あと1000日でできること 東京都知事 小池百合子インタビュー

東京を、より多様な人々を受け入れる「ユニバーサルデザイン先進都市」に

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in collaboration with 日経マガジンFUTURECITY

これまでオリンピック・パラリンピックの開催都市は、大会前後でその姿を一変させてきた。2020年の東京大会まで、残すところあと1000日となった今、多様な人々が世界中から訪れるその日のために、東京はどのように変わっていくべきなのか。また、どのようにその魅力をアピールするべきなのか。「東京をもっとひらくためにできること」について、都知事の小池百合子に話を聞いた。

東京を、より多様な人々を受け入れる「ユニバーサルデザイン先進都市」に

−東京オリンピック・パラリンピックまであと1000日。開催都市の東京が、この間に解決すべき課題と改善すべきポイントはどこでしょうか。

開催都市として、多言語対応やバリアフリーの推進など様々な課題がありますが、中でも「スムーズな交通の確保」はマストでしょう。都では道路の整備や鉄道とバスの運行システム改善などの対策を進めていますが、同時に時差出勤やテレワークにより、交通需要そのものを削減する取り組みも推進しています。

一人一人の意識改革が、ハード面の整備と同じぐらい大きな効果をもたらすということでしょうか。

その通りです。ただ、長年慣れ親しんだ働き方は一朝一夕には変えられません。だからこそ、この1000日の間に都民の皆さんの意識を少しずつ変えていきたい。そして、ストレスの少ない新しい働き方を東京大会のソフトなレガシー(遺産)として残していきたいですね。

−解決すべき課題がある一方で、東京がもっと世界にアピールすべき魅力や強みとは何でしょうか。

東京は江戸から続く伝統と、最先端のテクノロジーが共存する、独自の文化を持った都市です。その唯一無二の魅力は、もっと積極的に海外にアピールすべきだと思っています。都は今年4月、新たなキャッチフレーズ「Tokyo Tokyo Old meets New」を発表し、動画や広告などによる観光PRを強化しています。

また来春から活動が始まる東京都観光ボランティアのユニフォームを一新し、背中に付いた大きなQRコードから東京の最新情報にアクセスできる機能も取り入れました。訪れた方が東京をより楽しめる日本らしい仕掛けを、もっと充実させていきたいですね。

−2020年の東京大会では、都知事としてパラリンピックにも力を入れていると聞きます。

私は知事に就任した当初から、安全・安心な「セーフシティ」、誰もがいきいきと輝ける「ダイバーシティ」、環境・国際金融をリードする「スマートシティ」の実現を目指しています。パラリンピックは、この3つのシティのうち、特に「ダイバーシティ」を推進する最良の機会になるでしょう。段差なく移動できるまちづくりはもちろんのこと、障がいを持つ方々を周りの人々が自然にサポートできるような意識改革、つまり「心のバリアフリー」についても、推進してまいります。

−オリンピック・パラリンピックを経た東京は、どのような姿になっているでしょうか。

東京を、より多様な人々を受け入れる「ユニバーサルデザイン先進都市」に生まれ変わらせます。外国人や障がいを持つ方々だけでなく、女性や子ども、お年寄りまで、様々な人々が快適に暮らし、活躍できる街として、世界にしっかりと存在感を示したい。これからの1000日間はそんな未来に向けて、都民の皆さんとビジョンを共有しながらまちづくりを進める絶好のチャンスだと捉えています。

小池百合子(こいけ ゆりこ)

1952年、兵庫県生まれ。エジプト国立カイロ大学卒業後、経済キャスター等を経て1992年に参議院初当選。1993年には衆議院議員となり、環境大臣、防衛大臣などの要職を歴任。2016年、女性初の東京都知事に就任。

日経マガジンFUTURECITY第2号から転載

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