Japan National Stadium
Photo: Kisa Toyoshima

工事中の国立競技場が期間限定でフィールド展望見学会を実施中

11月は日曜と祝日、北側4階スタンドで見学可能

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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『東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会』(以降、東京2020)のメインスタジアムとして数々のドラマを彩った国立競技場は、その役目を終え、大会組織委員会による原状回復の工事に入っている。この工事は2022年3月末まで行われるため、その間は当然利用できない。しかし、この間に数回の休工日があり、その日だけは『フィールド展望(The field observation)』という競技場内の見学会が開催されている。

見学できるのは、北側4階スタンドの1カ所からのみの展望(滞在時間は最大60分まで)だが、東京2020開催中はフェンスで近づくこともできなかったのに比べれば、念願の競技場内部と思う人も多いのではないだろうか。

ツアーではなく、立ち入り可能エリアを自由に歩き回れる。6万人が収容できる観客席とトラック、木材が特徴的な大屋根は一度は見ておきたい景色だ。白、緑、若草色、薄茶色の4色がランダムに配置され「無観客のはずなのに、スタンドが人で埋まっているようだ」と話題になった客席を真近で見れば、「コロナ禍のオリンピック」という前代未聞の東京2020が、胸の内によみがえってくることだろう。

国立競技場
Photo: Japan Sport CouncilJapan National Stadium

46都道府県のスギと沖縄県のリュウキュウマツを使用したひさしなど、隈研吾自ら「私の木の建築における代表作」と語るほど、数々の優れた建築意匠も見逃せない。

2021年11月と12月は、12月19日(日)以外の毎週日曜と祝日に開催する。入場は30分ごとで9時からスタートし、最終回は16時〜16時30分。新型コロナウイルス感染症対策のため、1枠40人まで。予約が必要なので注意しよう。開催日の5日前の24時から特設予約フォームでチケット(1,000円、高校生以下500円、未就学児無料)が購入できる。支払いは、現地での現金払いのみだ。

東京2020開催当初、同競技場は閉幕後、球技専門会場になる予定だったが、日刊スポーツの報道によると、10月28日に陸上トラックを存続する方針を日本政府が固めたようだ。いずれにせよ、今後も東京2020のレガシーとして活用の機会があることは間違いなさそうである。今後の行く末に思いをはせつつ、二度と見られないであろう過渡期の競技場をその目に焼き付けてみては。

『フィールド展望(The field observation)』の詳細情報はこちら

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