ニューヨークの「ベーコン・エッグ・チーズ・サンド」はもう安くない

ボデガの定番朝食メニューで実感する物価の上昇

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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ニューヨークのボデガ(ヒスパニック系の小さな商店)における定番朝食メニューである「ベーコン・エッグ・チーズ・サンドイッチ」は、もはや以前のように安く食べられるものではないと、AP通信が新たに報じている。

同レポートでは唯一の事例として、ブロンクスのボデガにおいて1個2.50ドル(約333円)だったそのメニューが、4.50ドル(約600円)に値上げされたことを紹介。このサンドイッチのファンは、いくらであろうと価値があると主張する一方で、「元々そんなにおいしくない」(言い過ぎだろう)と批判する人も登場し、ネット上での議論が活発になっている。

いずれにしても、残念なことにニューヨークではここ数カ月、あらゆるものの価格が上がっているのは確か。例えば、メトロポリタン美術館の入場料、ニューヨークの1ベッドルームアパートの販売価格、平均的な家賃、そしてもちろんピザの価格(さようなら、「1ドルスライスピザ」)などの価格上昇が象徴的といえる。さらに、ニューヨーカーは最近クリームチーズ不足を経験し、なんとか乗り切ったということも忘れてはならない。

そんな状況であるから、ベーコン・エッグ・チーズ・サンドイッチを食べるのに、これまで以上に金がかかるのは、仕方ないことなのかもしれない。2022年にこの世界で生きていくための「代償」といったところだろうか。

AP通信が同レポートで、アメリカ労働省のデータを引用しながら指摘しているように、「生産者物価は2021年6月に比べて、商品で約18%、サービスで約8%急騰している」という。

皮肉なことに、この驚異的な数字と向かい合う時、その不安と恐怖を鎮めるために思いつくことは、おいしいベーコン・エッグ・チーズ・サンドイッチを食べることなのかもしれない。あなたもきっとそうだろう。我々がおすすめするニューヨークのベーコン・エッグ・チーズ・サンドイッチは、このリストの店にある(レシートは見ないほうが賢明だろう)。

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