1. Japan National Stadium
    Photo: F11photo/DreamstimeJapan National Stadium
  2. 国立競技場
    Photo: Japan Sport CouncilJapan National Stadium
  3. Japan Olympic Museum
    Photo: Japan Olympic MuseumJapan Olympic Museum
  4. 臨海副都心
    Photo: Keisuke TanigawaTokyo Waterfront City
  5. Ryogoku Kokugikan
    Photo: Nihon Sumo Kyokai

東京で行くべきオリンピックにまつわる場所5選

1964年東京五輪ゆかりの地からオリンピック精神を体現するミュージアムまで

Emma Steen
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Emma Steen
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2020年の新型コロナウイルス感染症の影響による東京2020オリンピックの延期と挫折が、大きな失望につながったことは言うまでもないだろう。しかし、延期が決まる前は2020年開催予定のオリンピックに向けて、東京は非常に盛り上がっていた。

この新たな機会に訪れた人々を感嘆させようと、東京では数々の大規模なプロジェクトが動き出し、再構築が進められたのだ。もちろん、延期や開催規模の縮小は、それまでの東京の取り組みを否定することにはならないし、これまでのオリンピックやアスリートたちの歴史や理念に影を落とすわけでもない。

東京都の会場は全て無観客での開催となってしまったが、東京オリンピックをきっかけとした変革の余韻は、会期終了後もずっと残っていくことだろう。ここではそんなオリンピックの精神を体験できる東京の会場や関連スポットを5つ紹介する。

  • スポーツ
  • 信濃町

東京オリンピックの目玉であるこのスタジアムは、1958年に完成した既存の国立霞ヶ丘競技場を解体した跡地に再建された。忘れてはならないのは、設計計画決定までの紆余(うよ)曲折の道のりだろう。当初、イラク出身の建築家ザハ・ハディド氏が設計を担当、2,520億円の費用が見込まれていたが、その金額などを理由に政府はこの案を白紙撤回した。

その後、隈研吾と伊東豊雄の各案が候補となり、両社によるコンペの結果、明治神宮外苑も位置している新国立競技場周辺地域との調和を重視した隈のデザインが最終的に採用された。

2020年に完成した新しい建築には、20万平方メートル弱の広さに1570億円の費用を投じられているが、ハディドの計画よりも大幅に小さく、費用も抑えられることとなった。その建築は、奈良県法隆寺の五重の塔からインスピレーションを得ており、裳階(もこし)のように、スタジアムの木製の軒は重なり合っている。日本の古典的な美学を象徴してもいるのだ。 

スタジアムの外周を歩くと、きっと隈の建築の特徴である木の格子構造が目に留まるはずだ。隈によれば、このスタジアムのコンセプトは「生きている木」であり、47都道府県から集められた木材を使っているという。 

庇(ひさし)は、隈が風の状態や空気の流れを分析、スタジアムを吹き抜ける風が最大限になるようにその角度を調整しており、冷房に頼らずに済むように工夫されている。単なる装飾ではなく、会場を涼しく保つための実用性と持続可能性を兼ね備えているのだ。

  • アトラクション
  • 公園&庭園
  • 駒沢大学

駒沢オリンピック公園総合運動場は、1964年の東京オリンピックのために建設され、現在に至るまで東京のアスリートやフィットネス愛好家に親しまれている

同公園最大の特徴は、2021年の東京2020オリンピックでサッカーの舞台となる陸上競技場。周囲には体育館、屋内球技場、テニスコート、野球場2面、ラクロス、サッカー、フィールドホッケー用の球技場3面などのほか、約2キロメートルのジョギングコースなども併設されている。 

家族連れには、児童公園やジャブジャブ池がおすすめ。陸上競技場、弓道場、トレーニングルームも、公式ウェブサイトから予約すれば、誰でも利用できる(2時間450円から)。

運動施設だけでなく、東京オリンピックメモリアルギャラリー、芦原義信によるオリンピック記念塔など、1964年の東京オリンピックを象徴するモニュメントも見逃せない。

秋には黄色いイチョウの並木道も必見。明治神宮外苑のイチョウ祭りに匹敵する光景ながら、人出ははるかに少ないのが魅力だろう。

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  • アート
  • 信濃町

新国立競技場の真向かいには、2019年に開館した日本オリンピックミュージアムがある。オリンピックの魅力的な歴史や理念について知ることができ、エキサイテイングな没入型ハイテク展示が特徴だ。  

ミュージアムは1階、2階、屋外の3つに分けられ、1階のウェルカムエリアにはミュージアムカフェ、ギフトショップ、オリンピックスタディーズセンター。2階に上がると、臨場感あふれるオーディオビジュアルシステムによる過去のオリンピックの場面の再現や世界のトップアスリートと自分の力やスピードを比較するインタラクティブなゲームも楽しめる。  

屋外のモニュメントエリアでは、過去に日本で開催されたオリンピックの3種類の聖火台のほか、国際オリンピック委員会の創設者で、「近代オリンピックの父」とも呼ばれるピエール・ド・クーベルタンの銅像も見ることができる。   

  • アトラクション
  • 公園&庭園
  • お台場

自由の女神のレプリカやレインボーブリッジで知られ臨海副都心は、これまで東京の最先端を体現する場所でもあり続けた。東京五輪では、同エリアは開催の中心地の一つとなる予定。オリンピックのシンボルである「五輪」も設置されており、記念撮影にも最適だ。  

選手村から数分の距離にあるお台場と有明地区は、BMXレースやスケートボードなどの競技会場として使用される。

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  • スポーツ
  • 両国

伝統的な桟敷(さじき)席も用意されている両国国技館は、相撲で特に著名だが、開催される競技は相撲に限らない。収容人数1万1000人超を誇り、これまでもヨガフェスティバルからポール・マッカートニーのコンサートまで、さまざまなイベントに利用されてきた。東京五輪では、ボクシング会場としての使用が予定されている。   

入館無料の相撲博物館も併設されている。著名な力士のまわしや、相撲錦絵を中心にした小規模ながら充実したコレクションは、多くの博物館を擁する東京でも希少な存在。

ほかにもオリンピックについて知りたいなら

  • Things to do
  • シティライフ

『東京2020オリンピック・パラリンピック』の開幕まで2カ月を切った。組織委員会は、大会の表彰式で使用する表彰台や楽曲、衣装、メダルトレイなど各アイテムの詳細を正式に発表。これらは、東京2020大会の重要なテーマの一つである「持続可能性」を考慮して作られたもの。表彰式で着用する衣装を担当したのは、ファッションディレクターの山口壮大だ。

  • Things to do
  • シティライフ

 東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が1カ月後に迫る中、東京都は安全な開催に向けて新型コロナウイルス感染症対策を徐々に打ち出している。ジャパンタイムズによると、東京都知事の小池百合子は、感染症防止を目的に大会期間中のパブリックビューイングを全て中止すると発表した。

当初は都立代々木公園、都立井の頭恩賜公園、都立日比谷公園など6会場が予定されていたが、いずれも新型コロナウイルス感染症のワクチン接種会場として使用されることになった。中止となったパブリックビューイングに代えて、インターネットを活用した大会盛り上げを検討しているという。小池は、内閣総理大臣の菅義偉も今回の中止決定に理解を示したとも述べている。

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