日本からも参加できるティルマンスらの2020 Solidarity

40人以上のアーティストのポスター購入で苦境にあるヴェニューを支援

テキスト:
Sato Ryuichiro
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新型コロナウイルス感染症がやや落ち着いてきたとはいえ、世界各地のクラブやバー、アートスペースは依然として苦しい状況に置かれているなかで、そのようなヴェニューを助ける素晴らしい方策が打ち出されている。世界的に著名なアーティストが自分の作品のポスターを手頃な価格で売り出しているのだ。その売り上げは直接それらのヴェニューに渡される。

ヴォルフガング・ティルマンスやアンドレアス・グルスキー、ジリアン・ウェアリングやメラニー・ボナジョ、そしてマーク・レッキーら40人以上の国際的に活躍するアーティストが、この2020 ソリダリティー(2020 Solidarity)に作品を寄せている。ティルマンスは、この構想が「来場者が途絶えてしまって存続の危機に立たされている」小規模なヴェニューを経済的に後押しする一助となるよう願っている。現在、サポートの対象となるヴェニューはベルリン、ロンドン、アムステルダム、香港、東京、ニューヨーク、ブダペスト、ワルシャワなど多岐にわたっており、グローバルなプロジェクトとして展開中だ。

購入できる作品には、ティルマンスの『静物(Bühnenbild)』、ウェアリングの『All I Ever Wanted Was Love』、ボナジョの『Night Soil – Economy of Love』、ジェフ・クーンズ『Colored Balls(Pyramid)』など。ポスターは全て50ポンドや50ユーロと比較的安価で、各ヴェニューのクラウドファンディングのページで期間限定で入手できる。アーティストは自身でプリント費用と発送費を負担しているため、売り上げは100%ヴェニューが受け取ることになるだろう。

購入すれば、ヴェニューに好意を簡単に伝えられる上に、ポスターが白かった壁に命を吹き込んでくれるのだからおすすめだ。

日本では、アマラ(amala)アサクサ(ASAKUSA)クリニック(clinic)ダイトカイアイアック(IACK)ポスト(POST)トーチプレス(torch press)トゥエルブブックス(twelvebooks)ユトレヒト(Utrecht) などのスペースで購入できる。40種類以上のポスターから行われたセレクトには、それぞれバリエーションがあるので、ぜひ各スペースの公式サイトも確認してほしい。

販売期間は5月27日(水)~6月30日(火)で、1枚6,000円(送料込み)。枚数制限はなく、受け渡しは8月下旬を予定

『2020 Solidarity』の詳しい情報はこちら

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