今日の湯:湯どんぶり栄湯

木曜日は疲れを癒してくれる都内の銭湯やスパを紹介

作成者: Kunihiro Miki |
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湯船 in 湯船のつぼ湯に注目

今日の湯はスーパー銭湯顔負けの設備で知られる、三ノ輪の湯どんぶり栄湯。2017年5月に店名に念願の「天然温泉」を掲げリニューアルを果たした。真っ白に見える湯の正体は、ナノファインバブルという粒子レベルの泡。毛穴の中に入り込み、汚れを取り除いてくれるという。湯船の中に設置された2つの壺は、注ぎ口かと思いきやつぼ型の湯船。豪快に湯をあふれさせながら肩までつかりたい。サウナルームは、男湯女湯ともに10人は入れる大きさだ。

ピカピカに磨き上げられたカランやタイルは、3代目の梅田清治郎の几帳面さと銭湯への真摯(しんし)な姿勢をうかがわせる。ランナー用のロッカーや駐車場、駐輪場も完備されているので、いろいろな使い方ができそうだ。

天然温泉 湯どんぶり栄湯の詳しい情報はこちら

前回の今日の湯

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今日の湯:はすぬま温泉

大田区のノスタルジー系銭湯 今日の湯は、東急池上線の蓮沼駅近くにあるはすぬま温泉。2017年に銭湯建築家の今井健太郎がリニューアルを手がけ、漆喰とステンドグラスが郷愁を誘う大正ロマン風銭湯が完成した。館内の床板や脱衣所のロッカー、さらに漆喰の白い天井を照らすシャンデリアもすべて木製という徹底ぶり。照明が青白いLEDでないのも、雰囲気作りに一役買っている。風呂は、温泉風呂、炭酸温泉、水風呂というシンプルな内容だけに、じっくりと湯を楽しめるのが良い。休憩室には銭湯絵師の丸山清人による富士山の絵が飾られている。温故知新を感じる新名所をぜひ体験してほしい。 はすぬま温泉の詳しい情報はこちら

デザインで銭湯に新たな命を吹き込む

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デザインで銭湯に新たな命を吹き込む

ここ数年、銭湯がテレビや雑誌で取り上げられることが増え、ちょっとしたブームとも言えるが、反面、廃業する店は依然として後を絶たない。銭湯の数が最も多かったと言われる1968年、都内には2600以上の銭湯があったが、2016年には約600軒にまで数を減らした。背景には客離れや経営者の高齢化、後継者の不在などの問題がある。 高度成長期から内風呂が急激に普及(総務省「平成20年住宅統計調査」によると、住宅の浴室保有率は95.5%)して以降、業界は普段使いでなくなった銭湯に、内風呂にはない価値を見出す、または作り出していくという課題と向き合っている。 1990年代後半から2000年代前半にかけてブームとなった「スーパー銭湯」は、健康ランドよりも安価に、かつバラエティーに富んだ設備を楽しめることで「お得感」や「レジャー感」という新しい価値を生んだ。他方、しばしば雑誌やテレビで「昔ながらの銭湯」に光が当たるのは、かつて日常だった風景が非日常に転じたことによる、価値の掘り起こしと捉えることができる。 町田市に大蔵湯という銭湯がある。1966年創業の老舗だが、2016年12月に全面改装が完了し、リニューアルオープンした。同店は近年、周囲にスーパー銭湯が複数できたことで、経営の展望に厳しさを感じていた。挽回(ばんかい)策としてのリニューアルだったが、完成した浴場は、「あつめ」「ぬるめ」「水風呂」と温度別の風呂があるのみという、非常にミニマルな作り。この思い切った設計を行ったのが、本記事の主役である建築士の今井健太郎だ。 「町の外風呂として」あえて「静かな銭湯」を目指したことが、これまでにない価値を生み、大蔵湯には再び多くの客が訪れるようになったという。クラシックな魅力がありながら、どこか新しい。そんな今井の仕事を、本人へのインタビューで紐解いていこう。

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