ジブリパーク
Photo:Kisa Toyoshimaにせの館長室
Photo:Kisa Toyoshima

ジブリパークを訪れるなら知っておきたい11のこと

名古屋市近郊の長久手市「愛・地球博記念公園」内にオープン

Mari Hiratsuka
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世界からの注目度も高いスタジオジブリのテーマパーク「ジブリパーク」が、2022年11月1日(火)に開業した。場所は、東京から電車で約3時間、名古屋市近郊の長久手市「愛・地球博記念公園」内だ。

パークは、第1期の計画として5つのエリアが誕生。「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」と、その後、2023年11月1日(水)「もののけの里」、2024年3月16日(土)に「魔女の谷」が開業することが決定した。そして、今後も「完成しないテーマパーク」として拡張していくという。

ここでは、園内の見どころと訪れる際に知っておくと便利な情報を紹介しよう。

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1. コンセプトは「豊かな自然を楽しむ」

ジブリパークは、2005年に開催された「愛・地球博」の会場内に建設されたテーマパーク。その際に使われなかった土地や既存施設を再整備した。

愛・地球博記念公園自体の広さは約194ヘクタール(そのうちジブリパークは7.1ヘクタール)で、これは、東京ディズニーランドとシーを合わせた約2倍の広さ、東京ドーム約42個分である。自然豊かな土地で、森と相談しながらジブリの世界を造りあげることをコンセプトに設計や運営が行われている。

なお、パークの監修は宮崎駿の息子である吾郎が行っている。しかし、様子が気になる駿は現場をひそかに訪れたり、こっそりパークの案も考えていたそうだ。

2. 園内にはアトラクションが一つもない?

テーマパークと聞くと派手なアトラクションを期待する人も多いかもしれない。しかし園内には、ジェットコースターや観覧車といったアトラクションは設置されていない。

ジブリパークはスタジオジブリの世界感を再現した場所であり、自然の中を自分の足で歩きながらさまざまな発見を楽しむことがコンセプト。ちなみに、パーク入り口から一番奥の「どんどこ森」へは徒歩で25分かかる。

アトラクションはないが、豊かな自然の中でどっぷりとジブリの世界に浸れる。ギャラリースペースでの魅力的な企画展示や、心地よい雰囲気の小さな映画館、レストランで味わう「ジブリ飯」など、見どころは満載。1日では足りないくらい楽しめるだろう。

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3. ワンダーランドへの入り口「青春の丘」

公園の北口近くにある青春の丘は、ジブリの世界への入り口だ。パークの目印であるエレベーター塔や、「天空の城ラピュタ」「ハウルの動く城」などに登場する19世紀の架空のオブジェが設置されている。

エレベーター塔

聖蹟桜ヶ丘を舞台にした映画「耳をすませば」のファンなら、赤い建物に見覚えがあるのでは? 作品に登場したアンティークショップの「地球屋」だ。アンティークのからくり時計や木馬、バロンの置物など、まさに地球屋に入ったかのような気分になれる。

1階には、天沢聖司が見習いとして制作を学んでいたバイオリン工房も。

バイオリン工房

ゲート近くの「ロタンダ風ヶ丘」には物販・飲食施設があり、オリジナルグッズや世界の駄菓子のほか、軽食を提供するカフェテリアもある。

ロタンダ風ヶ丘

入場料金:1,000円(子ども500円)

登場作品:「耳をすませば」「猫の恩返し」「ハウルの動く城」「天空の城ラピュタ」

4. メインエリア「ジブリの大倉庫」

メインエリアとなるジブリの大倉庫日本と西洋の建築デザインを取り入れた、活気に満ちた多彩な空間だ。映像展示室と3つの企画展示室、ショップ、カフェなどで構成される。

「となりのトトロ」をモチーフにした子ども向けのプレイルームには、「三鷹ジブリ美術館」にあるような巨大な「猫バス」が登場。 約170席の映像展示室オリヲン座」も備え、三鷹の森ジブリ美術館の短編アニメーションを上映する。開園時の上映作品は「くじらとり」に決定した。

「食べるを描く。」展

企画展示コーナでは、開館日から2023年11月まで、三鷹の森ジブリ美術館で開催され好評だった、ジブリ作品の食べ物はなぜおいしそうに見えるのか、その秘密をひもとく展示「食べるを描く。」を開催する。

「ジブリのなりきり名場面展」

ジブリ作品の登場人物になりきり、名場面の中に入りこめる体験型の展示コーナー(展示数は13作品14コーナー)も見逃せない。「千と千尋の神隠し」に登場する列車の模型もあり、海上を走る不思議な電車に乗ってカオナシの横に腰掛け、千尋になりきれる。

料金:平日2,000円(子ども1,000円)、土・日曜・祝日2,500円(子ども1,250円)

登場作品:「借りぐらしのアリエッティ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」

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5. 豊かな自然に囲まれた「どんどこ森」

青春の丘から徒歩25分ほど、ジブリの大倉庫からは20分と園内の一番奥にある、豊かな自然に囲まれたどんどこ森。

このエリアにはジブリパーク構想のきっかけとなった「となりのトトロ」の草壁サツキとメイの家がある。家はもともと、2005年に開催された「愛・地球博」において最も人気のあったパビリオンの一つで、昭和30年代の草壁家を再現したものだ。

草壁タツオの書斎

日本の伝統的な家屋に洋風の2階建てを付設した間取りが特徴で、構造から仕上げ部材まで、全てにおいて本当の当時の家の技法にのっとり建築されている。

どんどこ堂

このほか、頂上に登ると巨大トトロが鎮座するどんどこ堂や売店、どんどこ森山頂をつなぐスロープカーがある。

なおエリアの名前は、サツキとメイが精霊のトトロと一緒に、植えた種が芽を出すことを願って踊った「どんどこ踊り」に由来している。

料金:1,000円(子ども500円)

登場作品:「となりのトトロ」

6. レストラン&カフェは少ないので注意

園内で食事ができる場所は限られているため混雑が予想されるで注意が必要だ。11月のオープン時点では「ジブリの大倉庫」と「ロタンダ風ヶ丘」に軽食が楽しめるレストランカフェがオープンする。

ジブリの大倉庫には、長距離パイロットが操縦しながら片手でとる食事をイメージしたイタリア風のサンドイッチやピザを提供するカフェ「大陸横断飛行」、映画「風立ちぬ」に登場した、ようかんをカステラで挟んだ菓子「シベリア」を販売する「ミルクスタンド シベリ・あん」2つの店が登場。

ミルクスタンド シベリ・あん

公園北口のロタンダ風ヶ丘には物販・飲食施設がオープン。オリジナルグッズや世界の駄菓子、ジブリグッズのほか、おにぎりや甘味などの軽食を提供するカフェテリアとなる。

そのほかのレストランカフェ

愛・地球博公園内には「モスバーガー」や、オーガニックなコーヒーや食事を提供する「冬青珈琲店、軽食が味わえる「森のカフェテリア」、「きしめんの店 石波志」など、数軒の飲食店がある。園外にも飲食店はあるが、そこまで多くはない。

※2024年3月オープンの「魔女の谷」にもレストランがオープン予定

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7. オリジナルグッズを手に入れる

オリジナルグッズが買えるのは現時点で3カ所。ジブリの大倉庫エリア内のショップ「冒険飛行団」では、パーク自体のオリジナル商品(写真)を取り扱っているのでおすすめだ。

そのほか、どんどこ森では限定のお守りなどを販売。入場無料エリアの「ロタンダ風ヶ丘」ではスタジオジブリのキャラクターのぬいぐるみやピン、登場キャラクター別モデルの麦わら帽子など公式グッズが手に入る。

8. 無料エリアにもジブリがいっぱい?

何より、愛・地球博記念公園自体への入場は無料だ。その無料エリアにも密かにジブリにまつわるオブジェが置かれている。園内に隠れたジブリを探してみるのもいいだろう。

チケットがなくても楽しめるエリアとしては、ショップやカフェなどがある「ロタンダ風ヶ丘」と公園エントランスの「エレベーター塔」は利用可能だ。

さらに、2023年オープン予定の「もののけの里」エリア近くに、映画「猫の恩返し」の世界観が楽しめる入場無料エリアが、同年夏に完成する。迷路やターザンロープなど大型遊具を設置予定だ。

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9. 2023年以降はどうなるの?

2023年11月1日(水)「もののけの里」、2024年3月16日(土)に「魔女の谷」が開業する。

しかし、5つのエリアのオープンは、あくまでも第1期の計画となっており、ジブリパークは「完成しないテーマパーク」として常に進化を続けていく。今後もさまざまな作品の世界がこの地に作られていくことを期待したい。

10. チケットの入手方法と料金

入手方法

パークへ入場するには日時指定の予約制チケットが必要になる。1日の定員は最⼤で5000人前後で、チケットは「先着順」と「抽選」の2種類の方法で手に入る。どちらもその月の期限までにチケット販売サイトで詳細が確認できる。

申し込みは、各エリアごとに1人1回まで。1回の申し込みで選択できるチケット枚数は最大6枚まで(3歳以下は申込人数に含まれない)。

このほかにも、愛知県内の宿泊がセットになったチケットを、JTB、名鉄観光サービス、近畿日本ツーリスト、日本旅行、東武トップツアーズほか全国の主要旅行会社で販売している。

料金

愛・地球博記念公園の入園料は無料だが、ジブリパークでは各エリアごとに料金がかかる。

・青春の丘・どんどこの森 1,000円(子ども500円)
・ジブリの大倉庫 平日2,000円(子ども1,000円)、土・日曜・祝日2,500円(子ども1,250円)

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11. アクセス情報

ジブリパーク(愛知県長久手市茨ケ廻間1533-1)へは、東京から新幹線で約3時間ほど。東京から名古屋まで新幹線を利用し、地下鉄東山線「名古屋」駅から「藤が丘」で乗り換え、愛知高速交通 東部丘陵線(リニモ)「愛・地球博記念公園」下車となる。

所要時間は約2時間40分、乗り換え2回、料金1万1,230円(新幹線1万560円、電車・リニモ670円)。

なお、車でのアクセスや駐車場などの詳しい情報は公式ウェブサイトから確認してほしい。Twitterでは最新の園内の様子を発信しているので要チェックだ。

ジブリ好きなら

  • Things to do
  • ウォーキング&ツアー

「ジブリ」に関連するスポットは、パズルのピースのように東京のあちこちにちりばめられいる。巨大なタヌキに遭遇したり、天空の城を探検したり、といったことはできないが、「千と千尋の神隠し」や「となりのトトロ」など、人気映画にインスピレーションを与えた名所や公式ショップなどファンにとってたまらないスポットが数多くある。

  • トラベル

佐賀にある温泉街、武雄温泉は約1300年もの歴史と魅力にあふれた場所だ。「美人の湯」としても名高く、宮本武蔵やシーボルトなどの偉人たちが身体を休めたことがあるとされる。国指定重要文化財の武雄温泉楼門は必見。そのほかにも、美しすぎる図書館、宿泊可能な元遊郭などの見どころがある。

武雄温泉で非日常な時を過ごすなら御船山楽園ホテルがおすすめ。夏から秋にかけて敷地近くの御船山楽園で大規模な展示も実施する。

ここでは、武雄温泉周辺の名所を紹介する。

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