鮮やかな世界を切り取る、ピピロッティ・リストの大規模個展が開催

京都国立近代美術館で初期作品から一挙展示

テキスト:
Hisato Hayashi
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2021年4月6日(火)〜6月13日(日)、スイスを拠点に活躍する現代アーティスト、ピピロッティ・リストの展覧会『ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island -あなたの眼はわたしの島-』が京都国立近代美術館で開催される。

初期作品から新作まで、およそ40点を公開

ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island -あなたの眼はわたしの島-
『永遠は終わった、永遠はあらゆる場所に』 1997年 2チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション(4分9秒、8分25秒)

ピピロッティ・リストは、ヴィデオ・インスタレーションの先駆者ともいわれるアーティスト。作家として大きな転機となった『永遠は終わった、永遠はあらゆる場所に(Ever Is Over All)』『わたしの海をすすって(Sip My Ocean)』の2作品は、1998年のヴェネツィア・ビエンナーレで発表され若手作家優秀賞(プレミオ2000)を受賞した作品だ。これらをはじめ、「身体」「女性」「自然」「エコロジー」をテーマとした、およそ40点が一挙公開となる。

まるで胎内のよう? 靴を脱いでくつろげる展示空間

近年の展覧会では、東京都現代美術館をはじめ、美術館の展示室でリビングルームのように体を解放してくつろげるインスタレーション作品の演出も行っている。本展でも靴を脱いで空間を歩いたり、映像作品と一体化するかのような体験に注目だ。

ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island -あなたの眼はわたしの島-
『4階から穏やかさへ向かって』 2016年 4チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション/ベッド、枕 (6分20秒、7分3秒、8分11秒、8分11秒)オーストラリア現代美術館での展示風景 Photo: Ken Leanfore
ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island -あなたの眼はわたしの島-
『忍耐』 2016年 シングルチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション/岩、ソファ、
壁面に投影(12分46秒) チューリヒ美術館での展示風景 Photo: Lena Huber

京都国立近代美術館では 『イノセント・コレクション』作品制作のパブリックプログラムとして、「透明」あるいは「白色」の廃材を募集中。自宅に眠っている透明や白いパッケージ、袋、布、紙、コードなどを、 美術館まで提供しよう。ピピロッティ・リスト本人が呼びかけているビデオメッセージも公開中だ。

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