Japan Travel Awards
Photo: Shiitake CreativeHoshinoya Okinawa

日本の隠れた名所を表彰、ジャパントラベルアワードが受賞者を決定

ホスピタリティと多様性に長けた企業や団体を表彰

Kaila Imada
テキスト:
Kaila Imada
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日本には一度は訪れてみたい魅力的な名所がたくさんある。しかし限られた時間の中で、全てを巡ることは難しい。「ジャパントラベルアワード」は、ガイドブックには載っていない日本の新たな「感動地」を発見し、発信するために立ち上げられたプロジェクトだ。まだ日本に埋もれている小さな町や地域で、旅行者が体験できるホスピタリティと多様性に長けた観光関連の商品やサービス、取り組みを対象に表彰する。

記念すべき1回目のグランプリを受賞したのは、福島でバリアフリー観光に取り組む団体だ。そのほか、6つのカテゴリーで8の観光団体や企業、個人が選出され、さらに3つの審査員特別賞の受賞者が決定した。審査はトラベルライターや観光業の専門家などのエキスパートたちが実施。同アワードには、コロナ禍で苦境に立つ観光事業者を支援したいという思いも込められている。

グランプリ 

Japan Travel Awards
Photo: Shiitake Creative

ふくしまバリアフリーツアーセンター

「より多くの方々に気軽に安全に快適に、福島を観光と旅行をしていただけるように」と設立された観光案内所。地元の企業やツアー主催者に、アクセシビリティを向上させるためのコンサルティングサービスも行う。「社会を変えたいという情熱」や「既成概念にとらわれない勇気」などが表彰理由に挙げられた。同センターは、「アクセシブル部門」と「メディア部門」でも賞を受賞した。

ホスピタリティ部門 

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Photo: Shiitake Creative

ふふ 河口湖

ふふ 河口湖は、豊かな緑に囲まれた河口湖で、富士山の絶景と最高のサービスを提供するリゾート施設。都心からのアクセスも良く、LGBTQ+フレンドリーなスタッフが常駐する。アクセシビリティにも優れている美しい施設や部屋など、誰もがリラックスできる環境が整っていることが評価された。

サステイナブル部門

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Photo: Transit General Office Inc. Satoshi Matsuo

HOTEL WHYにし阿波 剣山 吉野川観光圏

同部門は2社が受賞。最初の受賞者は徳島県上勝町にあるゼロウェイストアクションホテル HOTEL WHYだ。上勝町は、自治体として日本で初めてゴミを出さない「ゼロウェイスト」を掲げる町である。

同ホテルで使用されている家具やドア、窓は廃棄物をアップサイクルしたもの。石鹸や歯ブラシのアメニティーは用意せず、チェックインの際に宿泊で使うハンドソープを必要分だけカットできるサービスなどを提供する。上勝町の取り組みを勉強するツアーも実施するなど、宿泊者に日々の生活を見つめ直すという貴重な旅の体験を与えている。

同じく徳島県にある、にし阿波〜剣山 吉野川観光圏は、徳島県美馬市、三好市、つるぎ町、東みよし町の2市2町で構成される、国から認定を受けた観光エリア。手つかずの自然が残るこの地域の集落では、自然と共生する伝統的で素朴な生活が今も維持されている。水と電気を自給自足するサステナブルなゲストハウス、アースシップ美馬などが行う、地域の特色を生かした観光アクティビティが評価された。

ファミリー部門

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Photo: Shiitake Creative

ハッピーラフト

ハッピーラフトは観光地化されていない自然豊かな高知県の長岡郡を拠点に、世界トップレベルのラフティング体験やキャニオニングツアーを開催している。ツアーは3歳の子どもから参加でき、多言語に対応。どんな形の家族にもうれしい宿泊施設を手配したり、焼きたてベーグルなどのサービスをしたりしている。

LGBTQ+部門

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Photo: Shiitake Creative

W大阪

Wブランドのホテルは、クールでファンキー、そして多様性を称賛することで知られている。2021年にオープンしたばかりのW大阪もその一つ。オープン以来、「Queer Me Out」や「What She Said」など、女性のエンパワーメントやLGBTQ+の人々が実際に何を求めているかをスタッフ同士で話し合い、有意義なイベントを開催してきた。

ラグジュアリー部門(施設、サービス)

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Photo: Shiitake Creative

星のや沖縄

読谷村の海辺にあるこのシーサイドリゾートは、日本の贅沢を象徴するような場所だ。オーシャンビューの客室や、年間を通して利用できる豪華なプール、ビーチでの乗馬などさまざまなアクティビティを自由に楽しむことができる。現代の「ラグジュアリー旅行者」が求める条件を全て満たしていたことが受賞理由となった。

ラグジュアリー部門(体験)

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Photo: Shiitake Creative

石見神楽出張公演

石見神楽は、島根県西部と広島県北西部をルーツに古代から親しまれる伝統芸能。最近では全国での公演は少なくなってきているが、石見には150を超える神楽団があり、今もその伝統を守り続けている。その楽しみや喜びを旅行者にも体験してもらうという取り組みが評価の対象となった。

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Photo: Shiitake CreativeFukushima Barrier-Free Tour Center

上記のほかにも、審査員特別賞に日本国内の優れた観光地やサービス4社が選出されている。受賞者のリストはジャパントラベルアワードの公式ウェブサイトをチェックしてみよう。

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