改修前のアズマダチ様式古民家(Photo: Yuki Tanaka)
Photo: Yuki Tanaka

旅人を癒やし地域再生へ、富山に古民家を改修したアートホテル誕生

水田に囲まれた散居村でウェルビーイングな滞在を

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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農村の景観が広がる富山県砺波(となみ)市散居村に2022年秋、新たなアートホテルの楽土庵(らくどあん)がオープンを予定。旅行者を癒やすだけでなく、その地域をも回復、再生へと導く新たな旅のスタイル「リジェネラティブ(再生)トラベル」を目指し、伝統的な古民家を改修した宿泊施設を提供する。

改修前の楽土庵
改修前の楽土庵

富山の家屋様式「アズマダチ」の古民家を再生

楽土庵の建築デザインは、富山と東京で建築設計、家具、インテリア、古道具、書籍などの販売、広告、アートディレクションに携わる51% 五割一分(ごわりいちぶ)が担当。美しい水田に囲まれた1日3組限定の宿泊施設で、散居村に伝わる「アズマダチ」の古民家を再生する。大きな切妻屋根と意匠的に組まれた壁面が特徴で、季節風を避ける東側を向いていることや金沢の武家(アズマ)屋敷に倣って作られたことが由来とされる、伝統的な家屋様式だ。

外観のスケッチ画から
外観のスケッチ画から

古来からの自然素材と文化を紡いで

土、木、竹、和紙、絹など、古来からの自然素材を使った施設内では、芹沢銈介、濱田庄司、河井寛次郎らによる民藝、唐や李朝の骨董(こっとう)品、現代作家の工芸やアート作品を楽しむことができる。

芹沢銈介による屏風
芹沢銈介による屏風(びょうぶ)

そのほか海、山、里の豊富な食材を使った本格イタリア料理を提供するレストラン棟を新築。地域への還元につなげるため、食器や作品、伝統工芸品のショップも開設する(宿泊者以外の利用も可能)。

茶道稽古の様子
茶道稽古の様子

茶道や華道のプライベート稽古や、富山に根付いた仏教講座、地域の農家に学ぶ農業体験など楽土庵で楽しめるプログラムのほか、伝統産業の工房見学や富山の自然を楽しむアクティビティーを用意。富山の文化の営みと、サステナブルやウェルビーイングなど現代の価値観と融合したスポットを訪れよう。

楽土庵の詳細はこちら

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