Netflix作品「イカゲーム」好きにすすめたい日本映画とシリーズ5選

監督のファン・ドンヒョクに影響を与えた作品も

テキスト：

Emma Steen

翻訳：

Hanako Suga

2021年10月22日金曜日

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話題沸騰の韓国ドラマ『イカゲーム』は、Netflix史上最も視聴されている大ヒット作品だ。つまり本作に「ハマってしまった」、という人は生死をかけたストレスフルなデスゲームを愛する世界中の何百万人もの人々とつながっている、ということになる。

本作を視聴しようとチャンネルを合わせた人は、おそらく1回か2回で一気見してしまい、次に何を見たらいいのか分からなくなってしまったかもしれない。緊張感のある血みどろのドラマを見て、もっと刺激を感じたい人はこれから紹介する作品をチェックしてみよう。

ここでは『イカゲーム』ファンにすすめたい、日本のディストピア映画やドラマをリストアップした。中には、監督のファン・ドンヒョクがVariety誌のインタビューでインスピレーションの源として言及した2つの作品も含まれている。

Battle Royale Netflix — Photo: Battle Royale Production Committee

『バトル・ロワイアル』

深作欣二と息子の深作健太による2000年公開の本作は、日本映画界で最も話題になった作品だ。修学旅行と称し人里離れた場所に連れて行かれた中学生たちが死闘を繰り広げるという113分間の血みどろの戦いが描かれる。協力を拒んだり、仕掛けられた罠に引っかかると、ロックされた金属製の首輪が爆発する、という極限の状況下で生き残りを掛けたデスゲームが繰り広げられる。

中学生が互いを殺しあうという衝撃的な内容は、残酷だが、その核心は被害者の本当の姿をさらけ出すことで、彼らの人間性を引き出すことにある。小説と漫画を原作とした本作は独自のジャンルを確立し、数え切れないほどの映画やゲーム、テレビシリーズに影響を与えた。『イカゲーム』も（当然のことながら）その一つである。

『バトルロワイアル』をNetflixでチェック

『神さまの言うとおり』

映画『神さまの言うとおり』（2014年）は、平凡な日々を送っていた高校生が、不条理なサバイバルゲームに巻き込まれる姿を描いた衝撃作だ。劇中には『イカゲーム』の1話で競われた「ダルマさんが転んだ」も登場する。

ある日学校に閉じ込められた主人公の高畑瞬は、子どもの遊びに似た奇妙なゲームに強制参加させられることになる。それは単なる遊びではなく、敗者には悲惨な結末が待つ、命を賭けた内容だった。

CGの使い方には少し違和感を感じるかもしれないが、本作を手がけたのは1999年に公開されたホラー映画『オーディション』などで知られる三池崇史。一度見たら眠れなくなる、ショッキングな作品だ。

『神様の言うとおり』をNetflixでチェック

ライアーゲーム

本作には頭が爆発したり、生徒が流血するようなバイオレントな描写はない。しかし、登場するキャラクターたちには、負けたら1億円の借金を背負うという重い負担が課されている。

主人公の神崎直は「バカ正直」なことで知られる女子学生。ある日、1億円の入ったスーツケースを渡されたことをきっかけに、巨額の資金を賭けてだまし合うライアーゲームに参加することになる。しかし、対戦相手が自分の恩師であることを知り、心を許してしまいケースに入った金をまんまと取られてしまう。ゲームを主催する謎の組織への多額の借金を背負ってしまった直は、天才詐欺師と呼ばれる秋山深一に助けを求めるのだった。

ライアーゲームは、『イカゲーム』と同じように自暴自棄になった貧しい人が、大金を求めて危険な戦いの場に身を置くというストーリー。ファン・ドンヒョクは、映画『バトルロワイヤル』に加えて、『ライアーゲーム』の原作コミックからもインスピレーションを受けたと語っている。

『今際の国のアリス』

世界を席巻した、もう一つのNetflix人気作品。アリスと2人の親友は、ある日、渋谷に集合する。悪ふざけをしているうちに警察に目をつけられトイレに逃げ込んだ3人だが、突然異次元の中に迷い込んでしまうのだった。

漫画の実写化をすると残念な内容になってしまうことも多いが、映像作家でありゲームデザイナーでもある佐藤信介が監督を務めた本作は例外だ。ディストピアの東京を舞台に登場人物たちが生きるか死ぬかのゲームを展開する、パンチの効いた内容に仕上がっている。人が消えた渋谷の交差点など、目を見張るような演出技術にも注目してほしい。

『今際の国のアリス』を Netflixでチェック