたくさんの名言が生まれたが、かをりがチャールズ・シュルツの『ピーナツ』から引用するいくつかの言葉が心に染みる。例えば、チャーリー・ブラウンの「気が滅入ってる時はほおづえをつくといい 腕は役に立つのが嬉しいんだ」。こういったささいな思考の転換を促す言葉が、コロナ禍のじめっとした気分を癒やしてくれるはずだ。

主人公と宮園かをりが出会うのは練馬区立練馬文化センターで、作中では「藤和ホール」に置き換えられている。練馬高野台駅の近くを流れる石神井川沿いの桜並木や、大泉駅付近のカフェや公園、印象的なラストの踏切シーンのモデルである上石神井駅など、多くの実在スポットが登場するので、探してみよう。

#恋愛 #号泣 #音楽

 

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スラムダンク
PhotoAC

スラムダンク

舞台:神奈川県 鎌倉

全世界の『スラムダンク』ファンに朗報だ。202117日、原作者の井上雄彦が自身のTwitterで「SLAM DUNK映画になります!」と直筆メッセージを投稿した。公開予定日は未定だが、1990年の連載開始から長い時を経て、再びスクリーンで桜木花道らの雄姿とバスケットボールの熱い試合が楽しめる。すでにアニメを見たことがある人も、これを機にもう一度おさらいしてみよう。

オープニングで描かれる青い海を背景にした踏切は、江ノ電の鎌倉高校前駅踏切がモデル。まぶしい青春が恋しくなるだろう。

#バスケットボール #青春 #熱血

劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>

舞台:新宿

20年ぶりに制作された劇場版『シティーハンター』の新作。

主人公は美女に目がない凄腕の始末屋(スナイパー)冴羽獠。ファンにはおなじみ、駅の伝言板に「XYZ」と書くことで彼にボディーガードを依頼できる。今回の依頼人は謎の集団に追われるモデルの亜衣。現代的にリメイクされながらも、原作の良さはそのままで、シリアスなシーンとコメディーのバランスが最高だ。

歌舞伎町にあるTOHOシネマズ新宿をはじめ、ゴールデン街や新宿駅、花園神社、最終決戦の舞台となる新宿御苑など、新宿の名所が次々と登場する。

#エキサイティング #銃撃戦 #笑って泣ける

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宇宙兄弟
Photo AC

宇宙兄弟

舞台:東京各地、茨城県 つくば市など

茨城と宇宙といえば、宇宙開発のフロントラインであるJAXA(ジャクサ)だ。現在は臨時休業中だが、筑波宇宙センターは誰でも見学が可能で、作中には施設の内部も印象的に描かれている。また、東京のシンボルである東京タワーやスカイツリーなども登場。

子どもの頃に未確認飛行物体(UFO)を目撃した南波六太と弟の日々人。宇宙飛行士になる夢をかなえた弟と打って変わって、兄は自動車会社をクビになる。しかし、落ち込む六太の手元に届いたのは「新規宇宙飛行士選抜試験」の通知だった。宇宙飛行士はどのような訓練をしているのか、宇宙でどのようなミッションを行うのか。知識はもちろん、夢を諦めない素晴らしさを教えてくれる作品。

#先が読めない #夢を追う #笑って泣ける

3月のライオン

舞台:佃、千駄ヶ谷など

段ボールと布団、そして将棋盤。家具もない、家族もいない。むやみに広い部屋で少年が目覚めるところから物語は始まる。うつろな目をした少年は、隅田川に架かる大きな橋を渡り、電車に乗って、千駄ヶ谷の将棋会館へ向かう。高校生にしてプロ棋士である桐山零は、交通事故で家族を失い、父親の友人である棋士に内弟子として引き取られたが、家庭でも学校でも孤立していた。

心を閉ざした桐山に寄り添うのが、3姉妹と祖父の4人暮らしで、和菓子屋を営む川本家。一緒に夕食をとるシーンが毎話丁寧に描かれ、血のつながりだけではない人間の根本的な絆を感じさせる。登場する料理がどれもおいしそうで、真似したくなるレシピも魅力のひとつだ。川本家へ向かう時に渡る赤い欄干は、佃小橋がモデル。

#心温まる #将棋 #孤独に寄り添う

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AKIRA
©1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

AKIRA

舞台:ネオ東京

1982~1990年に大友克洋が『ヤングマガジン』で連載したコミックを原作とする、言わずと知れた名作。スティーブン・スピルバーグ監督も本作の熱狂的なファンだと公言している。連載終了から30年以上たったが、「2020年の災厄を予言していた」として再び注目が高まった。

舞台は、第三次世界大戦によって崩壊し、復興された2019年の「ネオ東京」。翌年に東京オリンピックの開催を控え、平和を取り戻しつつあったが、アキラという恐るべき超能力を持つ少年によって再び戦火が上がる。開催年を言い当てただけでなく、オリンピック競技場の建設現場を描いたシーンで、「開催まであと413日」の看板の脇に、「中止だ 中止」という落書きがあったことには驚かされる。

#SF #ディストピア #スリリング

アニメ沼にハマるなら……

  • 映画
  • アニメーション

平成は日本のアニメ史においても重要な転機であり、重要な作品を多く生み出した時代だった。「オタク」というワードが世界中に浸透し、アニメ文化そのものが国境を越えたのは、平成時代に生み出されたアニメが国際的に評価されるようになったからだろう。また、この30年の間に制作面でも手描きからCG技術へと大きな進歩もあった。

令和を迎えて早くも2年。現在はスタジオジブリの新作から、大人向けのマニアックな作品までが多言語に訳され、アニメの舞台を訪れるために訪日する外国人も増えている。ここではもう一度じっくり見たい、アニメの黄金期を代表する作品を紹介しよう。

  • アート

2020年、劇場版『鬼滅の刃』が『千と千尋の神隠し』を抜いて、歴代興行収入1位を達成するというビッグニュースが世の中を席巻した。2021年も、アニメ界が熱い。

ここでは、劇場版の最新作の公開を間近に控える『エヴァンゲリオン』や、『風の谷のナウシカ』のセル画が初公開される『アニメージュとジブリ展』など、この春に開催される必見の展覧会をピックアップ。2次元の虚構世界を、3次元のリアルな空間で体感できるのは、アニメ展示ならではだ。

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東京、アニメなスポット50選
  • アート

監修:八木志芳

日本が世界に誇るカルチャーのひとつとなったアニメ。「アニメツーリズム」という言葉も生まれ、グッズ購入や作品ゆかりの地を巡る「聖地巡礼」を目的に日本を訪れる外国人観光客も多い。世界から注目を集めるなか、アニメを取り巻く国内の文化は日々進化を続け、アニメファンが訪れる場所は、グッズショップだけにとどまらず、レストラン、カフェ、アパレル、美容、ホテルなど多岐にわたっている。アニメは見るものから、食べて、着て、歌っても楽しめる体感型のエンターテインメントとなったのだ。

本記事では、アニソン番組出演の経験もあるラジオDJ/ナレーターの八木志芳が、おすすめヴェニューをセレクト。ディープなアニヲタはもちろん、ライト層、はたまたアニメカルチャーに乗り遅れてしまった人でも楽しめるであろう、首都圏のアニメ関連スポットを紹介する。

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