the Ring
Photo: The Ring

祝30周年、伝説のゲイミックスパーティー「the Ring」が5年ぶりに開催

老舗のLGBTQ+イベントがプライドウィークに復活

テキスト:
Honoka Yamasaki
広告

知る人ぞ知る、クィアパーティーシーンの歴史に名を刻む「the Ring」。今年30周年を迎えるタイミングで、5年ぶりの復活を果たす。2023年4月22日(土)は東京レインボープライドイベントとして公式認定の「東京レインボープライド2023 プライドパレード前夜祭」、23日(日)はプライドウィークの幕開けを飾る「ザ・リング ティー・ダンス」が開催される。

会場は4月に新しくオープンする「東急歌舞伎町タワー」の17階に位置する「ジャム17 ダイニングアンドバー(DINING & BAR JAM17)」だ。クィア(*)イベントでは珍しい、ガールズフロア「エンパワーメントフロア」を含む3つのフロアを用意。22日の前夜祭ではゴーゴーダンサーも加わり、一層豪華な演出が期待される。

the Ring
Photo:「the Ring」フライヤー

イベントでは、都内のクラブシーンで活躍するDJ、ゴーゴーボーイズ&ガールズ、ドラァグクイーンなど、豪華な出演者が勢揃い。ラグジュアリーな空間で、老舗パーティーならではの華麗なエンターテインメントを体験できる。

主催者のMontyは、1990年代から2000年代にかけて東京のクィアパーティーシーンに精力的に取り組んできた。30年前にthe Ringを始めた当時、テレビでゲイが揶揄(やゆ)される描写を目にしたり、LGBTQ+に関する政治的な運動や教育も不十分だったり、社会のLGBTQ+に関する正しい知識はなかったという。

今でも日本では、同性婚やLGBT理解増進法が認められず、クィアコミュニティーへの理解は遅れている。このような現状でthe Ringは、セクシュアリティー、人種、見た目などによる不平等をなくし、LGBTQ+という言葉すらも必要ではなくなるほど「クィアの存在が当たり前」となる社会を作りたいとの思いから開催に至る。

当日チケットは3,000円。現在、前売りチケットを公式ウェブサイトから2,000円で販売中だ。記念すべき復活を2夜連続で祝おう。

*「クィア」とは、19世紀の英語圏でゲイを侮辱的に表現する「奇妙な」「変態」といった意味を持っていた言葉を指す。クィア当事者が自らをクィアを名乗ることで、開き直った姿勢を示し、ポジティブな言葉として変換された歴史がある。本記事では、クィアコミュニティーにおける歴史的背景を踏まえた上で、クィアを単なる性的マイノリティーではなく、「連帯」という意味合いを含んで示している。

関連記事

the Ring

東京、LGBTQ+パーティー

ビョークのメイクを施したドラァグクイーン、HUNGRYの来日ツアーが決定

「ファンタジーをリアルに変える」Strondhファミリーのドラァグクイーン観

両国国技館でMCバトルが初開催、1年ぶりに復帰したSAMが優勝

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら 

最新ニュース

    広告