新型コロナウイルスの世界的感染拡大により多くのギャラリーや美術館が休館となる中、東京、香港、ニューヨーク、ソウル、パリなど各国に拠点を持つギャラリー・ペロタン(Galerie Perrotin)のホームページがリニューアルした。美術を愛する人々にとっては宝の山とも言えるこのホームページは無料で閲覧できる。
アーティストのインタビューやフィルムを視聴できるほか、スタジオツアーやホームビジットが楽しめる。さらに、ソファでくつろぎながら、過去や現在にギャラリーで展示されたアーティストのポッドキャストを聞くこともできる。特に、60以上の展示を360度のツアーとして無料で鑑賞できるバーチャル・ギャラリー・ビジットだ。このバーチャル・リアリティー・ツアーでは、村上隆、マサキ(Madsaki)、タカノ綾といった日本人アーティストや、ダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)、バリー・マッギー(Barry McGee)、リー・ベー(Lee Bae)、ピーテル・ヴェルメルシュ(Pieter Vermeersch)などといった世界的に有名なアーティストの作品が鑑賞できる。
また、村上隆の作品のみを集めたバーチャル・エキシビションが3つあり、ニューヨーク、パリ、上海で開催された個展の作品が含まれている。村上隆のミューラルやインスタレーションを巡って、彼のアイコンとも言える笑顔の花で覆われた壁面を楽しんではどうだろう。
マサキを取り上げたバーチャル・エキシビションも2つあり、アンディ・ウォーホールに触発された作品をフィーチャーした、パリと香港で開催された過去の展示の作品を見ることができる。タカノ綾の3D展示では、2019年にペロタン・ニューヨークで開催された展示会から、油絵8点と50点以上のドローイングが展示されている。
これらのバーチャル・ビジットはインタラクティブであり、作品と展示空間を体感するための多くの方法が設けられている。3Dのフロアプランを使ってギャラリー内を「見て回る」ことや『ドールハウス』機能で展示全体を俯瞰することもできる。さらに、作品にズームして近くから見たり、さまざまな角度から鑑賞することもできる。日頃、展示をゆっくり堪能する時間がないと感じている人には、このギャラリー・ペロタンのオンライン展示はぴったりだ。
本展示は公式サイトから見ることができる。
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