Photo courtesy of Japan Goal Ball Association
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東京、パラスポーツ観戦リスト

2016年のパラリンピックを終え、東京で観戦できる試合を紹介

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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タイムアウト東京 > Things to Do > 東京、パラスポーツ観戦リスト

テキスト:星野恭子
 

南米初の開催として盛り上がりを見せた『リオデジャネイロ パラリンピック』。これまでになくテレビ中継や報道もあり、パラスポーツ(障害者スポーツ)の迫力や面白さを知り、お気に入りの競技や選手を見つけた人もいるのではないだろうか。

4年後に東京でもパラリンピックが開催されるが、現在もパラスポーツの大会は日本国内各地で盛んに行われている。そのなかから、パラリンピックの正式競技であり、都内近郊でこの秋に開催される大会をピックアップした。入場無料の大会ばかりなので、気軽に観戦しに行くことができるのも魅力だ。リオの興奮を、4年後の東京までつなぐ第一歩にしたい。

『2016日本ゴールボール選手権大会』

視覚障害者の球技として考案されたパラリンピック特有の競技。1チーム3人が目隠しを着け、鈴のようなものが入った特製ボールを相手ゴールに交互に投げて得点を競う。選手は視覚以外のあらゆる感覚を研ぎ澄ませて競技する。守備ではボールの音や相手の足音、気配などを頼りに位置を聞き分け、体を張ってボールを止め、攻撃では足音を消した移動攻撃やバウンドボールなど多彩な投球で相手をかく乱し、守備の壁をこじ開ける。選手には「音」が重要なので、試合は静寂のなかで行われ、観客は息詰まる攻防を静かに見守ることが求められる。ゴールボールならではの観戦マナーだ。日本選手権は男女別に、地域予選を勝ち抜いたチームが日本一を競う。

2016年11月26日(土)〜27日(日)、青梅市総合体育館にて開催。

『2016日本ゴールボール選手権大会』の詳細はこちら

『ブラインドサッカー東日本リーグ2016』

視覚障害のあるフィールドプレイヤー(FP)4人と晴眼、または弱視のゴールキーパーによる5人制サッカー。FPは視力差をなくすためアイマスクを装着するので、鈴のような金属が内蔵された特製ボールの音や仲間の声、相手ゴール裏に立つガイドの指示などを頼りにプレイする。ルールはフットサルとほぼ同じだが、ボールやFPがピッチ外に出ないよう、両サイドライン上に立つフェンスが特徴。衝突も恐れない闘志溢れるプレイや、足に吸い付くような独特のドリブル、力強いシュートなど、見えているかのようなプレイに驚かされるだろう。

東日本リーグは、東日本を拠点とするチームによるリーグ戦。今年は8月27日(土)の第1節から全9節の総当たり戦を行い、上位2チームが2017年春に開催予定のクラブチャンピオンシップへの出場権を得る。『リオ パラリンピック』の出場をあと一歩で逃がした日本代表選手たちも、各所属クラブに戻って各リーグ(北日本、東日本、西日本)予選で奮闘中だ。

2016年10月22日(土)(第5節/小石川運動場)、2016年11月5日(土)(第6節/町田市立総合体育館)、2016年11月6日(日)(第7節/しながわ中央公園)、2016年11月19日(土)(第8節/筑波大学セキショウフィールド)、2016年12月11日(日)(第9節/福生市営福生野球場)にて開催。

『ブラインドサッカー東日本リーグ2016』の詳細はこちら

『第17回全日本パラ パワーリフティング選手権大会』

パラ パワーリフティングは、麻痺や切断など下半身に障害のある選手を対象とし、専用の台に仰向けに横たわった状態でバーベルを持ち上げるベンチプレス競技だ。一般のベンチプレスと異なり、床に足はおろさず、台上に伸ばして行う。純粋に上半身の筋力だけで勝負する力比べで、海外では人気が高い。試合は障害の程度でなく男女別体重別で行い、下肢切断者の場合は切断の位置によって決められた重量を加算した階級で競う。鍛え上げた上半身だけで、自分の体重の2.5倍から3倍ものバーベルを次々持ち上げる姿には、人間の可能性を強く感じることだろう。

年に1度行われる『全日本パラ パワーリフティング選手権大会』は、各階級の日本最強選手を決める国内最高峰の大会。一般とジュニアの部に分かれ、パラリンピックにはない視覚障害者パワーリフティングも同時開催する。

2016年12月3日(土)、日本体育大学 東京 世田谷キャンパスにて開催。

『第17回全日本パラ・パワーリフティング選手権大会』の詳細はこちら

『第31回全日本視覚障害者柔道大会』

視覚障害者柔道は男女別体重別に競技を行うなど一般の柔道とルールはほぼ同じだ。ただし、大きな違いは選手に視覚障害があるため、組み合った状態から試合開始となる点だ。途中で両者が離れると「待て」がかかり、組み直してから試合再開となる。組手争いがなく、常に組んだ状態で技の掛け合いとなるため、選手には集中力の持続とスタミナが求められるが、技の応酬は柔道の醍醐味であり、見ごたえたっぷり。試合終了間際の大逆転も少なくなく、最後まで目が離せないハラハラ感も魅力だ。

『全国視覚障害者柔道大会』は柔道の聖地である講道館で行われる国内最高峰の大会で、リオ代表選手たちも集結予定だ。

2016年11月27日(日)、講道館にて開催。

『第31回全日本視覚障害者柔道大会』の詳細はこちら

『第18回ウィルチェアーラグビー日本選手権』

頸髄損傷による四肢麻痺など比較的重度の障害者を対象に、4人1組で対戦する球技。バスケットボールコートを使い、パスなどでボールを運び、パイロンで区切られたゴールラインを通過すると得点となる。車椅子同士がぶつかる「タックル」が認められ、激しいぶつかり合いと大きな衝突音は迫力満点だ。特徴は「持ち点制」で、各選手には障害の程度によって重い方から0.5点から3.5点までの「持ち点」が与えられ、コート上の4人の合計は8点以内と定められている。選手ごとに主な役割があり、緻密な戦略に基づくチーム編成など頭脳戦も見所だ。日本選手権は、夏から秋にかけての地区予選を勝ち抜いたチームによる、クラブチーム日本一決定戦。各所属チームに戻って活躍する、リオの戦士たちにも注目だ。

2016年12月16日(金)~12月18日(日)、千葉ポートアリーナにて開催。

『第18回ウィルチェアーラグビー日本選手権』の詳細はこちら

執筆:星野恭子/フリーライター。「障害者のスポーツ」をメインに執筆し、2006年頃から国内外の大会取材を始めた。最近の活動はウェブサイトをチェック。

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