1. 阿蘇火山博物館
    Photo: Keisuke Tanigawa
  2. 中岳火口
    Photo: Kisa Toyoshima中岳火口
  3. 草千里ヶ浜
    Photo: Keisuke Tanigawa草千里ヶ浜
  4. 阿蘇火山博物館
    Photo: Keisuke Tanigawa
  5. 阿蘇火山博物館
    Photo: Kisa Toyoshima

阿蘇火山博物館でしかできない10のこと

「火口にある博物館」で雄大な自然に触れ、自然との共生を体感する

Written by Time Out. Paid for by NEC・Aso Volcano Museum
広告

タイムアウト東京 > Things To Do > 阿蘇火山博物館でしかできない10のこと

テキスト:小滝詩織

27〜29万年前の巨大噴火でできたカルデラの中という、世界でも希少な環境にある「阿蘇火山博物館」火山博物館と聞くと、一見マニア向けの施設のように感じられるかもしれないが、ここは一味違う。

もちろん、火山にまつわる展示はかなり充実しているので、火山を深く学びに行くにはうってつけだ。しかしそれだけでなく、好奇心をじわじわと広げてくれるユニークなガイドスタッフがいたり、この環境ならではの雄大な自然を舞台にしたフィールドワークを企画していたりと、ふらっと訪れても、火山をあまり知らなくても、不思議と楽しめる面白い場所なのである。

ここでは、遊び心とチャレンジ精神にあふれる阿蘇火山博物館の魅力を10の切り口で紹介する。「こんな楽しみ方ができるのか」というポイントもしっかり押さえているので、興味を持った人は、ぜひ阿蘇旅行のプランに加えてみてほしい。楽しみながら新しい発見と学びが得られるこの博物館を訪れれば、きっとより豊かな「阿蘇旅」となるだろう。

博物館周辺のガイド情報を知りたい人は、「阿蘇火山博物館」のLINE公式アカウントの「友だち追加」も忘れずに。博物館の最新情報のほか、阿蘇市や南阿蘇エリアのおすすめスポットも多数掲載している。

関連記事
阿蘇神社周辺でしかできない5のこと

1. 日本唯一のジオラマに興奮する。
Photo: Keisuke Tanigawa

1. 日本唯一のジオラマに興奮する。

私たちを出迎えてくれる最初の展示は、阿蘇火山の生い立ちを解説するレトロなジオラマだ。

これは、1984年公開の「ゴジラ」をはじめとした数々の作品で、特撮美術監督・デザイナーとして活躍した井上泰幸が手がけたもので、現在、この規模感で井上の作品が楽しめるのは日本でここだけなのだそう。CGには出せないこのレトロさに、きっと「萌え」る人も多いはず。特撮ファンならずともぜひ一度は見ておきたい。

2. 赤いベストを捕まえる。
Photo: Kisa Toyoshima

2. 赤いベストを捕まえる。

阿蘇の火山はもちろんのこと、日本国内や世界、さらには宇宙まで、火山というものを深く学べる阿蘇火山博物館だが、そのディープさゆえ、火山に馴染みがない人にとっては展示の内容にハードルの高さを感じてしまうかもしれない。そんな時、ユニークな解説で私たちの好奇心を広げてくれるのが、赤いベストを着たガイドスタッフである。

ガイドスタッフは現在約80人が在籍。展示も手がける彼らは、マニアックな内容をカジュアルに話してくれたり、参加者に質問を投げかけながら説明してくれたりするので、理解が深まるのとともに、いつの間にか火山が身近に感じられてくるのが不思議だ。

ガイドスタッフの中には、次から次へと参加者を阿蘇へ移住させてしまう人もいるようで、そのキャラクターの濃さも魅力の一つ。通常、ガイドは事前予約制だが、予定の空いているスタッフに運良く出合えたら解説をしてくれることもある。

3. 活火山は生で体感する。
Photo: Kisa Toyoshima

3. 活火山は生で体感する。

溶岩の岩肌が連なり、なんだか違う惑星へとワープしてしまったような気分になる「中岳」の火口周辺。活動が活発な現役の火山である中岳の火口をのぞき込めるというのも、かなりレアな体験だ。

そのほか、放牧された馬が見られる「草千里ヶ浜」の草原や登山初心者にも比較的優しい「杵島岳」など、阿蘇火山博物館周辺には雄大な自然が広がっているのだが、もしこれらの場所を訪れるなら、同館が企画する「フィールドツアー」に参加してみよう。

フィールドツアーでは火山が作る地形や地層、この場所に生息する動植物をガイドスタッフが案内してくれる。所要時間は約60分で、阿蘇という地をより深く知ることができるはずだ。

※中岳火口周辺は、火山ガスの状況に応じて立ち入りが規制されることがある。また、ぜんそくや気管支疾患、心臓疾患、体調不良の人は立ち入りが禁止されている。

4. 火口カメラを操縦してみる。
Photo: Keisuke Tanigawa

4. 火口カメラを操縦してみる。

山の天気は変わりやすいというが、実はこのエリア、一年の中で「快晴」という日はあまりない。それに加え、火山活動の関係で中岳火口周辺自体へ行けないこともあり、クリアに火口を眺めるのは至難の技なのである。

しかし、もし中岳火口周辺へ行けなかったとしても、がっかりしないでほしい。館内には火口の様子がリアルタイムで見られるブースが用意されており、どんな時でも火口をのぞけるのだ。100円を投入すれば火口カメラを1分間操作することもできるので、館内ならではの楽しみ方も堪能しよう。

5. カルデラの誕生を目撃する。
Photo: Kisa Toyoshima

5. カルデラの誕生を目撃する。

阿蘇へ行くと「カルデラ」という言葉をよく聞くかもしれない。しかし「カルデラって何?」という人は、ある実験をスタッフにお願いしてみるといい。小麦粉と風船を使った至ってシンプルなものなのだが、カルデラが形成される様子を誰もがスムーズに理解できる秀逸な実験なのだ。

老若男女に人気があり、長期休暇期間や修学旅行生向けに行うことが多いが、希望があればいつでも対応してくれる。ちなみに、この実験ができることが、ガイドスタッフとしてデビューする必須条件なのだとか。

6. 太陽系で一番高い山を見つける。
Photo: Kisa Toyoshima

6. 太陽系で一番高い山を見つける。

日本一高い山は富士山、世界一高い山はエベレスト、そして太陽系で一番高い山が、火星にあるオリンポス山だ。宇宙にまつわる展示も展開する同館では、実はこのオリンポス山を見られるスポットまで存在しているのである。

ひっそりとたたずんでいるので、見落としてしまう人も多いかもしれない。ぜひ隅々までチェックして、太陽系で一番高い山を探し出してみてほしい。

7. 日本一のビジターセンターを訪れる。
Photo: Keisuke Tanigawa

7. 日本一のビジターセンターを訪れる。

阿蘇火山博物館の1階にある「阿蘇山上ビジターセンター」も併せて立ち寄りたいスポットだ。阿蘇の自然やその自然を守るために受け継がれてきた文化、そしてこの地に生息する動植物を紹介しており、日本で一番多くの人が訪れるビジターセンターとしても知られている。

ボタンを押すと野鳥の鳴き声が流れるものや、野ウサギ目線で草原散策ができるといった、体験型の展示が多いのも楽しい。土・日曜日・祝日限定でレインウエアや長靴、トレッキングポールなどのレンタルも行っているので、周辺の山岳へ行く前に立ち寄るのもいいだろう。

8. 土産は阿蘇山にする。
Photo: Keisuke Tanigawa

8. 土産は阿蘇山にする。

ユニークな土産が手に入るのも、阿蘇火山博物館の楽しみの一つ。現在は20〜30種類のオリジナルグッズを展開しており、一番人気は阿蘇山をモチーフにしたティッシュケースだ。ティッシュを取り出すと中岳が噴火しているように見える、遊び心満載の一品となっている。

そのほか、阿蘇の草原に生きる野ウサギやカヤネズミをモチーフにしたグッズや、博物館スタッフが撮影した写真をもとにしたキーホルダーなど、この地への愛がこもったアイテムがそろっている。自分用や誰かへの土産として、ぜひお気に入りをゲットしよう。

9. 知恵を持ち帰る。
Photo: Keisuke Tanigawa

9. 知恵を持ち帰る。

火山というものに漠然とした恐怖を抱いている人も多いかもしれない。しかしただ恐れるのではなく、まずは知識を持つことが大切だ。阿蘇火山博物館では、噴火の被害と火山がもたらす恩恵を同じベクトルで紹介するだけでなく、自然災害のメカニズムや地域の自然環境、防災、阿蘇山の恵みなどを伝えるトークイベントを通年で実施。火山と共存しながら暮らす者としての知恵を日々発信している。

自然と共生するとはどういうことなのか。知恵を得るとともに、きっとこれからの未来を考えるきっかけにもなるはずだ。

10. ロマンチックに締めくくる。
Photo: Kisa Toyoshima

10. ロマンチックに締めくくる。

世界最大級のカルデラの中にある阿蘇火山博物館は、360度どこを見渡しても絶景だが、「阿蘇夕日と星空のミュージアム」に参加すれば、昼間とはまた違った美しさを目にすることができる。

有明海に沈む真っ赤な夕日や満天の星空など、本来の姿が守られてきた大自然に身を置くからこそ楽しめるこの光景は、きっと忘れられないものになるに違いない。運が良ければ天の川や流れ星を見ることもできるが、山の天気は変わりやすい。どんな景色が見られるかは「あなたがどれだけの運を持っているか」にかかっている。

阿蘇夕日と星空のミュージアムは週末を中心に開催されており、2023年12月中旬でいったん終了する予定。詳しいスケジュールや参加費用は、公式ウェブサイトをチェックしよう。

もっと阿蘇でしかできないことを知りたいなら……

  • Things to do

阿蘇という地は、27〜29万年前の大噴火でできたカルデラの中に人々の生活があるという、世界でも珍しい場所だ。1000メートル級の外輪山が作り出す非日常的な絶景に、千年以上前から維持されてきた草原、そして雄々しくそびえ立つ阿蘇五岳……。まさに日本の中でも指折りの「地球のエネルギーが感じられる場所」といえるだろう。

ここでは、南阿蘇エリアにフォーカスを当てて、この大自然を吸収できるスポットを紹介。本来の姿のまま守られ続ける美しい自然を肌で感じ、この大地を味わって、これら自然とともに生きる未来のヒントを得られるような旅を5つの切り口で提案する。

ちなみに、観光で同エリアを訪れる場合、レンタカーや観光タクシーの利用が圧倒的に便利だ。しかし今回は、2023年7月に熊本地震から7年ぶりに全線で運行が再開した南阿蘇鉄道沿いのスポットを中心にピックアップしている。週末はトロッコ列車も運行しているので、もしタイミングが合えば、南阿蘇鉄道での移動を体験してみるのもおすすめだ。

より豊かな「阿蘇旅」にしたい人は、「阿蘇火山博物館」のLINE公式アカウントの「友だち追加」も忘れずに。博物館の最新情報のほか、阿蘇市や南阿蘇エリアのおすすめスポットも多数掲載している。

Paid content
  • Things to do

阿蘇神社」のある一の宮町という場所は、おいしい地下水が噴出する「清泉の町」として知られている。神社に湧き出る「神の泉」をはじめ、この辺りの家ではそれぞれに湧き水を持っているというから驚きだ。

全国的にも珍しい阿蘇神社の「横参道」へと続く「阿蘇一の宮門前町商店街」には、それぞれの湧き水を訪れた人々へおすそ分けしようと設置された「水基(みずき)」という湧水の水飲み場が点在する。今でこそ多くの観光客が訪れる阿蘇一の宮門前町商店街だが、数十年前までは地元の人のみが利用するような静かな商店街で、商店街を盛り上げようと誕生したのがこの水基なのである。

ここでは、阿蘇神社の参拝前後に楽しみたい5つのコンテンツを紹介。水基巡りをはじめ、この土地ならではの食べ歩きフードや、ほっと一息つけるノスタルジックなカフェなど、清泉の町を堪能してほしい。

Paid content
おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告